紙の本
刹那さ100パーセント
2006/04/27 23:49
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:由季 - この投稿者のレビュー一覧を見る
とにかくこの本は、主人公の空洞—彼女を失ったことで出来た—の描写が絶品でした。
泣けてきたりとかはないけど、この本を読みながら恋人や好きな人のことを思うと、胸がつまる感じがしました。
切なさ100パーセント。
主人公が働くエロ本編集部や、SMの女王ユーカの存在も妙にインパクトがあるのに、静けさが漂っていて不思議な心地がしました。
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モナコの雰囲気に憧れを感じさせてくれた。愛する人を失う過程を描いた恋愛ものとしてはなかなか。しかし、死別悲嘆による憂鬱はぼやけているのではないか。現在と過去が交錯する構成が相互に影響を及ぼしていない。「パイロットフィッシュ」の方が面白かった。
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途中まではよく分からなかったんだけど、後半からは涙してしまいました。セカチューのような感動ものですね。
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大崎善生の小説第2弾?
世界観といいシンボルといい パイロットフィッシュとリンクする部分多し。2冊とも読むとニヤリとできます。
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以前読んだ「パイロットフィッシュ」の中のもう一章と言う形で綴られている。主人公は「パイロットフィッシュ」と同じ。過去に受けた屈辱、官能体験、SM嬢との出会いなどを織り交ぜながら、愛する人との出会いと究極の別れを描いている。愛する人の死が間近に迫った時、自分は何が出来るのか…。死と向き合いながらも2人の心の隙間を埋めていく「愛」というものを確認していく。愛する者を失った孤独と憂鬱、死への恐怖。憂鬱の中からたちあがったアジアンタムだけが生き残っていく。悲しみも孤独も自分自身の力で乗り越えなくてはならない。あなたの中のアジアンタム、立ち上がれますか…?
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若くして、美しい恋人を不治の病で失う。食べ飽きたと思っていた題材。料理の仕方で別腹が生まれるらしい。
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エロ本の編集者が死んだカメラマンの彼女のことを思い出して生きる様を書いた本。
SMの女王のユーカさんが、葉子さんと最後に会った時の言葉がとても印象的でないてしまいました。
「どうしてこんなにいいこが」
誰だってそう思う。水たまりの写真ばかりとっていた葉子さん。死を恐れながらも恐くないと言った葉子さん。でも、それでも死は平等にみんなに訪れるんだと思う。
それは誰にも変えられない。
それを考えさせてくれる本でした。
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久しぶりに本読んで号泣しました。表紙の葉っぱがあまりにもきれいで、それだけを理由に買ったんですが・・・うん、泣いた。いい。
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悔しい。「せかちゅう」の二番煎じだと途中で気付いていたのに、食いしばったのにあっけなく泣かされてしまった。
黄金形式にのっとった作品は、ずるい。
そんで、こういうので泣ける自分は幸せかなと思う。馬鹿だけど。
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『ちょっと水が不足すると葉っぱがちりちりになってきて、みるみるうちにそれが全体に広がってしまうんだって。その現象をねアジアンタムブルーと呼ぶらしい』 前作・[パイロットフィッシュ]より
愛する人が死を前にした時、いったい何ができるのだろう
[パイロットフィッシュ]の主人公の過去にこんな悲しくも優しい話があったのだと思うと切ない。
『憂鬱の中から生まれてくる優しさ。その中からしか生まれてこない、苦しみもがきながら、身をよじるように、体の一部分がねじきれるような痛みの中からしか手にすることのできない優しさ』
気持ちを伝える手段というのは何も言葉だけに限らない。例えば自分の聞きたいCDをその人が居ないときに聞いていたとしても、その人が帰ってきて再生ボタンを押したらその人好みの曲が流れるようにCDをきちんと戻しておくようなささやかな行動でも、ちょっとずつちょっとずつ、そして最後は充分にその人に届く。
人は、きっと最後は見つかるんだろう。なくしてしまった大切なものが。
それは記憶だったり、優しさだったりするんだろう。
なぜか小さい頃の、何をしても感動を覚えたあの頃の気持ちを思い出した。いい本に出逢えたなぁ。
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すごく感銘を受けた本。読後出会えたことが嬉しく、興奮したのをよく覚えています。
私がずっと考えていたことが書かれていました。涙が止まりませんでした。
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久しぶりに、名前も存じ上げない作家さんの小説を買った。
最近「タイトル買い」「表紙買い」と、新規開拓をしておりましたが。これは「帯買い」でしょうか・・・
「愛する人が死を前にした時、いったい何ができるのだろう」
でも、買ってからしばらく読まずにいたら、そんなコピーは忘れてしまっていた。だって、本屋で文庫にカバーをかけてもらったら、見えなくなっちゃうんだもん(笑)
先日、列車で旅する際に、そう言えばまだ読んでなかったなと、バッグに入れた。
それを後悔した。
涙が止まらなくなってしまったのだ。列車の座席で、隣にはいびきの煩いオヤジが座っているのに。
でも、読むのを止めることもできず、一気に読み進んでしまった。
「あと1ヶ月の命です」と宣告されることと。
突然、目の前から消えられることと。
どちらが、残された者にとって幸せなのだろう?
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後半から涙が止まらなっかった。生まれてきて今が一番幸せだと感じる瞬間が、私にも訪れたらいいなと思う。
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セカチューと似たような感じの話しだけど、登場人物に感情移入できたのはこの本のほうだった。自分が若くないからなんだろうけど。
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「パイロットフィッシュ」の主人公のちょっと前の話し。静かで切なくて透明感あるストーリー。前半は分かりにくかったけど、中盤から入り込んだ。特に最後は涙でした。