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大崎善生カラーが全面に出ている。
熱帯魚、ヨーロッパ、編集者とデザイナー、別れ、死、静寂。
札幌冬季オリンピックを中学時代に経験した主人公の思い出をつづる「サッポロの光」が印象的だった。
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短編集です。
大切な何かを失ってしまって絶望する。又、絶望から生まれる希望もある。
大崎さんの物語の主人公は決して負けないから勇気を貰えます。
気分が落ちていたら落ちているほど文章が入ってくるような作家だと思います。こんなにも喪失感を美しく思えるなんて不思議です。
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ほんと美しいタイトルをつけますよね。別れ、と、はじまりの短編集。
苦しみの波がさざめき立つような、嵐のような想いではなく、無に等しいような静かな午後が永遠に続くような気持ちになる別れ…
ほんとうの相手との別れは、そんな後者のような気持ちになるんだろうな。
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初めて大崎善生さんの小説を読んだ。
難しい漢字や小難しい言い回しがない読みやすい文章。静かで暖かく切ない物語。流れる言葉の世界を心で感じる小説だった。
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恋愛短編集。
*サッポロの光
*球運、北へ
*別れの後の静かな午後
*空っぽのバケツ
*ディスカスの記憶
*悲しまない時計
大崎善生は、村上春樹的静寂をもってると思うんだよね。
だから、主人公が俗な世界でもまれていても、どこか淡々としているというか、体液とかそういうものを感じない。が、それが脆弱な部分か。
ってことで、なんか中途半端感が強かった。
うむ。どうなんだろう。
新しい所へジャンプしようとしているところなんだろうか。それとも…。
「空っぽのバケツ」がよかったです。
はいはい、おとーさんものに弱いんだよ。あと、最後に光があるのがいいの。
他の作品も、めいるような結末じゃないんだけど、なんかやりきれない感じが残るんだよね。
にしても、ホント熱帯魚好きっすね、大崎さんww
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別れとはじまりの短編集。
別れの静謐な空気の中で、希望を見つけていく温かさや力強さが胸に沁みてきます。
「空っぽのバケツ」が個人的には一番好きでした。
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6つの短編集。大崎さんらしい 透明感、 静けさ、 切なさが漂う作品ばかり。「別れの後の静かな午後」「ディスカスの記憶」が好きです。
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「悲しまない時計」の綾子のことばは、小説の世界のことながら、今の私の心には重苦しく響く。『いつの間にか自分は大切な物を失うのに寛容でなくなってしまっていたのだ、と』
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さらりと読めた。様々な別れの中で悲しみだけではない、未来がある。前向きになれる。読み終わった後、穏やかな気持ちになれる。
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とても好きな大崎さんの作品
この本もそうだけれど他の作品もタイトルがとにかく、きれい。
たぶん、大崎さんの作品は女性うけすると思う。時おり、切なさに浸りたくて読み返す。沈んでいれば沈んでいるときほどとても滲みいる。
喪失感が、美しい…なんて、
ああ、日本語は美しいな。
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〜大崎さんにしては、ちょっと軽め〜
どれももっと読んでいたい。
短編だから、いろいろな物語が楽しめるのはうれしいけど、もっと長く続いて欲しいという贅沢な欲求が出てきます。
別れとはじまり、再生の希望。
絶望的な死が少ない分、切れるような透明感は少ない。ふんわりとしたノスタルジック感さえもところどころ・・・
大崎さんにしては「さらり」と読めるかな。
一番好きな「ディスカスの飼育」とイメージが重なる「ディスカスの記憶」もうれしい。
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表題作のような恋愛ものもふわっとした感じで書くので好きだけど、「球運、北へ」みたいな小説くさい作品のほうが、大崎作品では好き。いいお話でした。
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久々に読んだ大崎善生。以前は好きだったけど、今はもうそうでもないだろうなと思ってしばらく読んでなかったんだけど、読んでみたら意外といい読み味だった。この人の書くものは透明感がある。ヤサ男ばっかりで、短編集なのに2~3編同じ主人公なんじゃないのと思うくらい同種の男が主人公。でも、そんなヤサ男の彼らもここぞという時には決めたり、苦悩したりやさぐれたりしながら生きているんだね。
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短編集。
話が特に面白いわけではないが、
詩のようなフレーズが鮮明に残る。
藤堂志津子さんの本と似ていて、
30歳になって読んだらまた全然違う捉え方ができるのかもしれない。
自分の力量不足でこの本の魅力を受け入れられないのが悔しい。
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”戻ることのできない日々を思い出し、必死に手にかき集めても、結局は虚ろな寂しさが残されるだけなのである。思い出はどんなに、綿密に懸命に組み合わせていっても、一枚のパズルには仕上がらない。”
大好きな大崎さんの本。
大崎さんらしい
優しく緩い時間の中での苦しみ、もがき。
色んな別れ方と向き合うお話し。
大崎さんの本を読むと
少し空気感に重量を感じてしまう。
アンニュイな気持ちになる。
でも嫌な切なさじゃないんだよなぁ。
6つの短編集ということもあり、非常に読みやすかった。