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ニーチェについて、読んでみようと思って
入門って言葉につられて読んだけど、
こういう本苦手。。。
説明なんていらくない?
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著者の「あとがき」にあるように、僕も学生の頃『ツァラトゥストラかく語りき』というタイトルの訳書を、
ニーチェという名前につられて読んだことがある。「さっぱり理解できず」途中放棄である。ここからは
著者とは違ってそのまま、今日まで手つかずであった。
そして、本書の読後感は、「結び」で「一時期おびただしく現れたような難解じみた、持って回った言い回しをやめて、とにかくできるだけ明瞭にニーチェの主張を読者に示すということである」という著者の狙いは成功している。
キリスト教、ヨーロッパ近代哲学の「真理」「道徳」観念の徹底的批判。「ルサンチマン」と「ニヒリズム」。すべての「価値の顛倒」と新しい「価値の創造」。原著に触れたら、多分まだよく理解できないとは思うが、今は少し分かったつもりでいよう。
しかし、ビジネス界に身を置く自分からみると、ニーチェとは恐るべきパラダイムの変換を企んだ史上最高の「戦略プランナー」だと思わざるをえない。
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[ 内容 ]
ルサンチマンの泥沼のなかで「神」や「超越的な真理」に逃避するのか、あるいは「永遠回帰」という「聖なる虚言」に賭け、自らの生を大いに肯定するのか?
二十世紀思想最大の震源地ニーチェの核心を果敢につかみ、その可能性を来世紀に向けて大胆に提示する、危険なほどに刺激的な入門書。
[ 目次 ]
第1章 はじめのニーチェ(生涯;ショーペンハウアーとワーグナー;『悲劇の誕生』について;『反時代的考察』について)
第2章 批判する獅子(キリスト教批判―『道徳の系譜』について;「道徳」とルサンチマン;「真理」について;ヨーロッパのニヒリズム)
第3章 価値の顛倒(「超人」の思想;「永遠回帰」の思想)
第4章 「力」の思想(徹底的認識論としての(認識論の破壊としての)「力への意志」 生理学としての「力への意志」 「価値」の根本理論としての「力への意志」 実存の規範としての「力への意志」)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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ニーチェの思想とは、何かを知るために、この本を読んだか、見事に裏切られた。書いているな内容が理解できない。
キーワードは、ニヒリズム、ルサンチマン、キリスト教批判、永年回帰、、、意味不明。
ニーチェ思想の大きな三つのはしらは、
1、キリスト教および近代哲学の真理と道徳観かんねんへの批判
2、ヨーロッパのニヒリズムについての根本的考察
3、これまでのすべての価値の顛倒と、新しい価値の想像の思想。
これまた、意味不明。
ちなみに、ニヒリズムは人間の理想や価値における神なる超越的根拠の喪失を意味するらしい。
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(個人的なメモ、途中)
面白い。
ニーチェもだけど、こんなにわかりやすくまとめられる著者すごい、偉い、賢い。
ツァラトゥストラを買ってぱらっとしただだけで、
ほぼニーチェを避けて通ってきたのが、なんでだか思い出した。
そしてやはり、若い頃は読まなくてよかったかもしれない。
自己中心であるとか、どうしてこういうattitude、考え方があるのだろう?と
常々疑問だった塊がニーチェが照らした解読により溶ける。
なるほど、ダメひげフリッツだの中2だの、と呼ばれるのもわからんでもない。
現代日本ならただの2ちゃんねらーになってるだろうか?
けれど、だめもココまできたら、ダメを超えて優秀な「超人」なのだ。
なんでもとことんやる、できる人ってのは、その他大勢から抜きんでた「超人」なのだ。
*
「反」の旗をかかげ、激しく思想ロックなのかなと思う。(当時)
ロックのあるいまは、ロックが若者や人間のこういう気づきや衝動をなだめて、
破滅しないかわりに安物で終わらせちゃってるのかもしれない。(ルサンチマンによる陳腐化ってやつか?)
そういう意味で、当時の大人が揶揄したようにロックは悪魔の音楽だったのかなーとも思う。
きらきらした生に死の息をふきかけるやさしい悪魔。
まあ、ロックに限らず。
若者に日々の慰めなんていらない。
己と闘い続けないと、
煌めきなんて、すぐに手のひらからこぼれてしまう。すぐに誰かに持っていかれてしまう。
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ニーチェ入門とタイトルにあるが、入門というほどやさしくなく、どちらかというと中級といった感じでした。内容は納得してしまえば、読み切れる内容で分かりやすかったです。何度か断念しましたが、他の作品で知識をつけたらゆっくりですが、読めました。
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要点が簡潔にまとまっていて、とても形式として分かりやすい。あっというまに読めましたし。だけど、根本的なところが納得というか、共感できないな。普通に当たり前だとおもってしまうのだが
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ニーチェの思想を時系列に紹介し、ルサンチマンとそれが生み出すニヒリズム、超人、永遠回帰、力への意志などの概念を解りやすく詳説する。
本書のポイントは各要所に主著の原文(日本語訳)が引用され、直後にそれに対する通説的な解釈や著者自身の解釈が記述されている点にある。
これによって我々はニーチェの原説へ直に触れる機会を得るとともに、理論のスムーズな咀嚼を試みることが出来るのだ。また、ニーチェ理解にも一定程度の客観性を付与することができる。
まさに入門書にはうってつけの書籍であろう。
ちなみに哲学門外漢の私は、岩田靖夫 著『ヨーロッパ思想入門書』(岩波ジュニア)を側に置いて拝読させていただいた。ご参考までに。
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力への意志、永遠回帰、ルサンチマンといったニーチェ思想のキーワードを解説しています。ただやはり哲学ということで難解ではありました。しかし一般人として理解しやすい部分も多々あり、ニーチェ入門のタイトルには相応しいかと思います。
ニーチェは「解釈のみがある」と主張しますが、やはり哲学も解釈の世界。この本においても当然著者のバイアスがあるため、これがニーチェ思想だ、と断言はできないのだろうな、とも思いました。これをきっかけに、関連する哲学者やほかの解説本などを読み進める。そういった中で自分なりのニーチェ像が描けるのだと思います。
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最初のニーチェ本として適書。これ一冊でニーチェについてはかなり見通しがよくなる。ルサンチマン(復讐意志)とは何か、キリスト教や真理の追求が、なぜ最終的にはニヒリズムに帰着してしまうのか、についてかなり丁寧に書かれている。良書。
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『ツァラトゥストラ』を読んで、さっぱりわからなかったので、
何か悔しいから、この本を手に取りました。
うむ、よし!
大体わかった、ような気がする。
徹底的なルサンチマン批判、徹底的なニヒリズムからの脱却、
「それでも生きるってすばらしいことなんだよ」
とニーチェが言ってくれます。
後半、竹田先生が平易な言葉で何度も何度もニーチェ哲学の要点を解説してくれますので、きっと自分にも理解できたのでしょう。
暗いニュースばかりの今の時代にこそ必要な哲学なんじゃなかろうかと、痛切に思いました。
もう一度『ツァラトゥストラ』を読んでみるのはいつの日なんだろう。
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ルサンチマン、超人思想、永遠回帰、ニヒリズム。wikiなどを見て知った気になるなよ!そんな一言で表せるほど単純な思想ではない。しかし入門書を読んだからって語れるほど浅くない!!とりあえずツァラトゥストラ、善悪の彼岸、道徳の系譜、力への意志は、1年以内に読もう。
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(2003.07.21読了)(2003.05.29購入)
(「BOOK」データベースより)amazon
ルサンチマンの泥沼のなかで「神」や「超越的な真理」に逃避するのか、あるいは「永遠回帰」という「聖なる虚言」に賭け、自らの生を大いに肯定するのか?二十世紀思想最大の震源地ニーチェの核心を果敢につかみ、その可能性を来世紀に向けて大胆に提示する、危険なほどに刺激的な入門書。
☆竹田青嗣の本(既読)
「陽水の快楽」竹田青嗣著、河出書房新社、1986.04.30
「ニューミュージックの美神たち」竹田青嗣著、飛鳥新社、1989.01.31
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読みづらく理解しがたい部分もあったがじっくり読めばきちんと理解はできる上に、どんどん引きこまれていく。人間は自己矛盾の中で生きていかなければならないが、超人という設定によって、高い目標へ向かって向上心を持って生きていく必要があるという考えには、人類全体を発展させようとするニーチェの情熱を超えた魂を感じた。
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ちくま新書の初期のシリーズ(通し番号:008)でありながら、その平易な文章と著者自身の解説もあいまって、タイトル通りに入門書籍としてはこの上なくわかりやすく書かれています。この手の本でありながら、版を19も重ねているということも読まれていることを証明していると言えるかもしれません。そもそも哲学を勉強したことのない自分が、政治哲学からニーチェ(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%BB%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7)に手を伸ばすなどということがかえって無謀だったと、改めて思い直すこともできました。
これまでにもニーチェ作品の中から『ニーチェ―ツァアラストラの謎』(http://www.chuko.co.jp/shinsho/2008/03/101939.html)を取り上げて感想文を書いたこともありましたが、今思えば厚顔無恥であったと強く思うのです。何事も手順を踏んだ上でないとちゃんちとした知性など生まれるべくもない。駄文そのものだったのだと思います(かといってそれを消すのもバカなので残しますが…)。
知的満足度が決して高くない幼稚であった私の脳にこの入門編はひどく優しく思えました。読み続けようと思わせてくれたんですね(恥)。特に、なるほど!と池上彰並みにうなずけたのは、ショーペンハウアーやワーグナーといった、ニーチェ生誕に近しい時代の人々からうけた知的影響と思想的依存、そして彼らへの陶酔の後に押し寄せる絶望から、その後の研究者人生とのリンクが明確に見えているあたりでしょうか。
そして、古典宗教学からキリスト教批判へと転じるものの、その批判そのものとニーチェ近いの基本用語でありながらなかなか心に落ち着かないルサンチマンへのつながり方も平易でした。それを著者は、貴族的評価様式と僧侶的評価様式という表現で対比させ、人間本来の自己保存・自己防衛の本能を顛倒させようとするキリスト教思想に反旗を翻すことで説明します。この下りが私にはとてもすんなりと入り込んできたのでした。
当然ながら反ユダヤ思想の臭いも感じられる思想的端緒を著者が(P.137で)解説する前に自分の頭の中でかぎつけて整理することができたのも、著者の平易な言葉あってこそだと思いました。こうした知的刺激と自己発見による満足感が伴えば、読書がはかどらない理由がありません。この意を汲み取ることができたのも、こうした入門書故にニーチェ著作を適度な高さから俯瞰することによって可能な著作に仕上がっているからだろうと思います。
最終的に、本書は『ツァラトゥストラはかく語りき』で展開される「永劫回帰」(書籍内では「永遠回帰」と表記→http://en.wikipedia.org/wiki/Eternal_return)に説明が及ぶと、この概念がキリスト教、ヘーゲル的思想、唯物論の3つを突破するための新しい世界観であることが示されます。この説明も個人的に難解であった永劫回帰思想を既存の世界観との対置・比較・整理を通じて分かりやすく広げてくれます。これまで読んできた本が、ニーチェ思想を部分的にかいつまんだ形でした読んでこなかった私にとって全体を俯瞰できる良書でした。
神の死を叫び、ふれて回る男の話も触りしか知らなかった私にとってはその顛末を知ることにもなりましたし、なかなか読書だけでは押し広げられない哲学の領域における視野を広げることができました。ニーチェ思想への完璧な迎合などありえませんが、確かに20世紀の世界を先見し、今のその見方の影響が続くとも言えるこの世界を、どう見るかを考察するうえでやはり哲学は必要なのですね。サンデル(http://www.nhk.or.jp/harvard/)の流行で終わらない哲学の浸透を意識したいと思います。