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この香山リカさんって前からテレビとかラジオで見たり聞いたりしておもしろそうな人だなって思ってたけど、本を読んでみるとなるほどやっぱりおもしろい。
この冷たい視線が、好きな人にはほんとたまらないと思う。
スピリチュアルブームを通して見る現代の社会について、
科学的正当性を求めるハードルが低くなっている、だとか
あえてイスラム原理主義を引き合いにだし、「どうやらイスラム原理主義者といわれる彼らは、「私さえ変われれば」「私さえ幸運になれば」という内向き志向、個人主義の現代日本のスピリチュアル派とは全く反対の存在、ということもできそうだ」
などと、指摘されるとやはりドキッとさせられてしまう。
散々痛快に揶揄しておいて、最後に、江原さんの悲哀を語るあたりに彼女の冷たいユーモアの怖さ?を感じる。
それにしても、この本なんでオススメ度がこんなに低いんだろう?
やっぱり「ハマる人」には受け入れられないってことなのかな?
自分は香山さんほど霊的なものを強烈に否定する人ではないけど、やっぱり「ハマる人」ではないので、とても楽しく読ませていただいた。
でも、なんで新書のタイトルって、内容とあってないんだろう?とたびたび感じる疑問をまた感じてみる。
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江原さんのこと
?大好き?インチキ あなたはどっち?
あの人はあんなことを言っていた、この人はこうだ、と
紹介しているだけで、いまいち。
肝心の江原さんのことは、持ち上げては落とし。
"「すべてのできごとは偶然ではなくて必然」
「あなたが生まれたのには意味がある」というメッセージは、
実はオウム信者達が存しに言われたことと、何ら変わりない"
と後半くらいから、おもしろくなるのだが、
また江原さんの話に戻って、同情するような内容。
"満を持して個人を超えた社会の問題について語り始めたのに対し、
女性誌は相変わらず「オーラを磨いて恋をゲット」といった観点を取り上げる。
社会的挑発を無視し続け、物議さえかもし出さないこの反響の薄さは、
大いなる見込み違いだったのではないか"
"「自分さえ幸せになればいい、という利己主義。現世主義に、もはや打つ手なし」と
見切りをつけてしまったのかもしれない。
「スピリチュアルカウンセラーにもさじを投げられる世界の中に住む私は、
いったいこれからどうなっていくんですか?」
ここに及んでも人は自分自身の 頭や心で考えずに、
その答えを誰かに求めようとするのだろうか。"
最後もぼんやりな感じ。
読書生活をしたての頃に何冊も読んだけど、もうこの人の本は読まないだろうな。
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うまいなあ、でもちょっとうまくソフトにまとめすぎてもの足りない気もする。タイトル通りといえばそうなんだけど。
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気軽に読める。
が、主張より感情が先行したような文章。事例や理論を並べて立ててはいるが、洞察の深みに欠ける。
エッセイだと思って読んだほうがいいかも。スピリチュアルを信じる・信じないは別として、この一冊で思考停止するのは、浅すぎる。
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江原氏に対してどう思っているのか知りたいだけで読んだ。引用が多過ぎてものすごく読みづらくイライラしました。
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自分が今の世の中に対して感じている違和感の正体が少し見えた気がします。 香山さんの本は初めて読んだけど、(少なくともこの問題に関しては)フェアで冷静な考え方をする人だと思いました。
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現代日本の宗教性をスピリチュアリティ或いはスプリチュアル・ブームから考えるのに興味深い本。
江原さんは結構ちゃんとした人だという気にさせられた。ひろゆきとまりこの関係はニーチェがイエスとパウロについて語るのと同じ様な感じな気がした。
どうでも良いけどこないだ読んだ同レーベルの本より一紙面辺りの文字数が少ないのは何故?
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しがみつかない生き方の流れで読了。江原に対するスタンスが今ひとつしっくりこない。江原に対する批判ではないのかどうなのか。やはり、主張・論点が明確ではないような。
それなりに好感はもてます。
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私は、スピリチュアルに興味はあるけれど、宗教にはあまり興味がないので、スピリチュアルは自分のため・お手軽という点で宗教と違うというのは納得。
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自分の前世に関する相談が出てきて唖然とする。精神科医なのだから前世がわかって当然。精神科医の香山氏はこれを単なるいちクライアントの特殊な事例と見るのではなく、スピリチュアルブームという名の社会現象として危機感を抱いている。
この手の論調は様々な評論家や著述家が行ってきたため、とりたてて新しい視点があるわけではないが、後半分は興味深く読むことができた。
スピリチュアルが流行るその根底になるのは、個々人の徹底した「利己主義」であるとのパラドクスに見ている。そしてブームの中心となる人物が言うまでもなく江原啓之である。
そもそもスピリチュアルはブームになる以前か存在した。新興宗教を含む既存宗教がそうである。しかしスピリチュアルにハマった多くの人は、スピリチュアルと宗教を切り離して考えている。つまり「スピリチュアルは優しい」が「宗教は怖い」からである。
それは執拗な宗教勧誘や、オウムやイスラム原理主義などのテロ行為と結びついているのだろうが、実際、スピリチュアルとオウムとはその本質は同じであり、地続きであると明言する。つまりオウムとて「かけがえのない私」の発見や魂の救済を目的とする上で、スピリチュアルと何ら変わりないと言う。
ただ、現在のスピリチュアルはもっともっと軽々しいものであり、その関心の方向性は「自分の趣味」にしかない。例えば著書は何百万部も売り上げ、毎回、かなりの高視聴率を稼ぎ、「日本で一番会いたい人」の一人である江原氏が「靖国ノー」と叫んだところで、何の問題にもならなった事実を指摘する。
要するにスピリチュアルブームを支えている「ハマる人たち」の関心は自分のオーラの色であり前世であり恋愛の行く末にしかない。所詮そんなものだと冷めたメッセージを受け取った。
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僕個人の印象としては
今日のスピリチュアルのいろいろは
あのとき日本最悪とも言えるテロを起こした何某達と、
根本的にあまり違いが内容に思えるのですが、
そんな悪いイメージをスピリチュアルと言う言葉でごまかし
また、人はそれを受け入れている。
乱暴かもしれないけれど
そんな感じを持っています。
でも、人は誰でもなにかにすがりたい
少なくとも無意識に思っているわけで。
僕もそうです。
科学では解明されていない。
一般常識からもありえない。
今やその頼みの科学は
人間の目に見えない領域を闊歩しているし、
一般常識も非常に流動的で
情報は作為的にも無作為にも常に動いている今日においては
非科学的なものを、単純に「科学的思考で判断せよ。」
というのも難しくなってきているのかもしれません。
ならば、なぜ人は非科学・擬似科学にハマるのか
というメカニズムを理解するのは非常に重要だと思うわけ。
この本は、人がスピリチュアルに嵌る理由やメカニズムを
第三者的視点・精神科学から分析したもので、非常に分かりやすいし
人々が、安易に、しかしながら理由があってハマっていく一端が垣間見えます。
ただし、タイトルと内容には相違がありますw、念のため。
(ハマる人とハマらない人を比較している本ではありません。)
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やはり江原さんの名前はいっぱいでてきまして、あと数人いずれも知らなかったですけどスピリチュアルで有名という方の名前がでてきて。それぞれ引用がものすごく多いんですけど、発言などに対して反論なりをすると。そんな本。
そんで香山さんは何がいいたいのかよくわかんない。
反論ばっかでつまんないのと、一冊の本として単純につまらない。
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この本を読むまで2年間近く怪しげなスピリチュアル関連の本をむさぼるように読んでいた。でもいまひとつスピリチュアルな本に書かれていることに信用を置けなかった。だって、だれもが同じことをしたら誰もが幸せになっちゃう。世の中そんなに公平にはできていないと思う。で、香山さんからスピリチュアルの中から引きずり出してもらった感じだ。
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[ 内容 ]
いまスピリチュアルが大ブーム。
かつてはアヤシイと思われていた「守護霊」「前世」「魂」の話題が、軽く明るく普通に語られるようになったのはどうしてなのか?
そこには「人は死んでも生き返る」と信じる子どもの増加、「科学のお墨付き」を売りにした「脳トレ」「健康食品」ブーム、「自分の幸せ」だけが大事な内向き志向との隠れた共通点があった―。
時代の空気を読むスペシャリストが、ブームの深層にひそむ、日本人のメンタリティの変化を解き明かす。
[ 目次 ]
序章 私の前世を診てください
第1章 人は死んでも生き返る?
第2章 スピリチュアルのカリスマたち
第3章 江原啓之という現象
第4章 スピリチュアルで癒されたい
第5章 スピリチュアルちょい批判
第6章 あくなき内向き志向の果てに
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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面白かったですよぉ〜〜。スピリチュアルと宗教(もしくはカルト)の違いは前者が「我が身の幸福」を願い、後者は「人々の幸福」を願うということ。リカさん、鋭い!と思いました。しかも、スピリチュアルを容認する人は、幸福になるためには人ではなく自分に要因を求め、しかも、「あなたはそのままでいいのよ」と言われることを一番望んでいる、とまで喝破。なるほどね、と深く頷いてしまいましたよ。私自身、目に見えない世界を全否定するものではありませんが、でも、ハマるか、と言えば、そうはならないだろうな、と・・・。