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人間に「心」が存在しないという設定の世界の中で、「心」という概念が辞書に載るほど人々に認知されているという状況がなんだか大きな矛盾のように感じた。
人間の存在や愛について著者が語りたいのは十分伝わるが、そうした主題を語ることばかりが先行した結果、舞台設定がいかにも取って付けたようなものとなっている点が非常に残念で、いまいち物語にのめり込めなかった。
主人公の小学生の心理を淡泊ながら丁寧に描写している点は好感を持てたが、総じて私の好みには合わなかった。
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とても切ない小説だった。家族愛を痛感して悲しくなった。ラストがあっけない感じもしたが、切なさはよく表現されていると思う。読み終わった後に題名の意味がよくわかった。
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なんとなく内容が薄い。
ぼやーっとした感じで「え?で?」という感じになってしまった。
そして 文体が少し子どもっぽい(子どもの目線で書いてるからかもしれないけれど)気がして、あまり好きにはなれなかった。
帯には「残酷で理不尽な世界へ旅立つ少年の愛と恐怖、そして奇跡の物語」とあったけれど そこまで深く読み込めなかった。
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伊坂幸太郎のエッセイ集を先日読み、興味を持ったので読んでみました。
パラレルワールドに紛れ込むという話は珍しくなく、ありきたりな結末を勝手に想像していたが、まったく異なる展開に驚いた。
主人公にとって過酷過ぎはしないだろうかと思う場面もあったが、
きちんと向き合って自分なりに答えを出す姿によかったと安心。
すっかり親の気持ちで見ていた自分。
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途中どっかで聞いたことあるような台詞が出てくる。
「物質のふるまいは神様の気まぐれで決まる」
「この本を、僕と同じように気に入る人がいますように」(解説より)
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ふとした瞬間に異世界に迷い込んでしまった小学生の主人公。
その世界では、体臭が、体の一部分が微妙に違うパラレルワールド。
果たして、小学生の無力な少年は元の世界に戻れるのか。って感じの話なんですけど、どーだったのかな。面白かったのかな。
きっとSF小説って括りで読んじゃうとがっかりするのかな。
かと言って、普通のフィクションにしては飛躍し過ぎてるしなぁ。
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3652でお勧めだったので、読んでみました。本当に分かりやすい言葉なのに、とても新鮮な文章を書く作家さんですね。他も読んでみたいです。
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ヤマ健さんとユキのカップル好きだな。だからショックー!!
翔太は11歳なのに大人だなー。ぼくはぼくの脳が見ている幻影なのかなぁ。
あぐりさんの心に微妙な変化を感じた翔太が、死のにおいだろうかと思う。
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伊坂さんのエッセイを読んで気になったから。
途中まで翔太もヤマ健も元の世界に戻れてハッピーエンド!なのかなあと思ってたから、うん、結末に驚いた。
夢を見続けることが幸せなのか、終わりかけかもしれない現実に戻ることが幸せなのか。
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設定と途中までの展開は、新鮮で本当におもしろい。心の有無についての議論にもはっとさせられた。
小説を読む時に、あまりラストを重視しないほうだけどこの最後には戸惑ってしまった。多分それまでがすごく良かった(好みだった)だけに、読後にもやもやしたものが残った。
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この本のタイトルだけを見て、内容を想像してもらうとする。
大半の人は、きっと全く検討違いの解答をするだろう。
私もそうだった。
自分の想像力の乏しさに、ちょっと凹んだ。
私がここにいるという事実が、私の脳が作り出した幻想ではないと、誰が言い切れるのか?
自分の存在が、こんなに曖昧なものだとは思わなかった。
読み終えて、主人公の少年が、半ば諦めながらも最後まで求め続けたモノの大切さを改めて感じた。
タイトルを見て、探せばごまんと出てきそうな、少年とオバケの愛と友情の物語だと思ったら大間違いです。
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パラレルワールドものかと思いきやの展開に驚き。
ちょっと冗長な気がしました。
成長せざるを得なかった少年少女の話は哀しいものです。
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人々に心がない世界でも、人々に心がある世界と、見た目はほとんど変わらない。つまり当たり前に人々みんなに心があると思われている現実でも、実際のところ、心ない人ばかりじゃないの?という風刺かと思った。
とはいえ、自分には心がないと言い切ってる人々の優しさ(彼らのいうところの「出力としての優しさ」)を見ると、どうもそれ心があるからじゃないかという気がして、心ってなんだろうねと、はぐらかされた気分で読み終えた。
心の有無なんて人の行動を決める重要なファクターじゃないという攻撃的なメッセージかもしれない。
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タイトルや冒頭からは、この作品の魅力には気付かない、というのがよく分かる。
結局のところ、問題は何一つ解決しない。
しかし、この作品に関しては、解決しないことでより深い意味を持ってくる。
非現実でありながら人間の真実に迫ろうとした作品というのも、なかなか。
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伊坂さんの解説に惹かれて読んでみました。
尻尾はともかく、「心がない」というこの世界の人々…現代社会への示唆か?
11歳だった「ぼく」が男になるまで…ある意味哲学的だな~。
晴れ晴れとしないラストです。