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中央公園での爆発事件を機に追われる立場のバーテンダー・島村。
昔の事件以来逃げる人生の彼の前に現れたのは、なつかしき大学時代の女性、園堂優子の娘、塔子。
彼女の母親だけでなく、かつての親友の桑野まで事件現場にいたことを知った島村。奇妙なヤクザの浅井と事件を追う。
残された短歌から、数十年の空白を超えて再開する犯人との会話が見事。
最後までロマンチックで、少し絶望的なミステリー。
世界の根源的な悪は、今日もすべての人の上にあるのだと思うと、別れより出会いが悲しく思えてくる。
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直木賞、江戸川乱歩賞W受賞作、ということで、勝手ながらかなり期待して手に取った。
期待を上回る良作。話への引き込み方、人物描写、会話文のやりとり、いずれもまったく無理なく、一気に読めてしまった。
読了まで3〜4時間。
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3月11日読了。「このミステリーがすごい!」1996年度の第6位の作品。史上初の直木賞・江戸川乱歩賞同時受賞作、という話題作。私も学生時代に読んだことがある。ニヒルだけど心優しく、荒涼としているけれど潤いのある主人公の造形・登場人物たちの振る舞いにハードボイルドの香りが漂う。文体含め、主人公がアル中なだけに作中随所に出てくるウィスキーのような格調高さだ。ラスト・真犯人の長い独白で全てにオチがつく、という展開に多少違和感があるが、死んでしまった女性に男たちが惹かれた理由を、現在を生きるその娘を通して表現するなど、技巧も十分。面白い小説だった。
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藤原伊織作品の中で(3作品しか読んでいませんが^^;)一番好きなのが、この『テロリストのパラソル』!
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楽しかった。
ゆっくり読む予定だったのに、睡眠時間削って読んだ。
さすが直木賞乱歩賞なだけはある。すごく良い。
物語の展開も登場人物も、よかった。
ただ、なんとなく犯人の動機が腑に落ちないというか、いまいち共感できなかった…。
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はじめて読んだハードボイルド
わたしのおっさん好きはテロパラが始まりだったのかもしれない(知らないよ)
なんといってもホットドックがおいしそうなんです
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直木賞と乱歩賞をダブル受賞した作品だそうです。気にはなっていたので読んでみました。新宿中央公園で起きた爆発事件に主人公(中年のバーテン、東大除籍、元プロボクサー)が巻き込まれていくわけですが、事件の背後が明らかになるにつれて複雑化していく人間関係と時代背景にちょっとついていけなくなったり。ここで全共闘時代がわかる人は感情移入できるのかなぁ。単純にミステリとサスペンスにカタルシスを求めるスミコにはムリでした。でも解説でほめられてたとおり、確かに人の書き方は上手いと思った。やくざの浅井氏の仁義に萌え。
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これも10年くらいまえの作品になるかな。江戸川乱歩賞と直木賞をダブル受賞しています。これは史上初めてのこととか。
わしにとって初めて読んだハードボイルド作品だったのですが、一発目で名作にあたったなあと思っています。
アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し20年以上もひっそりと暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た事実とは……。
他の書評でも書いてあるのですが、偶然が勝ちすぎている部分は確かに見受けられます。
しかし、それ以上に魅力的なのは登場人物の個性と会話のテンポとセンスの良さですね。
学園紛争のころの出来事も物語の大きなファクターとなっているのですが、これは著者の藤原氏の過去を投影させてるいる、いわゆる自慰的な部分があると指摘があったようですが、その世代じゃないわしにとってみれば気にはなりません。
疾走感あるストーリー展開に思わず一気に読んでしまい、その後何度も読み返す。
そんな作品です。
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本を読むというのは「経験できないことを経験できることだ」というのがよくわかる本。スリリングであっという間に読み終えました。
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大学一年生のときに読んで、それから大好きで大好きで仕方がない作品。ずっと手元においておきたい本です。
主人公はくたびれたアル中のバーテン。しかし、全共闘に参加し、また、本人は知らなかったが、運転していた車に乗せていた爆弾が爆発したことによって死傷者が出て、指名手配された過去を持つ。これだけ聞けば、どれだけ凶悪な主人公なんだ、と思うが、当の本人はいたってのんびりとしている。
それは、周りをいらつかせるほどに。そして、それが彼の魅力だった。
浅井や塔子が思わず彼にかまってしまう気持ちがよくわかる。母性本能がくすぐられるというか、なんというか、とにかく。
島村さん、好きだ。
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主要人物のキャラの魅力で一気に読ませる。
中でも元刑事のヤクザ・浅野は、色々な意味で美味しい役割。
真相解明の鍵となる、時を隔ててからの登場人物の繋がりが多少強引か。
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すごく面白くて、授業中に一気に読んだことを覚えています。
が、最後のほうの、昔の事件に関するもろもろや、タイトルの意味に関連するあたりの事情に「えええええ、マジすか!!!」くらいの驚きです。
そんなん、ありえるかな・・・。私にはちょっと理解できない心情。。
けど、他の作品も読んでみたいな♪と思いました。
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小説っぽい内容.伏線の忍ばせ方と回収が見事だった.
初めて藤原伊織さんの作品を読んだけど他の作品も読みたくなりました.
買って損してないと思えた一冊.
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2010年一発目の小説
おもしろかったと思う。
ただ、ゆっくり読みすぎて登場人物が覚えきれなかったのでラストの時、話が突然展開していって追いきれなかったのが残念。
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すごい。うまく言えないけどすごい。
温かみと悲しさが同居していて、終始胸を締め付けられた。そんなどこか退廃したような雰囲気がハードボイルドにあっている。国産ハードボイルドの境地はここにあるんじゃないのだろうか。
とりあえず、やっぱ男ってバカだよなあ。それがカッコいいんだけど。
優子のキャラが素晴らしいです。どう見てもツンデレです。「あなたって昆虫以下よね」とか「殺せ!」とか、素晴らしくキャラが立っているのに、しかしラノベにありふれているキャラにはならない。
デレの部分が奥ゆかしいところが最高です。
読み終わってから知ったけど、乱歩賞と直木賞らしいです。今の直木賞って感じじゃないけど、面白さに関していえば納得です。