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かなりの長編で少し冗長になる部分があるものの、娯楽作品としては十分楽しめる内容だった。血にまつわる主人公の葛藤や性にもう少し文学的な色をつけてもいいのかもしれないが、そうすると物語の勢いや疾走感が薄れてしまうかもしれない。
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飯塚兄さんから借りたお勧めの一作。
馳星周は「不夜城」しか読んだことなかったけれど、馳ワールドと言われる世界観は満載。
夜中読んでいたら、目が冴えて一気に読み通してしまった。その位の疾走感とテンポのよさがいい。
ただし文章量が多いので、寝不足には注意。
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長い、700ページ近い長編だけれども、途中で一切中だるみすることなく、最後まで一気に読めました。
話の展開がうまいんだろうなぁ。
また、コンプレックスを抱えながら、どうしようもなく生きる登場人物達に感情移入してしまいます。
どうしようもないけれど、1人ひとりが魅力的です。
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大藪春彦賞受賞作品。大藪春彦賞らしい作品だと思う。とても長い暗黒小説。呪わしい血、欲望と衝動が交錯する。読後感もノワール。これがいい。
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御得意のピカレスクロマン。マーリオもケイもワルイ奴らでしかないのだけれど、やっぱり魅力的。不夜城とちょっと似過ぎてるのが………だけど、この手の小説にしかつめらしいことを言ってもね。楽しめることは折り紙付き、
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日系ブラジル人の主人公マーリオ。
時はアトランタ五輪。
日本から夢を見てブラジルへ渡った移民一世の祖父を殴り倒し、弟を殺し、三世は夢を見て日本へ渡った。
たどり着いた現実は油まみれの自動車工場での安い賃金、過酷な労働。
気付けばヤクザの下請けのデリヘルのドライバー。
800ページ近い超長編。
読み応えは十二分だ。
日系移民の苦労が焦点に描かれるわけではないが、そのアイデンティティの不明瞭さや不透明な差別による、じわじわとした怒りや憎悪が滲み出る。
馳作品の最後はどれも救い用がないのだが、その過程に見える微かな一縷の望みがなんとも儚い。
死の間際に見える本当に欲しかったものが、ほんの一瞬、垣間見える...