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軍人チャールズの恋人ソフィアの家族が殺された。しかも、身内で起こった殺人事件。チャールズの父が警察副総監だったため、首を突っ込むことになる。
ジョセフィンは犯人を知ってるかのように、チャールズに話していた。注目されることを好み、自分をバカにしたり、強制する人を憎んだ。子供の動機で殺した。
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ねじれた家に住む大富豪が急死した。彼は糖尿病で日常的にインシュリンを投与されていたが、いつもインシュリンの入っているはずの薬瓶にエゼリンが発見され、殺人と断定される。
本作のポイントは、犯人はなぜ、機会も時間もあったのにエゼリンを放置しておいたのか、この一点だ。エゼリンを混入した瓶を捨てておきさえすれば、完全犯罪を完遂し得た可能性が高かったのだから。この問いに答えること、それがすなわち犯人を特定することにつながるのだが、合理的な答えは出ない。答えを得るためには、この問いを少しだけ変形させることが必要なのだが、アタマの固い人間にとってはこれが難問であり、最後にクリスティが差し出すあまりに合理的な答えに、なぜそのことに気づかなかったのか!と呆然とする。
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毒気はクイーンのほうが濃い。
アレをマイルドにしてちょっとしたロマンスを加えた感じ。
その分犯人の邪悪さっぷりが足りず、
動機がなんだか安っぽく感じてしまう。
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ねじれた家族に発生する、ねじれた殺人事件。
2件の殺人と1件の殺人未遂が発生するが、いずれも特別なトリックが使われているわけではないし、事件関係者の全員が犯行を行いうる状況であったため、アリバイを巡る論議は一切なく、作中では動機が主な議論の対象。犯人を特定する十分な手掛かりが与えられてはいないので、本格ミステリーとは言えない。伏線らしきものがいくつか見受けられるが、それも犯人を特定するようなものではない。
ポアロもマープルも登場しないのは、推理や捜査過程を中心に据えた物語ではないためだろうか。クリスティーが描きたかったのは、このねじれた家族関係そのものなのだろうか。
クリスティーの十八番、お金持ちの遺産相続をめぐる殺人事件で、シンプルな設定の人物配置、お互いの心理的関係の描写など、わかりやすく、読みやすい作品だが、あまり印象には残らない作品だ。
ちなみに、犯人は予想通り(予想以外の何物でもない)。
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ポワロもマープルも出てこないから「あれ?これ何シリーズだ?」てなって、それだけ検索しようと思ったら犯人ネタバレしてしまうっていう最悪のパターン。ノンシリーズね、、、検索の必要なかったね、、、
今までは割とアガサ・クリスティーの代表作を読んできたから、ちょっと趣向が違って違和感。お得意のマザーグースは家族を形容するだけの小道具で物語には絡んでこないし、殺害の手口・動機についての推理らしい推理もなし。警察でもない部外者(父親はロンドン警視庁の副総監だけど)が事件の関係者と結婚したいからって顔突っ込んでだらだら人の話を聞いてまわり、後手後手の果てにまた人が死ぬっていう、、、最終的な犯人の公式発表も事実と違うし、お相手の実の妹が真犯人だったって分かった直後にまたプロポーズしやがるし、いやそれでええんか!?て今の価値観からしたら思ってしまうこの感じさえ塗り替えてくれる新しい気付きやトリックが、いつものアガサ・クリスティー作品だったらあるのに、この作品にはなかったかな。犯人ネタバレしちゃったからなんだけど。
幼稚なエゴイズムに塗れた稚拙な事件の犯人でも、好きな気持ちは変わらない、痛々しい悪魔だった、"全然正しくない"子供だってよくあること、、、これらの表現には、正しくはないけれど切実な家族の愛が感じられて、これには共感できるなと思いました。
あと、解説のクレメンシイとマグダの記述が逆ですね。早く訂正してあげて早川書房さん、、、
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注意!思いっきりネタバレしています。
全然、推理した上での話じゃないんですけど、前半一通り人物が登場した段階で、犯人になり得そうなのは2人。もしくは、その2人の片割れのペアを加えて3人か?って感じ。
というのも、夫婦2組と変則的なペアは見事なくらい、作者が「犯人じゃないからね~」的に書いているし。
さらに言えば、解説を先に読んじゃうわるいクセがあるもので。
そこで、“「犯人はおしゃべりだ」が重要なヒントになる”なんて書いてあるものだから、てことは犯人になり得そうな3人に内、ペアの1人は外れるか?なんて(笑)
な~んて、思いつつ読んでいたのに関わらず、ラストで「あ、そうきた?へー」と思ってしまったのは、やっぱり“巧い”ってことなんでしょうね。
ただ、これはちょっと“巧すぎ”の感もなきにしもあらず、かなー。
ミステリー小説としては面白くても、「物語」としてはちょっとイチャモンつけたいかなぁ~(笑)
というのも、何かこう、バランスが悪いような気がしてしょうがないんですよね。
例えばこの話を横溝正史が書いたなら、最初に生前のレオニデスの外の人に対しての因業っぷりをたっぷり描いて。その後、ロジャーとフィリップとその奥さん2人から見た、レオニデスがいかに圧倒的な存在感だったか?ということを描いたように思うんです。
つまり、「ねじれた家」というわりに、その「ねじれ」が見えてこなかったのが物足りなかったんじゃないかと。
ただ、それは、この『ねじれた家』というのがクリスティーがいつ頃描いた作品なのかはわかりませんけど、その辺はもうさんざん書いたからこれではいいや、みたいなところがあるのかも。
その辺はスッキリさせちゃって。いわゆる「冗長な部分」は省いて、ミステリーの部分だけ楽しませてあげようという、作者なりのサービスなのかもしれませんね。
ただ私、ミステリー小説のその冗長な部分が好きなもので…w
というのも、ジョセフィンというキャラクターが変に魅力的だったこともあって。
その辺りのどろどろを前半でくどくど描いてくれたら、キャラがもっと光ったろうし。また、ラストもドラマチックになったんじゃないのかなーと思ってしまった…
というわけ(笑)
ことの顛末(いわゆるネタ)は手紙でわかるわけですけど、でも実は連れて行った方が犯人で。
犯人は、連れられていった方を手紙による告白で犯人にしちゃったってことはないんだろうか?なんてことを思っちゃいました。
だって、“あの人(チャールズ)は少しおばかさん”なわけでしょ?(笑)
あ、でも、それだと動機がないのか…。
ただ、動機なんて、作者はいくらでも作れるだろうからなぁ~(笑)
動機といえば、手帳の文にはちょっとコワっ!でした。
普通の人との感覚との乖離も確かにそうなんですけど、それよりも現代の日本でなら結構ありそうな話で。
ていうか、現在だったらイヤミスのネタにありそうですよね(笑)
ずいぶん前に『春にして君を離れ』を読んだ時、クリスティーはイヤミスの元祖でもあったんだ���ーと思ったんですけど、そういう意味でこれも著者の真骨頂?www
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映画化されるとあって読んでみた。ねじれた家に住むねじれた家族という文言にとびついた。「マザーグース」は想像の宝庫か。
遺産と遺言、相続、遺産の規模がちがうわね。ねじれた家の最大の犠牲者は犯人だったのかも。でも一家を支配していた老主人の死により一家は精神的に開放され自由な生活へと向かう。
2019.5.15購入
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映画化をきっかけに読んでみた。
アガサ・クリスティーを読むのは、これで2作目。
大富豪の老人が毒殺された。
家族の誰にも動機があるようで。。。。
いったい誰が殺したのか。
何が目的で殺したのか。
充分な証拠が得られるまま、捜査は深みに嵌まっていく。
第二、第三、第四と、警察をあざ笑うかのように続いていく事件。
私には事件の後半まで、犯人の目星がつかなかった。
動機にも、結末にも、背筋が寒くなった。
70年前の作品なんですよね~
いまなお面白く感じるとは、あらためて凄い作家だったのだな~と思いました。
他の作品も読んでみたいと思います。
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映画が公開されたので、観に行く前に読んでみた。
昔に読んだ事があったようでなんとなく結末が分かってしまったけれど、登場人物の性格描写が面白いと思う。
今の価値観では疑問に思う事も多々ありながら、よく人間を観察しているなぁ、と感じる。
これは映像で見るのが楽しみ。
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あらすじ
ヘイワードは恋人ソフィアとの結婚を考えている。しかし、ソフィアの祖父が自宅で亡くなり、毒殺の可能性が出てきた。
祖父は大富豪で、屋敷には、後妻・長男夫婦・次男夫婦(ソフィアの両親)、ソフィアたち3人兄弟、亡くなった祖母の姉、家庭教師などが住んでいた。
祖父は全員に経済援助を惜しまず、家族で暮らすことを希望していた。
後妻は家庭教師との仲が疑われ、長男夫婦は事業経営に失敗し、ソフィアの父は生活力がなく、母は客の入らない役者である。また、ソフィアの兄は体に麻痺があり性格が暗くなった。妹のジョセフィンはまだ幼いが探偵ごっこが好きで、いろいろ見聞きしているらしい。
アガサクリスティー自身も気に入っていたという作品。シリーズものではない。探偵役は若き外交官。父親が警視庁の副総監なので捜査に入り込んだ。
テンポがゆっくりなのが古典っぽいなーと思う。ねじれた家っていうのは、いろんな家族が一緒に住んでいるところや、家族のそれぞれにゆがんだ個性があるからだろう。
現代物と比べるとじれったくなったり、セリフや考え方が遠回りしすぎてぽかんとしてしまうところもあるが、やっぱりアガサクリスティーの作品は今読んでも十分楽しめる。
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著者:アガサ・クリスティ(Christie, Agatha, 1890-1976、イングランド、小説家)
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映画が公開されるということなので、興味本位で読んでみた。
冒頭に殺人事件が描かれているにも関わらず、それ以降はミステリらしくない展開が続く。飽きるかと思いきやそうではなく、一族のスキャンダルがストーリーのベースになり、これはこれで面白い。第二の殺人が起きる後半からはギアチェンジして鋭いロジックを見せつけられるのだが、前半の人間模様が作品の雰囲気と合ってたので、このまま人間ドラマで終わってもいいかなと思ってみたり。
とは言ってもさすがはクリスティー。きちんと伏線を回収して、意外な犯人と意外な着地で読み手を翻弄する手は緩めない。実はなかなか重い真相なのに読後感が悪くないのは、ほどよいボリュームでさくっと読めたせいかな?
ちなみに本作品は、作者が自伝の中で、「自作の探偵小説の中で、わたしがもっとも満足している二作のうちの一つ」として挙げている作品だそうな。
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ねじれた家
みょっとしたボタンの掛け違いでねじれていく家族の様子がうまく表現されていた。犯人の動機には背筋がぞくっと…
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誰でも毒薬を入手でき仕込むことができた。
直接的な証拠はなにもない。(椅子に付いた土の跡は証拠としては弱い)
結末は(ある種の)犯人の自白。
一人称での記述で、語り手を探偵型ではない普通の人間にして
ミステリの緊張感を高めているタイプの作品。
もしこの事件をポワロが手がけていたならば、
屋敷の人物に一通り面会した時点で犯人の目星を付け、
第二の事件は発生しなかったと思います。
でも、ポワロは犯人をどう「処置」するのだろうか?
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前半1/3くらいまでは和訳にやや違和感があった。
英語を文頭から文末までそのまま訳した感じ。
やっぱり原文のままで読めた方が楽しいんだろあなぁなんて考えながら、とりあえず読み進めたら後半からすごく面白かった。
映画はまだ観てない。
一番オススメしたいポイントは、なんと言っても一緒に推理していける事。
伏線もしっかりはられている。よく、(本当によく)考えたら分かるように。推理小説が好きな人の、欲しがってる部分を埋めてくれる感じ。
読み進めていく中で感じる違和感は、やはり必ず重要な部分なのだと再認識。
1940年代に書かれたなんて信じられない。あまりにも色褪せない。
1940年に生きようと2020年に生きようと有能な人は有能なんだと改めて思った。
探偵ポジションとして君臨していた主人公はポンコツだった。言われた言葉で毎回綺麗に惑わされていた
以降、記録ネタバレ
犯人→ジョセフィン 探偵ごっこしていた少女
動機→あまりにも子供らしい理由