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紙の本
書ける気にさせてくれる
2003/01/20 04:43
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:徹志 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本好きの方なら一度くらい,「小説でも書いてみようかな……」と考えたことがあるだろう。そして小説化を志す人に,この本の著者はひとつの格言を与えてくれる。「とにかく毎日書きなさい」,と。
だが,「実際に,いきなり書こうと思っても,どうしたら良いか……」とか,「書く際の細かな決まり事が良く分からない」と尻込みしてしまうもの。この本は,著者が作家としての自己の経験を例に出しつつ,構成の立て方や人物造形などの基本的な手法から,視点や時制の細かな技法まで,順を追って解説してくれている。また,創作セミナー講師を務めた経験から,初心者の私達が分かり易いように書かれているために,大変に読み易かった。
ミステリを“読者として”読むのではなく“創作の参考に”読む際に注意するべきことが,細かに,そして丁寧に説明されている。地下鉄の車内風景という日常的な題材を用いた人物デッサンを例にした,主観描写と客観描写の違いの細かな説明や,探偵小説やハードボイルドなどのジャンル別に異なる視点が成立する必然性の説明など,非常に分かり易いのだ。正に,手取り足取りという感じだ。
もちろん,これを読んだからといって小説が書けるようになるわけではない。だが確実に,「書こう!」というモチベーションがたっぷりある人が,実際に執筆に漕ぎ着く為のステップは与えてくれる一冊だ。
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