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ノンフィクション作家さんだけあって非常にニュートラルな立場で書かれてある。暴力団の入門書、とでもいえる内容です。
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暴力団排除条例のせいか、同僚さんの読んでいる本に刺激されたせいか、ベストセラー棚にあった本書を思わず手にとってしまった。
この手の本は、読んだことがなかったので、内容が詳しいのかどうかよくわからないが、諸外国でこうした組織(の存在自体が)が違法でないのは日本だけらしい。
そして最近は暴力団以外の組織が幅をきかせていて、この業界もなりてがなく大変なのだという。
なんとなく概要を把握できた気になる一冊。
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こういう業界の人々もいまは相当苦労しているらしい。
若手に元気が無い組織はやっぱり斜陽なんだな。
刺青を彫る針の使い回しでC型肝炎が大流行したエピソードはなんというかやたら人間くさくて面白かった。
コワモテな印象の溝口氏とですます調の文体の対比が、扱っている内容とあいまって味わい深い。
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「暴力団」という組織について、とてもわかりやすく、読みやすい文章で書かれた良書だと思います。深く組織についても調べてあると思います。これだけ取材をするには、かなり苦労されたと思います。溝口 敦さんの作品を読んだのは初めてですが、ライターとしての不屈さに尊敬の念を抱きました。
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溝口敦の暴力団読了。海外マフィアや暴走族くずれの半グレ勢力との比較や暴力団とはどのような組織でどのような人たちか、また、会ってしまった場合の対処法など詳述されている。意外に面白かった。
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普通に生活してたら知ることが出来ない暴力団の生活などが書かれている。
イマイチ話に整合性がないかな?と思える部分もあるが、何故今の若者が暴力団員になりたがらないのか?警察が何故暴力団そのものを違法としないのか?といった話は面白い。
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暴対法で追い詰められている暴力団の実情がよく分かった。確かに一刀両断に「暴力団の存在が違法」とせずに存在を認めた上でその行為を縛るやり方は、論理矛盾がある。警察と暴力団の共存関係を狙ったのか。また、イタリアやアメリカのマフィアが隠れた存在であるのに対して、「暴力団は相手に直接間接的に自分を暴力団員と認識させることで威迫や恐喝を行います。暴力団は名前や顔を知られることで『男を売る』商売です」という指摘に納得。
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この本は見ての通り暴力団などの事件、抗争、又はその近い関係の人たちを数々著してきた溝口敦の著書です。
今まで何冊かこの著者の本を読みましたが、今までに比べて、個人ではなく、暴力団という全体を扱ったためかなり内容自体は浅く書かれています。
これはもしかすると普段周りにも暴力団がおらず、知らない方に向けた本なのかもしれません。
そういう方にはこの本は最適かもしれません。いかに暴力団が成り立ち、生息しているかが書かれているので興味のある方はぜひ一読を。。
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暴力団の実態、他勢力(警察など)との関係などを、わかりやすく説明している。
個人的には、もう少し暴力団の構造、分布について詳細を深堀りしてほしかったなー。
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「憚りながら」とセットで読みました。
暴力団にいた方と、それを外部から取材した方の二方向からその一端を窺い知ることができました。
恐らく、余程のことがない限り、暴力団というものと関わりを持つことはないと思いますし、関わることに正味の恐怖を感じました。
我々凡人が素直に怖いと思う、そこにこそ暴力団の本当の意味や存在価値があるのでしょう。
著書が最初に書いてあった通り、暴力団を知る最良の入門書だったと思います。私たちが漠然と感じている点を整理しクリアにしてくれる良書です。著書自身も刺されたり、まさに命懸で執筆されています。
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紳介の事件があったせいか、なかなか売れているらしい。暴力団ジャーナリズムの第一人者が書いただけあってなかなか面白い。そして分かりやすい。分かりやすいっていうのは、新書には必要不可欠な要素だよね。著者がまえがきで「怖いもの見たさの読者は大歓迎です」と書いているけど、心を見透かされたような気がしたよ。
それにしても、やくざも大変だ。アパートも借りられず、車で暮らす組員もいるとは…。誰も同情はしないけどね。
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日本の暴力団の実態について解説した本。構成員は22の指定暴力団で36000人(全体の96.1%)、準構成員(いわゆる暴力団関係者)が42600人が日本に存在するという。
その他には資金源(覚醒剤、恐喝、賭博、みかじめ料、格安での産廃処理)、世界各国のマフィアとの比較、警察との関係などについて解説する。
産廃処理や警察との共存的な関係、名を売ってナンボという暴力団の本質的部分については知らなかったので勉強になった。警察と暴力団のナアナアな関係についてはある程度知っていたが、名を広めて箔を付けることについては、だから島田紳助と山口組若頭代理の橋本弘文の関係が生まれたのか、と知って納得した。
暴力団は次第に小規模化しつつあるが、著者は振り込め詐欺やヤミ金融の運営で金を貪る「半グレ集団」なる暴力団の代替集団が台頭しつつあることを指摘する。その特徴は
1.非暴力団員 2.匿名性、隠密性 3.メンバーが若い(20-40代) 4.死亡者増加傾向
だという。全国で暴力団排除条例が制定・施行されるなど、暴力団への風当たりが強くなりつつある中で、実態を掴みにくい半グレ集団が代わりに増長するようになったと言える。
暴力団については、腰を据えてまとまった知識を得ることが今までなかったので、勉強になった。
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知っているようで実は全然知らない暴力団について分かりやすく解説されている。
以前に比べると弱体化しているようだが、巻き込まれないためにも基礎知識を持っていて損はない。
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半世紀にわたって,山口組や他の暴力団について取材し,書いてきた著者の集大成。…にしてはあっさり軽く読める本。ですます調だし。今や暴排条例で暴力団は青息吐息のようで,著者も自分の役割は終わったと感じている模様。
暴力団のビジネスモデルは,組から許されて代紋を使うことで(すなわち虎の威を借って),子分が自己の努力でシノギをするというもの。代紋使用料として上納金を納める関係が,何次にもわたって階層構造を作り上げている。フランチャイズチェーンのオーナー店長に似ている(p.74)。
伝統的なシノギの手口は,覚醒剤,恐喝,賭博,ノミ行為や管理売春だが,覚醒剤や売春は組として禁じているところも多いそうだ。バブル期には地上げや総会屋なども盛んだったが,今は見る影もない。社会からの圧力が強まり不況が続く中,シノギは厳しく,産廃処分や解体などで食っていくことも。
産廃処分などで彼らに競争力があるのは,違法行為も敢行するから。不法投棄を厭わなければコストを下げられる。警察も,「奴らも繰って行かなくてはならないから」ということで目こぼしするとか(p.63)。暴力団と警察の間にはある種の共生関係も。
ただやはり昨今暴力団は明らかに落ち目。末端組員の羽振りはまったくいいとは言えず,かつて人材供給源だった暴走族の少年から見ても魅力に欠ける。それに暴走族自体,規模が縮小している。不動産も借りられなくなるなど,暴力団は生活するなと言わんばかりの暴排条例が追い打ちをかける。
海外のマフィアと日本の暴力団の比較,暴力団とは異なり秘密性・匿名性を重視する「半グレ集団」などの分析も興味深い。反社会的集団の主力は,暴力団から「半グレ集団」に移ってきているようだ。暴力団の構成員と会う際の注意なども参考になる。要するに,毅然とした対応が肝心。
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シノギの方法、独特の思考回路、海外マフィアとの比較などなど、暴力団の基礎知識を組員の証言を交えてまとめている。目新しいのは、関東連合のような「暴対法」に絡まない反社会的集団の増加について、かな。手軽だけど物足りない