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故あって中東での石化プロジェクトの歴史を調べている中で読んだIJPCは華々しい失敗の例だが、その外側内側で起こっていた緊迫したやり取りを小説化している。
小説ということでドラマチックなストーリーにしたて上げなければという意図を感じるところはあるが、現実に起こった緊迫感あふれる事態を感じながら読み進めることができる。なかなか入手することは難しいが実際に三井物産をはじめとするプロジェクト関係者が編纂した「IJPCプロジェクト史」という本があり、こちらも合わせて読むと遠いペルシアの地で苦労した日本人の足跡をより深く追うことができる。
とりあえず読んでいるとピスタチオが食べたくなります。
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高杉良さんの経済小説は昔っから好き。
読み始めは、高校の先生の推薦だった気がするな…。
この本は、1970年代にイランに石油化学コンビナートを
建設しようとして、結局は社会情勢の変化(オイルショック&
イラン革命)の中で挫折せざるを得なかった話。
経済・プロジェクトを動かす、仕事人(ビジネスマン)の
パワーのコアになるのって、利害よりも、この本に書かれて
いるような「使命感」だと、本気で思う。
その使命感の表出としての、論争だったり、確執だったり、
ってのは、プロジェクトが大きければ大きいほど、避けられない
ものになる。
そういったものをリアリティをもって描いてくれるので、
この著者の本は好きです。
(自分の仕事の励みにもなるんで)
ただ、この作品のストーリーは、ハッピーエンドではなく、
「勇気ある撤退」なので、経済人の成功に学ぼう(癒されよう)
と思って読んだ、自分の気持ちには少しマッチしなかったかな…。
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イランの石油化学プラントの話。
イラン人と働く難しさ、採算性の話、専門用語、ロマンなど、いろいろ共感できることが多く面白かった。
夢をもっていながらも、革命というどうしようもない事象に夢を打ち壊されるのが儚い。
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石油コンビナートをイランに建設する事を目指して働いていた男たちの物語。
オイルショック、イランの宗教革命、いろんな要素が絡んでいて、読みごたえはあった。
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日本企業が昭和50年前後にイランの砂漠に巨大石油プラントを建てるという一大プロジェクトに基づいた企業小説。イランとの国民性や文化の違い、オイルショックによる経済の混乱、イラン革命によるイラン人作業員達との対立等多くのことに翻弄され奮闘する姿が本当に大変。