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「東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録」とのことだけど、現場のリアルな状況を受け入れ、それでも使命感を持って己の任務を全うした人たちの活躍は、もっと賞賛されるべきだと思う。
困難に立ち向かう時、、人として、指揮官として、組織として、何をすべきで何をしてはいけないのかをこの本は教えてくれる。
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未曾有の大災害の最前線で奮闘した、名もなき現場の人々を取り上げたルポ。
さすがの麻生幾。
しかし、東電と政府首脳が100%この本に描かれてるまんまだとすると、日本国民のハシクレとして、ほんーとに失望します。
頼むから、現場の優秀なスタッフ達の邪魔をしないでくれぃ。
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燃料プールの正確な位置が知りたいと詰め寄ると、東京電力社員は、「なら、代わりに??工業に、放水、やらせますかぁ」と軽くいってのけた。
国土交通大臣大畠章宏 決断が早い すべてまかず、国の代表とおもってあらゆることをやってくれ
活躍した部隊 施設部隊 部隊が進軍するための道路を作ったり、橋を架けたりする専門職種
隠れたヒーロー 需品科 燃料の確保 軽油、航空燃料、ドラム缶とタンクローリーの不足
任務終了後の解除ミーティングが効果的だった
部隊ごとに指揮官が全員を集め、辛かったこと、悩んだこと、その本音を語らせる そうすることで、作戦中の精神状態をオフにして、日常にもどれるはずだ。また一人にさせないことも重要だ。
カウンセリング 異状が出現した隊員を見つければ、さっそくケアをはじめる。まっさきに行うのが喋らせること。自分の悩みや恐怖感をそのまま吐き出させることだ。普通なら口に出せない弱音も、”恥ずかしいことじゃない”と口を開かせる。また同じ症状の隊員たちを集め、同じ悩みや苦悩を仲間にも知らせる
重要なのは、そのカウンセリングを施すことなく、すぐ現場から外さないことだ。もし安易に現場から外すと、その隊員はもはや社会に復帰できなくなる可能性がある。辛いことから逃げれば楽になることを知ってしまうと、社会生活でも常に逃げることを考えてしまうからです。
危機管理において最大のリソースは人である
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東日本大震災発生時に、決してメディアでは報じられることのない「無名戦士」が数多くいたことを、詳細に教えてくれました。
この本に描かれている全てが事実だとは思わない(信じたくない?)けど、東日本各地で、決死の覚悟で戦っていた無名戦士がいたことは、決して忘れないようにしたい。
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2011年3月11日に起きた東日本大震災。
地震に津波、原発の事故。
地震発生直後から動き始めた自衛隊や警察、DMAT(災害派遣医療チーム)
などあまり報道されなかったそれらの活動や葛藤。
麻生幾がそれらの取材を行って纏めたドキュメント。
読んでいくと、自衛隊や警察だけでなく、道路行政を管轄する、
国土交通省のすばやい対応などが良くわかります。
それに付け加えて、政府の混迷振りも良くわかりました。
(日本政府がどれだけ緊急事態に脆弱なことも・・・。)
また、東電が如何に無策で、横暴なのかも
良くわかる内容になっていると思います。
読んでいて思わず目頭が熱くなりました。
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津波の直後、福島第一原発の核燃料を冷やすには水を掛けるしかないと分かったとき、あまりに原始的な手段に国民は愕然とした。最先端技術の暴走を止めるため、キャンプファイヤーや花火の後始末と同じレベルのやり方に望みを託すしかなかったから。それでも自衛隊は出撃した。決死の作戦だった。
安全保障や危機管理を緻密に描き続ける麻生幾による作品。
警察や消防なら「出動」だ。自衛隊は「出撃」である。致死量の放射線という極限の状況で、燃料棒を冷やすために空を飛び、陸を走った。指揮をめぐり混乱する政治、東電の無責任な体質、現場で直面する数々の危機。詳しい状況を知らされず、建屋の水素爆発で負傷者が出た。陸海空の自衛隊員による一連の作戦行動を、通信記録や前線に立った隊長らの証言で追っている。大手マスコミが報じなかった視点だ。
失敗すれば後がなかった。その作戦がどれほど綱渡りで寒々しい状況だったか。歴史に刻まれる悲惨な事故だ。それでもなお被害が現状でとどまったのは、小さな奇跡の積み重ねと言わざるを得ない。もしも他の原発が同じ状況に陥れば、本作品のような局面が繰り返されると断言できる。事態が人の営みである限り、歴史は繰り返す。
津波地域で人命救助のために道路を切り開いた建設省の公務員や、普段は目の敵にされている中央官僚らの不眠不休の闘いも記録している。未曾有の事態に、未来のために命を燃やした使命感は、職の軽重を問わない。「無名の戦士」の冠は深い賞賛がこめられている。 表立って見えない彼らの働きがなければ、何一つ前へ進まなかった。
さらにいえば、本書にすら取り上げられなかった消防団員や警察官ら殉職者がいる。逃げずに立ち向かったのを責めるのも悔いるのも簡単だ。誰かを救おうとした崇高な志があったことだけは忘れられるべきではない。
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自衛隊、警察、地方整備局、災害派遣チームなどの活躍の記録。東電と保安員と海江田万里を嫌いになりました。kobo
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自衛隊、警察、消防、霞が関官僚、国交省地方整備局職員、地元建設業者、DMAT…東日本大震災に立ち向かった無名の戦士たち。
放射線という見えない恐怖に立ち向かう、自衛隊、警察、消防の放水チーム。東電からの正確な情報提供もないまま、指揮系統が混乱し、海江田万里経産大臣の場当たり的な指示に振り回されながらも、使命感と誇りにかけて彼らは前進した。
震災発生直後から、被災地を駆け回り、ルートの捜索や啓開、被災状況の確認に奔走した地方整備局職員。被災者のご遺体が含まれる瓦礫が道を塞ぐという過酷な状況は想像もできない。
各省庁の局長が集結し、情報整理、判断、決定を行い、迅速かつ効果的な震災対応が可能だった。日頃は批判に晒されることも多い官僚たちの真の能力が発揮された瞬間だった。
原子炉建屋への放水が困難で止むを得ず撤退したハイパーレスキュー隊が、現場を知らない海江田万里経産大臣に更迭されようとしたときに、現場の統合部隊のトップの陸自隊員の言葉によって更迭を免れ、ハイパーレスキューの名誉を穢さずに済んだという話が感動した。お互い現場のプロであるという誇りがかっこいい。
副題「東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録」とあるように、これまでメディアが取り上げなかった、知られざる戦い、震災の舞台裏で奮闘した人々が描かれている。しかし本書ですらその無名戦士たちの一部を取り上げたに過ぎず、その背後には無数の人々の物語があったはずだ。
あの震災のとき、多くの人々が、勇気、使命感、プライドをもって立ち上がり、様々な障害を乗り越えて前進した。この国には未曾有の事態に際しても、勇敢に立ち向かうことのできる人や組織がある。彼らのような戦士がいる限り、この国はどんな困難な事態に直面しようとも立ち向かうことができるんだと勇気付けられる。
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第1章の、自衛隊等の動きをめぐる、東京(中央)の指揮命令系統の乱れや暴走による混乱と、第2章の、現場任せにしてくれた大畠国交大臣の英断とその下での機敏な東北地整の活躍の対比が印象に残る。(一方で、第3章は政府の様々な部門について広く浅く述べられているため、正直に言ってあまり琴線に触れない)
ただし、東北地整の働きが、柔軟なトップ(大臣、局長)と職員たちの機転のみによってもたらされたのではないことにも注意すべきである。東北地整により公開された『災害初動期指揮心得』にもあったとおり、機転よりもむしろ、それを支えた「備え」こそ、語り継がれるべき。
また、リエゾンのことも(本書ではわずかな記載だが)『東日本大震災 語られなかった国交省の記録』に詳しい。
とはいえ、震災発災後わずか3か月程度での速報的なるポタージュとしては十分すぎるクオリティであり、特にこれまであまり光のあたってこなかった東北地整等にとって有意義な出版といえる。
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地震後インフラ維持のために活躍した道路を守る人たちなどの話があった。ドラマチックで引き込まれて読み進めた。
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震災7年目を迎えた2017/3/11に読み始め、本日読了。第1章は福島原発事故関連。当時の経産大臣と東電の対応を痛烈に批判している。本来指揮命令権がない者が命令を下し、対応する自衛隊等には必要な情報や居住場所さえ提供しない。これが事実なのか? 第2章は国交省の道路復旧にかける組織一丸となった活動に感動。第3章は省庁間の動きとDMAT。著者の得意分野である安全保障関連の指向が、現地へ出動した自衛隊などの動きをことさら「出撃」などと言う言葉で表現するのに辟易したが、読んでよかった一冊といえる。
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"2011年3月11日に起きた東日本大震災。多くの方々が亡くなった。心からのご冥福をお祈りする。
この本は、震災直後原発事故の対応をした方々や、津波被害への対応をした方々の行動を記録したもの。震災から1年を過ぎて、やっと読む。陸上自衛隊、中央特殊武器防護隊、東京消防庁ハイパーレスキュー隊などに所属する人々の記録だ。実名で政治家も登場する。
大混乱の中、多くの人々の命を守るために命をかけて自らの役割を果たしてきた人々の行動力に感動を覚える。この本では語りきれていない事実もあるのだろうが、政治家のリーダーシップがとても重要で、その政治家を選挙で選ぶわれわれの責任が問われている。本書に登場する政治家で、素晴らしいと感じた方は国土交通省、大臣であった大畠さんだ。この混乱時の素早い決断に感服する。
「予算のことは考えなくていい!国土交通省の枠にとらわれるな!国の代表として、迷わずやれ!」
この英断から縦割り行政の枠を超えた活動が動き始める。
もちろん、現場の第一線で活動にあたった人々がいたからこそ、福島原発の事故もさらなる大災害にならずにすんだことがわかる。自衛隊と消防では国の省庁が異なる。指示命令の混乱があり、現場の方々の気持ちや行動を踏みにじるような場面もあった。そして何より驚くのが、情報が一切現場に降りてこなかったという事実である。東京電力として、いろんな対応に追われていたのだろうが、本書からは諸悪の根源に見えてしまう(情報統制という点で)。
自衛隊の方々、消防隊の方々、医療チームの方々、本当に多くの方々の活躍で助かった人たちが大勢いる。日々感謝。こうしたみなさんのおかげで安心して暮らしていける日常があることを知る。"
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福島第一原発の、特に3号機の冷却に立ち向かった自衛隊や、発災直後に沿岸部への道路を切り開いた国交省東北地方整備局など、災害復旧・援助のために戦った人たちの物語。
被災直後の、住民の話を書いている本は多いが、こういったお役所がどう対応したかという本は少ないのでなかなか貴重な話だった。
福島第一原発の対応は、情報が錯綜し、政府も対応が後手に回り、東電もまったく危機管理ができておらず、結果現場に入った自衛隊等が一番苦労するという大変な状況だったというのがよく分かる。一方で、東北地方整備局がいかに道路を「啓開」したかということは好意的に描かれている。たしかに、災害が起きたときにまずすべきことは「救助」だが、その救助のためのアクセスの確保というのはさらに早くしなければならないことで、実は影のヒーローなんじゃないかとまで思った。なかなか取り上げられることはないが、こうしたインフラを支える人たちは偉い。
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震災発生直後から動き出した自衛隊、警察、消防、医師、土建屋などなどが、救命や原発事故対応の為のチーム作り、被災地への道路、ロジスティックを確保するべく動いた、そんな現場人たちのエピソード。と併せて、国務大臣の資質や東電の姿勢も考えさせられる。
それぞれの物語は緊迫感と人の情に溢れ、それを発掘してくださったことは感謝だが、時系列や因果が読んでて混乱したり、近い事例が複数回出たり、どこで区切れるのか分かりづらかったりと、構成に難を感じてしまった。