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小説というのは面白い物で、自分の経験したことのないことを経験できる楽しさが動機で読むこともできるし、経験しているからこそ共感をもって読むこともできる。一方で、経験してないから面白くなく感じるし、経験しているから「そんなこと知ってるよ」ってつまらなくも感じる。それを読ませるのも読ませないのも、小説家の技量であり才能なのでしょう。その意味でも、金原ひとみは、予想を裏切らなかった。面白かったです。
出産を経験することのできない男にとって、ドラッグを常用したことのない人間にとって、本に書かれていることをリアリティを持って受け止めることはできないのだけれど、きっとそうなんだろうって想わせるだけの文章力があります。作者の何気ない表現に、人間や社会を鋭く見つめる哲学者の視線を感じます。若いからと、手にすることのなかった作家でしたが、才能に脱帽しました。
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子育て経験者、特に現在進行形で乳幼児を育てている母親にとっては突き刺さるもの多し。ぐさぐさぐさと。
これは経験した人じゃないと書けないなと思う。
3人の環境や状況は平々凡々な日々を送る一般庶民の私からすればセンセーショナルなものだけれど、そこをとっぱらえば心に抱えるものは皆同じ。
母親は多かれ少なかれ諦めにも似た孤独感を抱えているものよなあと改めて思うのであります。
ただそれは、ただただ子どもを愛するがゆえ。
金原さんの本はデビュー作が騒がれた当時に読んだような気がするんだけど、ちゃんと読むのははじめてかな。
ぐいぐい読ませる、力のある筆だと思います。
伝えたいことを勢い描写する力がある人かなと。
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重ーい。
これ読むと嫁の本音が気になる。
母親ってことを考えさせられるなぁ。
母親ってすごい。
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さすがに実際の育児中なだけあって、描写がリアル。
読んでるのが辛くなるほど。
それだけで充分読みごたえあるんだから、過激な内容はそんなに必要ない気がする。ちょっと詰め込みすぎな印象。
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こどもを産めばだれでも母になれるのだろうか
というのがわたしの昔からの疑問であった。
もしかしたらこの本はその疑問に何か答えを出してくれるのかもしれない。
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子どもがいれば幸せというのは幻想。
時々、自分もその幻想に騙されそうになるけれど、母親だって人間。
ユカや涼子や五月のように極端な形ではなくても、多かれ少なかれ似たような気持ちにはなるのかも。
子どもいなくていいかも…と思ってしまった。
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金原ひとみの本を読了したのってはじめてかも。
もっと芥川賞作家っぽいかと思ってたけど意外にエンタメ度満載。
ぐいぐい引き込まれつつ、辛くて読めないほど。
共感できる部分も共感できない部分もあるけど、子育ての辛さを見事に描いている。
他の作品も是非読んでみたい。
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話題になっていたので今更ながら読んでみた。
実際に子育てしているからこそ分かる、子育てあるあるは上手く描かれているけれど、相変わらずのどぎつい性描写はげんなり。
言葉のセレクトが幼稚で下品だ。
テーマとしては良いけれど、最後がいまいちパンチが足りない様な。
値段相応の内容とは思わない。
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結婚し出産をし子育てに精一杯の同世代の女性を3人を交互に登場させ、子育て世代の女性の苦悩をじっくりと表現されている。
母であるが女でもある。夫とはいずれもどこか波長が合わない。しかし恋は忘れていない。
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こんなに読むことにエネルギーを使う小説もそうそうない。
本当に疲れた。
でもそれだけリアリティがあり、母親なら誰しもが持つ
細かい心の動きをこれでもかといわんばかりにえぐり出し
まさに書きなぐっているような文体。
男性が読んだら、「こんなの大袈裟やわ。」と思うかもしれないが
子供を持つ女性ならこの3人の誰か、あるいはエピソードいづれかに
間違いなく共感できたと思う。
あらかた子供の手の離れた私にしたら
これをよく乗り越えてきたんだな~って改めて
感慨にふけってしまう。
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読むのに疲れたお話だった。
トラウマになりそうなお話だった…。
子供を虐待するなんて信じられないと思っていたけど、実際に孤独にただ毎日面倒な子供と向き合っていたらありえるんだなと思った…。人を批判するのは簡単だけれど、自分はちゃんと子育てできるんだろうか。
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世の母親に尊敬と感謝。重くて痛くてつらかったけど読んでよかった。そして同じ体験をすることで育児の大変さを共感をすることができなかったことを母に謝罪。
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著者の作品を読むのはほぼ初めてで(内容はまったく覚えてないけど、ずっと以前に1冊読んだかも...という程度)こんな本を書く力量にまず驚いた。そしてその救いのなさ、その地獄。少し前に読んだ角田光代さんの『紙の月』が、内容的には不快でも読書体験としては快であったのと違い、こちらは内容も読後も不快。ただそれでも読んで良かったし、きっと再読する。自らが子を持ってしまった今となっては、もし自分が本作を読んで「信じられない」「理解できない」という感想を持てる側にいられたらそれこそが幸せだろうなと思うのみ。
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現代の母親が抱える孤独と焦燥。ヘビーだった。夫の協力が得られない子育てとはこんなにも孤独で過酷なのか。どんどん追い詰められて危うくなっていく三人の母親の様子に息苦しくなってしまった。育児経験がないので共感はできないけれど、読み応えはあった。
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金原ひとみの世界のせまさが最大の弱点。
3人の主人公はどれも金原ひとみの分身のようで、区別がつかない。
作家にモデルにと業界人の世界で、一般的じゃない。
それでも、ラストは凄い。
ラストだけは凄い。
前半はひどく不快だった。
だんなと仲良しでオシャレな生活をたのしむ成功者としての作家。
胸のわるくなるような個人的な自慢に、何度も本を投げ出したくなった。
でもあのラストで、圧倒された。
読後感のいいものではないし読み返したくはないけど、
あのラストはずるいなあ。