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紙の本
おおらかな恋
2002/07/20 22:36
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よの - この投稿者のレビュー一覧を見る
たけうちさんの秀作『こゆるぎシリーズ』より時代はさらにさかのぼり明治時代のお話。
南の島(おじいさんが紬の名人ですから大島だと思われます)で、海や木や風を愛し絵を描いてきた素直でおっとりした少年・夏海が、その絵を目にとめた外交官の家柄の男・海棠に絵の勉強を勧められて書生として東京へ連れられるところから物語りは始まります。
初めて暮らす東京で出会った、お屋敷に出入りする古物商の三男坊の兵部(ひょうぶ)のチャキチャキの江戸っ子ぶりに目を白黒させつつ、その明るい人柄に夏海は好感を持ち、兵部もまた、夏海のあまりの天然っぷりに嘆きつつも、惹かれます。
この二人が展覧会で出くわして巻き込まれてしまう、絵画盗難事件。事件を解き明かしてみればそこには時代の悲しさでいかんともしがたい恋模様があります。
人を恋うことの自然さ、優しさをこれだけナチュラルに書くボーイズ・ラブ系の作家さんはあまりいないように思います。恋だなんだとかしましく騒ぎ立てずとも、生きていれば人を恋うのは当たり前。実らぬ恋も当たり前にあれば、実る恋も自然にそこにあるのです。
今市子さんの美しい挿絵とともに、穏やかでおおらかな恋の風景が描かれていて、是非次作も読みたくなる、素敵な作品です。
過激なボーイズ・ラブに食傷気味な人にも、ボーイズ・ラブって何さ? という人にもお勧め。過激なものがお好きな方には向かないかも。
紙の本
「さりげない粋」を愛する方に
2002/07/14 12:14
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:smile - この投稿者のレビュー一覧を見る
たけうちさんの新シリーズ開幕! これは面白い!
今から100年ほど前の、ちょっとレトロでお茶目なボーイズラブ。南の島で育った「天然少年」の夏海は、木や風景など、自然しか描かない素人画家。その素直で汚れのない素質を見初められ、東京に書生として招かれるところから物語ははじまる。ぼけぼけでぽやぽやで目が離せないかわいい夏海、東京の荒波にもまれ、どのように成長していくのか… 夏海の世話役(?)、無類のイタズラ好きでひとときもじっとしていられない兵部(ひょうぶ)と共に、夏海の東京物語がはじまる! どちらかというと大人の感性を持った、「さりげない粋」を愛する方にオススメする一冊。
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