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流転の海第二部で、妻子のために郷里に戻った松坂熊吾を中心とした物語。しかし、よくもまあつぎから次への問題が発生する。それも男女間が中心。現代ではあまり思い当たらないような気もするが、それは私がみえていないだけで同じようなことが繰り返されているのかもしれない。しかし、熊吾の情に通じている人への温かさと息子に対する愛情はとても共感できる。
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宮本輝。大河長編第2話。松坂熊吾が故郷に引きこもり、息子の伸仁を育てる期間を描く。田舎にいながら大人物の周りには様々な人間ドラマが渦巻き、やがて彼は大阪へと舞い戻る決意を抱くに至る。不思議な魅力を放つ主人公の生き様が力強く描かれており、次作へと誘う作者の圧倒的筆致に魅せられます。
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読み終わった本は、貰ってくれる人に上げているが
このシリーズは残している…。
次作との間隔が長く待ち遠しいが、時々読み返したり…。
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2巻も1巻に引けを取らず面白かったです!
エネルギッシュ、骨太、なんと表現したらいいのか・・・とにかくとても深く、強い作品です。
表現力も豊かでね、
牛殺しのシーンは、夢にも出そうなくらいインパクトが強かった・・・
読みながら怖すぎて手が震えました。
人間は50歳を過ぎても日々成長です!DVの熊吾も少しづつまるくなりました。。
すごくいい本だったけど、子供がいない夫婦についての音吉との会話には私、ちょっと傷つきました。
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熊吾の故郷南宇和に舞台を移し、田舎の風土因習のなかでの人間関係や愛憎、家族の繋がり、血脈がもたらす運命など読み応え満載。宮本輝すごい。
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松坂熊吾が愛媛の郷里に引き上げてからの話。やっぱりこのおじさん、田舎へ引きこもってもただではいない。
彼をめぐる人々の人間模様、様々な事件。
伊佐男という人間も最後まで憎めなかった。本当に嫌なやつは出てこないと思った。
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この本を読みながら、読んでいるとずいぶんと疲れる本だ。
と感じることだ。
宮本輝の父親を モデルにして
戦後の波乱期のなかで 50歳になって 子供を授かって
子供と妻のために 郷里に戻り
そこで、自然と健康を取り戻させようとする 松坂熊吾の
父親として 生きていく姿 がある。
伸仁は まだ4歳で 不確かな自己の中に
閉じた人生をおくっている。
房江も 鮎を手で捕まえるという 妙技があるなかで
田舎伝説ができて、噂になるほどの美人であるが。
イメージとして 樋口可南子を思い出した。
宮本輝は この本を通して 日本の昔からある 道徳と躾を
克明に刻んでおこうとしているんだなと思った。
その本を読むには 体力のいる 作業である。
多分 日本という国の流れている 精神は 疲れさす何かが
あるのだと思う。
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主人公のまわりではいろんな事が起こり、ストーリーはどんどん進んで行く。人間の内面を深い考察でえぐって行くところは興味深い。また、ストーリー展開が早く目まぐるしいため、感想というより次の展開が気になる。一つ上げれば、伊佐男からの恨みがどんな風に熊吾に襲いかかり、熊吾はどう対応するのどろうか?と重いながら読み進めたが、以外な結末を迎えた。
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地元に帰るっていう人が、聞いてもないのに何故帰らなければいけないのかを説明するパターン、そんな理由で自分自身も納得してないのに、子供や親の健康を言い訳にして帰郷する…が、やっぱり納得できずに大阪に帰る…という話。
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病弱な息子の健康のために熊吾は郷里の南宇和に居を移す。野放図だが人情に厚い熊吾をめぐり起こる事件の数々。五木寛之の「青春の門」を思いだした。13.11.6
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はたして人の運命というのは生まれ持った天命なのか、はたまた人が手繰り寄せる人命なのか。破天荒ながら義理人情に厚い松坂熊吾を中心に、様々な人間臭いドラマが次々に巻き起こる。重厚な人間ドラマを描いた超大作。いや、何が大作って、1990年に第一部が出版されて以来、いまだに完結されてないっていうね。ちゃんと完結される日が来るのだろうか。
とりあえず4卷まで読み終えて印象に残ったフレーズ。はちゃめちゃな熊吾さんだが、こう生きて行く上でとても重要な「核」になるような発言が散りばめられてて、ハッとすることが多いのがまたこのシリーズの魅力。
・子供ってのは、血がつながったかけがえのない存在だが、それでもやはり理解が及ばない他人でもある。だからこそ、心を砕きに砕いて分かろうとする。この他人だけども真剣に分かろうとする相手が子供。子供がが居ないとこの経験が出来ない。その結果、やはり他人に対してどうこか機微を知らん奴が多いように思う。
・自尊心より大切なことがあることを知らにゃいかん
・この子が将来どんな素敵な子に育ち親を喜ばせるかわからん、草の根を食ってでも育てにゃいけん。
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戦後の大阪で財を成したが 病弱だった子供を育てるために故郷愛媛の田舎に帰って ここでも熊吾流に大活躍する
自然豊か そして人間も彩り豊かで 命を狙う極悪人から 地味豊かに包み込んでくれる善人まで 味わいが濃い そんな中で人が死に生まれる
次巻活躍するだろうと思うとその幼子からも目が離せない
数年の田舎暮らしの後 新しく家を買った場所は大阪梅田の西の方 といえば二つの川が流れる輝さんが昔々暮らした場所ではないか
三巻も楽しみ
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2018年6月23日、読み始め。
2018年7月7日、読了。
●2023年9月11日、追記。
5年前に読んだ本か。
レビューが簡単すぎるので、追記します。
本作の内容は、次のとおり。
---引用開始
五十歳で初めて子を授かった松坂熊吾は、病弱な妻子の健康を思って、事業の志半ばで郷里に引きこもった。再度の大阪での旗揚げを期しつつも、愛媛県南宇和の伸びやかな自然の恵みのなかで、わが子の生長を見まもる。だが、一人の男の出現が、熊吾一家の静かな暮らしを脅かす…。熊吾と男との因縁の対決を軸に、父祖の地のもたらす血の騒ぎ、人間の縁の不思議を悠揚たる筆致で綴る。
---引用終了
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前巻から少し間が空いたが、読み出したらすぐに同じ世界に引き込まれた。サスペンスでもなく、謎解きでもなく、不思議と世界に引き込まれるのはなぜだろう。松坂熊吾は、50を過ぎて初めての子供を授かってから、色々と思い悩み、自分自身のことを見つめながら、物語が展開していく。
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・2/10 読了.第二部はまるまる愛媛でのエピソードで終始した.それにしても昔の田舎って今の常識からしたら無茶苦茶でこういう雰囲気だったというのが垣間見えて興味深かった.