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ある夜起きた惨劇…両親が殺され、ひとり、生き残った4歳の娘。
犯人が捕まらぬまま、7年の歳月が流れた。
事件のショックで言葉を失った少女・紫音は女流棋士を目指し、将棋に励んでいた。
現実か夢なのか飲み込めなかったあの惨劇の夜、僅かな時間対峙した犯人は将棋の駒を並べた。
あの手は将棋を指すひとの手だ-紫音はそう感じ取っていた。
真実は将棋と共にあるのかもしれない。
少女棋士たちの闘い、そして、過去の事件がまた動き始める…。
*****
『しおんの王』は将棋を指す少女のお話。
まだ11歳の紫音、彼女とあまり歳の変わらない少女たち―。
彼女たちの指す将棋はけして遊びのためのものではない。
勝負の世界を既に歩き始める、それぞれに闘う理由を抱く、彼女たち。
そこに過去の凄惨なる事件が絡み、物語は重く、ゆっくりと進んでいく。
サスペンス要素もあり、将棋の勝負以外にもハラハラさせられる。
ちょっとその要素が強いようにも感じるけれど、最後まで読んでみたい。