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11章の「システムの問題」という章に、著者の社会や人間に対する根本的な見方が述べられている。システムの中での因果関係は非常に捉えづらい、という見方である。
とてもシンプルで当たり前のことを言っているように見えて、自分に不都合が起きるなど損益がからんでくるとどうしても犯人探しをしてしまう。そして、見つけるとそのせいだと決めて自分を安心させる。それは合理的な自分の防御法かもしれないけれど、それは思い込みにつながり、社会は複雑系であることを忘れがちになってしまうのかもしれない。
「バカの壁」は読んでいないが、読みやすいので一読する価値はあるだろう。
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ご存知養老さんの著作。いつも思うんだけど、自分にとっては斬新な考え方だなーと。とりあえず、養老節炸裂しております。
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『バカの壁』『死の壁』に続く第三弾。現代の様々な問題に対する「考え方」や「物の見方」について、解剖学者である筆者特有の視点から提言を加えている。物事を一意的な論法で決め付ける(筆者はこれを【一元論】と呼んでいる)のではなく、8割程度正しいという感じで、幅を持たせた考え方が必要だと一貫して主張している。やや論理に飛躍している感があるのは否めない(突然、戦国時代の話を持ち出すなど)が、「こういう考え方もあるんだ」的な感じで読むと新たな発見も多い本だと思う。
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壁シリーズの集大成で一番面白い。このシリーズは語り下ろしの文章化なので読み易いが、養老孟司独特のぶっきら棒な文体は味わえない。世界の極微小な一部分でしかない自分の脳味噌。しかし世界を認識するにはこれを以ってせざるを得ないのであるから、あちこちにバカの壁が現出するのは当然。くれぐれも「絶対」などと云う与太に惑わされないようにすべし。
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"バカの壁"の続編。
前作との違いは、多少こっちの作品の方がミクロな問題に視点を当てているように思える。
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「バカの壁」「死の壁」に続く第三弾。
「ニートやフリーター」、「テロ」、「自分」など社会問題になっている話題についての論が展開されていて興味深く読めた。医学部出身とあって、脳など医学的見地から説明されていて妙に納得すること(意識の話)も、本当にそうなのか?(男女の問題)と思わせるものまで。特に印象に残ったのは、「原則をつくる」ということ。人間関係の問題でも、仕事でもある程度自分なりの原則をつくることで、自信もつく。言わば信念のようなものかな。これが崩れるとしんどいけど…
辛口とコメントされている方もおられますが、むしろこれが痛快、というか自分がこの通り行動できているかどうかは別として、妙に共感するところがあった。前作の2つはまだ読んでいないので、読んでみようと思う。
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自分のことしか考えない、そんな「バカの壁」を築き上げてるからさまざまな問題が起こる。すなわち一元的なものの見方はやめろということ。「バカの壁」を取っ払って周りのことを考えるべきという意見に納得。
また、仕事というのは社会に開いている穴を埋める作業と筆者は言う。同感。オレは仕事は社会の歯車のひとつになることだと思っていたから、表現が違うだけ。
それと個性についての意見も賛成する。「衣食足りて礼節を知る」これに尽きる。
教養としてこれくらいの本は読んどくべきと思う。
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落ち込んでいたときに、
その落ち込んでる原因と考えられることが、
トピックとなっていた。
社会の穴を埋めること。
ああすれば、こうなると思ってはいけないこと。
そして、今の年で自分のことなんか分かるわけがないってこと。
少し楽になりました。
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本当にその通りって思うこと多数。
そして自分でちゃんと考えようとも思う。
自分もいろんな人と話して、ちゃんと考えて正しい考え方って何?人としてあるべき姿って何?
そんな事を無性に考えたくなった。
変な流れに乗って、頑張るべき方向じゃないところへ必死に向かったりしてるな、とか感じたら素直に表現したい。とにかくこの作者のような人と話す機会も必要だと思う。
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僕はこの本を読んだから
何か認めることができないこととぶつかったときに
冷静に偏見や固定概念といったものが
自分の中に出来上がってないかを意識できるようになったような気がします。
また、人と接する中でもその壁を持っている人がいかに多いかを気づくことができるようになったような..
まあ、それもきっと勘違いなんですがね。。
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面白かったです。
読み終わってみると、とにかく言いたいこと言ってるなぁ〜という感じがしました(^^;)
特に、「生物学的に人間には元々個性なんてものは備わっている」ということが印象に残りました。
今の世の中は、考え方・ものの見方をちょっと変えることが大切なのですね。
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これはまだ読んでませんでしたぁ〜w
政治や時事問題、心の問題、etc・・・
なんでもスパッと歯切れ良くお答えになる養老先生。
ある意味、憧れます☆
バカの壁、超バカの壁を読んで一貫して思うには
偏った知識(情報)だけではなく、様々なジャンルにも
興味を持つこと。
それらを実際に見聞きして、アウトプット(行動)に
移すこと。知識ばっかりの頭でっかちにはなりたくない。
よし!「脱・バカの壁」
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「自分のことは自分で決めるので,相談とは,根本的には「考え方」についての疑問である。
他人に伝えることができるのは,「考え方」だけである。
具体的な事情は,じつは当人しか知らないからである」 (p.3)
「こちらにそういう原則ができればどんな苦情にも答えられるようになります。
原則がないのはプロではありません」 (p.145)
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『バカの壁』の養老先生は教育者のイメージがあったけど、今作は自然派というかナチュラリストの立場にあるイメージだった。
その手の自己啓発本などよりもはるかに、自分の考え方やものごとの見方が変わる本。
元気が出ないときに読み返してみるといいかもしれない。
仕事とは目の前の穴を埋めることにすぎない、意識が世界のすべてではない、子どもは自然だ、自分とは一体何者か(日本人は無意識的に自分をはっきりと定義づけている;無意識の本質的確信)、「ああすればこうなる」式の考え方は意識中心社会ならではの考え方、金は意識だから金で買えないものはたくさんある、イライラするのは人造の都市にいるから(田舎では自然を受け入れざるを得ない)、職業倫理を持つ大切さ(雑用でも自ら進んでやる、本気になる大切さ)、誤解はされた方よりする方のほうが実は損をしている、などということが印象に残りました。
世の中にこんなに頭のいい人がいるんだなあ、と正直に驚いてしまいます。
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この本は、今の日本の現代社会にあるさまざまな問題を著者の視点から1つ1つ述べられている本です。これだけじゃわかりにくいと思うので書かれていることの一部を紹介します。例えば、日本では最近フリーターが増えていいると言われていますが、この本では筆者自身も学生でいられる期間が長いので医学部を選び就職したくないという気持ちが強かったそうです。当時はこうゆう考えを持つ人たちは「モラトリアム人間」とよばれていたそうで、昔もこのようなモラトリアム(就職したくない、働きたくない)という考えを持っていた人が多かったそうです。でも、昔は腹の中でそのようなことを思っていても行動に移せない人が多かった。だから、最近フリーターが増えたというのは、そういう誰でも持っている気持ちがオープンになってきてただけで昔と何も変わらないというふうに筆者はこの本の一部で述べています。このように、筆者の考え方が独特なので 僕も久々に本を読んでいておもしろいなあとおもいました。若者なら読んで損はないと思うので、ぜひ読んでみてください。