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タイトルと同じ言葉を、最後に犯人が言う場面が狂気じみていた。確かにこの犯人の言うとおり、ちょっとしたことで犯罪を犯せてしまえるのが怖い。知人Mさんは「ラブストーリーだと感じた」とのこと。そんな要素もありつつ、事件の解決へと進展していく。
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汽車の中で偶然出会った老婦人から聞いた現実とは思えないような殺人疑惑。老婦人はこれからその事実を告発しに行くところだった。
ルークは軽い冗談のように軽く受け流していたが、翌日の新聞でその老婦人が亡くなったことを知り、件の殺人疑惑が現実のものであるとの疑いを持ち始め、その舞台へと足を踏み入れる。
簡素な内容のわりに長く、途中で倦怠感を覚える。
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植民地帰りの元警官ルークは、列車内でたまたま同席した老婦人から奇妙な話を聞いた。彼女の住む村で密かに殺人が行なわれている、彼女はその犯人を突き止めたので警視庁に訴えに行くという。くだらぬ妄想だと聞き流したルークだったが、翌日の朝刊をみて愕然とした。その老婦人が車に轢き殺されたというのだ…。
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主人公は、元警官だという。
全体を読んでみると、元警官らしいところにあまり気がつかなかった。
元警官らしさが少しないのは、アガサクリスティが警官の経験がないためだろうか。
あるいは、親しい人で警官がいないのだろうか。
少し読み進むうちに、犯人がある女性ではないかと心配になっていった。
あまりにも、犯人は男性だと決めつけていることからだ。
また、アガサクリスティの小説では、思わぬ人が犯人のことがあるので、
この人ではないかと思い、めぼしをつけながら読み進んだ。
殺人は容易だという題目だが、物語が始まってから起こった2件の殺人は、
主人公の知らない間に起こっている。
現場検証にも行っていない。
主人公の目前で起こった殺人は1件だけ。
最後の殺人は食い止めれた。
殺人は容易ではないことが分った。
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クリスティー女史のノンシリーズもの。
元警察官ルークは列車内で殺人犯を突き止め警視庁に訴えに行く老婦人と出逢う。妄想だと聞き流すが翌日の朝刊で老婦人が轢き殺される記事を目にする。
タイトルとあらすじに過度な期待を寄せましたが正直消化不良でした。
1番の原因は主人公ルークの立ち位置です。ポワロやマープルは小説内でイキイキしているのに対して、ルークは女史の作品では珍しく影がちらつき「操られてます感」満載です。当たり障りのない性格がさらに拍車をかけます。
さらにさらに露骨なミス・リードを連発。伏線を張られても、女史の作品に耐性のある方なら早い段階で怪しみます。鋭い方なら気付きます。
女史の作品とは相性が良かっただけに少し残念です。
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話の組立方が巧み。事件パート、捜査パート、推理パート、解決パート、それに加えてロマンスパート。それぞれを良いバランスと順序で組み合わせて、どんどんのめり込んでしまう仕組み。
事件の内容は凄惨で醜悪だけど、気持ちの良いミステリ。
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偶然同じ列車に乗り合わせた老婦人が示唆した 村で行われている「殺人」にまつわる話。
探偵役が普通の男性なので、いつものごとく?美人な魅力ある女性と狂人、謎の怪しい男とメロドラマっぽくなってはいますが 安定の面白さです。
クリスティマニアとしては、終盤にバトル警視が出てくる所にニヤッとするかも。
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すばらしい! 映像などで筋を予め知らない久々のクリスティだったこともあるかもしれないが、次はどうなるどうなると一気に読み進めた。女史特有のミスディレクションの妙。材料はきちんと提示してある。
素人探偵の薄弱な推理のまま終わるはずはないと思いながらも残りのページ数はわずか。どう解決するんだろうと思っていたら、最後は加速度がつくようにピースがはまっていきました。
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植民地から帰ってきたルーク・フィッツウィリアム。ロンドンに向かう汽車の中で出会ったウイッチウッド村のミス・ピンカートン。ウイッチウッド村で誰も気がつかないうちに連続殺人が起きており次に狙われるのはハンブルビー医師と気がついたとかたるミス・ピンカートン。翌日、ミス・ピンカートンが轢き殺されたと知るルーク。そして殺害されたハンブルビー医師。ウイッチウッド村へ向かうルーク。ホイットフィールド卿の秘書で婚約者のブリジェットの従兄弟として村に滞在するルーク。ブリジェットとの捜査。殺害された人々が関わるのは?被害者の一人エミリーがお手伝いをしていたミス・ウェインフリートの話。元ホイットフィールド卿と婚約していたミス・ウェインフリート。ホイットフィールド卿を怒らせた運転手の死から犯人を推理するルーク。バトル警視の登場。
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赤毛の女が赤い帽子をかぶるはずがない、
女なら自明の理だ…というロジックが印象に残った。
私、茶髪の女性に茶色い帽子贈っちゃったことがあってさ。
この本読むと心が痛いぜ。
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アジアの植民地から帰って来た退役警察官のルークはロンドンに帰る車中で、村で密かに行われている殺人事件をロンドン警察に知らせに行く、という老夫人と出会う。ところが翌日その老夫人はロンドンで交通事故に会って死んだ。疑問に思ったルークはその村に行き真相を探る。犯人はあれか?これか?と思いながらぐいぐいと事は進む。リズミカルな読み心地。
その村には偶然にもルークの友人の従妹ブリジェットが住んでいた。事件の背景はイギリスの階級にからむ恋愛感情か。
最後に多くのクリスティの作品の例にもれずカップルが誕生するが「好きだということは、愛していることよりもずっと大切だと思うわ。長つづきするから。あたしはあたしたちのあいだでいつまでもつづくものがほしいのよ。ただ愛し合って結婚して、おたがいにあきてしまって、ほかの人と結婚したくなるようなことは、したくないわ」と言わせている。うーむ、クリスティの本心か。
1939発表
2004.3.15発行 2011.9.15第3刷 図書館
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クリスティのノンシリーズ。解説によると探偵が男なのは珍しいとのこと。ノンシリーズは他にもなかったっけと思ったけど、大抵は語り手が男で探偵はそのヒロインか。最後まで読むと解説にちらっとかいてあった「探偵役の思い違い」というのが重要な意味を持つことに気づく。そうだと思って読めば犯人も目星がつくのではないだろうか。私は素直なので探偵と同時に騙されます。
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殺人は容易だ。誰にも疑われない人物ならば。
ルークがたまたま同席した老婦人は、ロンドンの警視庁に連続殺人を訴えに行くと言った。その老婦人が事故で亡くなったと聞いたルークは、殺人犯に口封じされた可能性を考え、老婦人の村に調査に乗り込む。
クリスティーのアイテムが散りばめられた作品。事件の犯人を察する老婦人、人間関係の濃密な村、勝気な女性、新旧の価値観の対立、戦後の変化、もちろん殺人を犯しそうにない意外な犯人も。面白いけど、どこか別の作品で読んだ気がしてきてしまう。特に犯人に関しては、意外といえばあの人かな、と思ったら当たってしまう。他のクリスティー作品にもこのポジション(しっかりして一目置かれている独身女性)が犯人の作品があるので。
クリスティー作品の見本のような作品ではあるけど、タイトル『殺人は容易だ』があまりにもカッコよく、そしてタイトルが効いているので読んで満足。
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ノンシリーズ
クリスティーは自分の場合、わりと読み始めは進みが遅いのだが、途中から熱中してぐんぐん読み進める作品が多い。この作品は始まりの列車内の老婦人の話しから面白くてワクワクと読み進めた。
ところが今回、途中が辛かった。何しろ連続殺人が疑われるだけあって、登場人物が多い!カバーの折り返しの登場人物を何度も見返しながらながらでなかなか読み進められない!そして終盤は手に汗握る展開で、やっぱり犯人はわからなかった〜。
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ノンシリーズ。
植民地帰りの元警官・ルークは、列車内で偶々同席した老婦人から彼女の住む村で連続殺人が行われていると聞かされます。翌日、その老婦人が車に引き殺され、さらに彼女が“次に殺されるかもしれない”と危惧していた医師が死亡したニュースを見たルークは、真相解明の為、件のウィッチウッド村に赴き、独自に調査を開始しますが・・・。
“THE・英国の田舎の村”といった感じの、村人同士が互いを監視し合っているような閉塞感や、村人たちのクセの強さ等、小さい村ならではの“一筋縄ではいかない感”を書かせたら達人級のクリスティーですが、いかんせん登場人物が多くて、ルークの地道な聞き込み場面では何度も巻頭の登場人物紹介ページを見直してしまいました(汗)。
そして、謎だった被害者同士を繋ぐ共通点・・所謂ミッシングリンクが明らかになったかと思いきや、巧妙なミスリードにまんまと騙されてしまい、後半のサスペンス的展開にはハラハラさせられました。
それにしても、真犯人のサイコっぷりにはゾッとするものがありますね。
因みに、クリスティー作品にちょいちょい登場するバトル警視が本書の終盤にちょっとだけ登場するのが何気に嬉しかったです。本当にちょっとだけですが(笑)。