紙の本
男のすなる浮気といふものを、女もしてみむとてするなり。
2006/08/31 18:30
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちひ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「男のすなる浮気といふものを、女もしてみむとてするなり。」
日記は良いが浮気を真似するのはダメなのか。いやそもそも男の浮気もダメなのか。
男の浮気の一部は甲斐性や芸のこやしなどに還元されることもあるが、女の浮気がそのように言われることは少なく、ほぼすべて「不倫」で片付けられることが多かった。しかし、この数十年ほどで女の浮気に対する認識も少々さまがわりしているようである。
そのような現状をふまえ、古今東西の映画や小説、戯曲などに範を取りつつ、恋愛指南書としての役割も持つ女性ファッション誌の特集記事に見られる「浮気」観の変遷(複数恋愛・恋愛体質・分散恋愛など)も考慮に入れながら、そして著者の身のまわりに多々ある男女の浮気の実例にも言及しながら、おんなの浮気について大らかに楽しげに語る。
男は女を決めつけすぎだ、実際には全然違うのに! という内容の告発(?)や啓蒙(?)が随所にある一方、著者が男を実際とは違うものに決めつけているように思える箇所も結構多かった気がする。どこが決めつけなのかを指摘するといろいろな意味で面白そうだが、でも今はあえて言わずにおこう。男であれ女であれ他の二項対立的な勢力同士であれ、自分とは異質なモノに向かっての「決めつけ」を自分の中から排除することはとても難しいもののようであるから。
著者も述べているように、どのように表現しても浮気はしょせん浮気なのだから、イケナイコトだと思うのならなるべくしない方が良いだろうし、そういけなくもないと思うのならそんなに二の足を踏まなくても良いのかもしれない。
「「やるなら悩むな、悩むならやるな」が、浮気の鉄則だと思う」(p.142)
著者は最終的にこの本で女性の浮気を賞賛し讃え上げたいのか、それともイケナイコトと認識しつつどうしても正当化したいのか、読了した今も、いまいちよくわからない。そういうところを超えて「する人はする、しない人はしない、それは男も女も同じ」と言いたかったのかも知れない。
「浮気は男だけがするものだ」と思い続けている「オメデタイ」男が著者の周囲には多いらしく、著者は世の中にたくさんいるらしいそのような男たちに向けて「女も浮気してます! 現実を判然と認識しなさい!」と言いたいようでもあった。
‥‥はい、わかりました。
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11/27 へたな恋愛モノを読むよりもたのしい。
お役立ち情報も満載??
こんな良い本は禁書にすべきだ。僕の本棚にはあるけれど・・・
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[ 内容 ]
浮気は男の甲斐性とみなされた時代は過ぎ去り、いまや、夫や恋人をもちながら、他の男と色恋を愉しむ女が少なくないといわれる。
だが、男は「ウチの妻に限っては大丈夫」などと妄信しがちだ。
なぜだろうか。
その背景には女の巧妙な伝統的処世術や新しい事態への適応能力がある。
本書は、文学作品や映画、はたまた生々しい現実のエピソードを手がかりとして、女が浮気へと導かれるゆえんに迫る試みだ。
浮気心の分析を通じて、あの複雑怪奇な女心の秘密を明かす、有益な一冊。
[ 目次 ]
第1章 モテたい女たち
第2章 まさかのために複数恋愛
第3章 女の浮気の応援団
第4章 ベストセラーは浮気女の味方
第5章 名作に学ぶ「賢い浮気」術?
第6章 「新しい女」は浮気女?
第7章 不器用な浮気女
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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図書館で見つけてタイトルに引き付けられて借りてしまいました。
「浮気する女性の心理?」が分かるような気がしました。名作といわれる昔の映画や小説なども紹介して面白い内容でした。
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著者が指摘しているように、男は浮気するが女はあまり浮気しないような漠然としたイメージがあった。
しかし、相手が未婚者である場合を除けば、男が浮気している数だけ女も浮気をしているはず。
あたりまえなのだけれど、そこに想像が及ばないのが男という生き物なのか。
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二性生殖の社会動物における、メス側のEPC(extra pair copulation)は、進化にとって非常に大きな役割を果たしているだけでなく、オスメス両者の生殖戦略にとって重要なポイントである。
その意味で、興味をもっているテーマではあったが、タイトルに釣られて買ったこの本は、いささか期待はずれだった。
既成の物語の事例が多く紹介されているが、知らないものが多くだんだんストレスに感じるし、結局なにを言いたいのかわからない、よくある女性との会話のような感じ。
横着せずに、論文読みますか。
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男性が浮気をするなら女性が浮気するのも当然である。しかし、つい最近までは、表面的にはそういう思考にならなかった。結婚して妻になり母親になったら女は浮気しないとう理由なき思い込みがあった。
堀江先生は、そうした男の思い込みが間違いであると教えてくれる。
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初めは、どんな内容と思って、気になって、
読み始めたが、初めは、ある程度、事実を
羅列して、予想される内容であったが。
途中から盛りが付いた猫みたいに
不倫に走る醜い年増女の姿が
見えてきた感じです。アンアン、ノンノンの
雑誌内容も品がないが、このような雑誌を読む
女性は、どのような考え方、あるいは、行動を
取ることが多いかなど、参考になることが多かった。
頭の片隅において、損はなかろうと思った。そのような
女性の心の中が覗けただけでも、この本の価値はあったかもしれない。筆者の写真では、アンアン、ノンノンのような
ファッションに身を包んだ写真が載っているが、
決して、きれいとは、思えない。目が隠れるほど、
つけまつげをしている写真を見るとすっぴんではおそらく、細くて、小さい目であろう。自分は、新しい女と自覚して、
主張ばかり、多くて、品がなかった女性を思い出した。
このような女性には、自分は、それほどでないのに、まるで、もてると勘違いをしている。それから、大阪府立大学の教授と書かれているが、それも、伝統的な学問でなく、新設の出先機関の高校の延長のような教育機関の教授みたいである。はじめは、大阪府立大学で、その名前を探すのに、苦労をしました。私は、年増女の性欲に貪欲な雌犬(ビッチ)bitchの話と思いました。著者に批判的な人をコンサバ保守的と呼ぶでしょうが、それほど、評価も高くなくて、ベストセラーにもならない本だったようでそれほど、支持もなかったみたいです。本人も事実婚で、正式な結婚はないみたいです。女性の一つの心理として、読むことは面白いと思います。また、筆者は、159ページで自ら、自慰のことを書いていることは、面白かった。自慰を自分で、言う国立大学の教授もいたのですね。
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映画・小説などの文学作品、著者の経験、見聞から、オンナの浮気へと導かれる所以を明らかにしようとするエッセイ。ホントウにもてる男は、女に迫られることを楽しく思う反面、面倒だとも思っている、らしい。あるいは、憎からず思われている女に迫る時のキーは、「あなたのために」「考える時間を与えずに(有無を言わさない)」だそうだ。…、本当ですか?
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「英雄色を好む」というが、それはあくまで「英雄」だからモテてもOKなわけで、そうでなければ、仕事にまでいちゃもんをつけられかねない。
変身願望からくる浮気もある、つまり、ある男性とセットにしたいと言うよりも、その彼の世界に自分をおいてみたい。そしてその新しい環境で、自分がどのように輝くか。もしそれが成功すれば、そんな自分が好き、そしてそんな自分を演出してくれた彼が好き、でもやっぱり自分が好き!なんだろう。