電子書籍
角田さんの腕
2016/11/13 15:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
父と母の事情はわからないけれど、いつの間にか主人公のお迎えに彼女がやってくるようになった。彼女は幼い主人公に新しい世界をいろいろと見せてくれる魔法使いのような人。みかんガムの香りは主人公にとって新しい扉をあける鍵。母がいつしか消え、父と彼女と三人で過ごす時間は最高だった。母親が何故いなくなり、そして彼女が消えたのと同時にまた家へ戻ってきたのか。真相は父親の葬儀の時にはっきりする。みかんガムというチープな小道具で大人の事情を甘酸っぱい思い出へ変えてしまう。角田さんってすごい作家。
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アンソロジーを読むと必ずと言って良いほど1つくらいはイマイチな話が入っていた。でもこのアンソロジーはどれも結構楽しく読めた。特に最後の話にはやられた。それまでの作品は香りに対して安心して読めるというか、納得できるという感じだったが、最後の話はぞっとする怖さというか・・・香りって怖いなぁ。他の作家さんとは違う方向の作品を書いた高樹のぶ子さんにびっくり。初読の作家さんだったので機会があれば他の作品を読んでみたいと思う。
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8人の作家の8つの話。
普段読まない作家ばかりだけど、さらっと読めた。
読んでいるといろいろな香りを想像してしまう、いい本。
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いい香りの大好きなわたしにとっては、心惹かれるこのタイトル。
そして、国語編集時代に、先生方が大好きだった二大小説作家(杉上調べ)、重松清と角田光代の作品が入ってるからには読まねば!ということで購入。
やっぱり、重松清と角田光代は圧倒的な実力だな、と再認識(わたしが言うなんておこがましいけど・・・)
実家の香りとか、わかかりしころにつけたコロンのかおりとか、昔大好きだった人がよくつけてた香水の香りとか、卓球人ならチャックの独特の香りとか(笑)、ふと、似たような香りで昔を思い出して懐かしく思うことってあるよね。
今の我が家はイギリスで購入した Jo Malone のネクタリンの香り。いつか懐かしく思い出すことがあるのかな。
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香りによって浮かび上がる思い出たち8編。
夢の香り/石田衣良
父とガムと彼女/角田光代
いちば童子/朱川湊人
アンタさん/阿川佐和子
ロックとブルースに還る夜/熊谷達也
スワン・レイク/小池真理子
コーヒーをもう一杯/重松清
何も起きなかった/高樹のぶ子
〈香り〉をうまく媒体として仕えていたのは角田作品のみ。
あとは普段の掌編にちょこっと香りのテイストを加えただけ、という感じを受けました。
話としては高樹&朱川作品も面白かったかな。
あとはイマイチ。
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「コーヒーもう一杯」(重松清)
重松清らしく、ほんとうにゆっくりと流れるストーリーです。そして、悲しい思い出も、なぜか優しく、心が落ち着くように描かれています。
季節の区切りは、思いでによって、分けられているのかも。
”季節の移り変わりに一日があるのだとすれば、その年の秋は、彼女がコーヒーミルを買ったあの日曜日に終わったのだろう。” (P191)
そんなことを思いながら、淡い昔の思い出にノスタルジックな気持ちになりました。
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夢の香り 石田衣良 ★
父とガムと彼女 角田光代 ★★
いちば童子 朱川湊人 ★★★★
アンタさん 阿川佐和子 ★★
ロックとブルースに還る夜 熊谷達也 ★★
スワン・レイク 小池真理子 ★★★★
コーヒーもう一杯 重松清 ★★★★
何も起きなかった 高樹のぶ子 ★★★
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香りって一番記憶に残りやすいんだって聞いたことがある気がする。
この短編集の石田さんの作品はすごい共感を覚えた。
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8人の作家の、香りをテーマにした短編を集めたもの。
こいうのを、”アンソロジー”というのでしょうか?
実力のある作家さんばかりの作品なので、一つ一つの
クオリティーは、とても高いと感じました。
高樹のぶ子の小説をまた読みたくなっちゃいました。
「夢の香り」 石田衣良
「父とガムと彼女」 角田光代
「いちば童子」 朱川湊人
「アンタさん」 阿川佐和子
「ロックとブルースに還る夜」 熊谷達也
「スワン・レイク」 小池真理子
「コーヒーもう一杯」 重松清
「何も起きなかった」 高樹のぶ子
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香り,って五感の中でもちょっと特別な存在な気がする.はかなくて,でも時にすごく深い記憶を呼び覚ましたり.
この本に収録されている中だと,「夢の香り」が好きかな.
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数年前に嗅覚障害になり、においを感じることができなくなってからは、私にとって全ての”香り”は記憶だ。
少しずつ忘れそうになる、嗅覚の記憶をつなぎ止めたくて、この本を手にとったような気がする。
そんな私の期待を一番満足させてくれたのは「いちば童子」という話。
小さな商店街の、魚屋さん、八百屋さん、文房具屋さん、おもちゃ屋さん、本屋さんが思い思いに発するにおい。ああ、全てのにおいが懐かしい。
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アンソロジーは‥↓↓↓
ゆっくり/気軽に/自分のペースで読めるから‥
なおかつ‥
ワンプレートらんちみたく‥
たくさんの美味秀作に出会えるから‥大好きです(*'-^)-☆
■□■□■□■□
石田衣良さんや角田光代さんは‥
お馴染みのお馴染み(^-^)
俺は朱川さんに‥本書で出会いました(・ω・)ノ
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★★★1/2かなあ。
ベテランの作家さん達によるアンソロジーなので
読んでて安心感がある。
今度、熊谷達也読んでみたいなあ。
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読んだことない作家は、1人2人。
時には、こういうオムニバスもいい。
香りを主題にしているが、
香りと、記憶が結びつく先に見える
人間模様は、どの人にも様々に彩られている。
欲張りな人向けかな?
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男性には、わからない女性の感性のひとつかもしれない、匂い。
私も香りは大好き。どちらかというと、人工的な匂いより個性的な、それでいて自然な匂いを好む。
この本で出てくる匂いの類は、コーヒーの香り、人が持っている匂い、好きな人が好きな香り、職業柄持つ匂い、雨の匂い、土の匂い、季節の匂い―様々である。
疲れた時に、手に取りたい作品。心が和らぐよ。