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『ドールハウス』に続く3部作の2作目。前作のヒロインもそうだったけど、今作のヒロインも歪んでます。とにかく痛々しい……ふわふわとして幸せな気分に浸れる恋愛小説を求めている人には向かない。
『私は男に飢えていた』という冒頭の文章が強烈。
そして最後も、男が欲しいと何度も繰り返している。
最後に自分の歪みみたいなものを自覚したところが、小さな救いなのだろうか?
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食事をするだけの男女。
なんだか憧れる。食の好みが一致していないと、こんな楽しみ方はできないだろうけど。
食べながら色々なことを話す。子供の頃のこと、個人的なこと。告白しているようで、スッキリ整理できそう。
信頼していないとできない話かも。
理津子は堅物というのかな? それがまた個性的でいいんじゃないのか。
我慢しているようでいて、自分に正直であるように感じる。
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あまり共感できないけど、と前置きしつつ。
人付き合いから離れている上に処女厨を拗らせて孤独。それに耐えられず男が欲しいと叫んでる人。幼少期に無条件に愛され甘える経験が無いのは、かなり影響するのだろう。怖がらず、また人を批判ばかりせずに、歩み寄っていけることを祈る。
所々日本語が変で読みにくかったが、作者の個性という事で理解。
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そういえば昔読んだな、、と思いながらまた読みました(笑)
主人公がいい年して処女、という設定は姫野さんの小説には多いですが、切なさがよく描かれていると思います。
あとは料理や食べ物がうまくストーリーにからみあって、「スピーディにいいタイミングで同時に出来上がり、出来たてを誰かにサーブし一緒に食べる楽しさ」っていうのがすごく出ていてそのシーンがとても好きです。やってみたい!と思うけど、私は料理が得意ではないのでできないと思って読んでました(笑)
全体的にトーンは高くないのですが、暗すぎることもなく、切なさがうまく表現されていて、これも姫野さんらしさだなぁと思います。
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読んでいて苦しくて疲れる。読者を勃たせない。笑
ありのままでいることを許されない幼少時期が内なる健やかさ、自尊心、女性性をねじまげ、上手に解消できないとやっかいなモノを抱えて生きることになる。よく分かる。
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「重いんだよ」主人公が言われたこの言葉が全体を支配している話。
重いよね、彼女。鉄人だもの。
だけど最後に少しだけ、鉄の鎧が外れそうな感じで締めくくられていたのが救いでした。
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姫野カオルコ。凄まじい作家だ。
主人公のような人物を、現実には「こじらせた」人と言うのだろう。しかし、小説の中では、その凄まじさはたとえようがない。
これでもか、これでもかとつらいエピソードが続く。
性の貧困は、自分観の貧困、人間関係の貧困も招くからだ。
その中でも後の救いとなる、大西と食べるシーンは量感的で圧倒される。
あとがきを読んで、初めて主人公が救われたことに気付く。身体を取り戻したのだ、と。大西のおかげで。