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帯に「小粋なおばあちゃん」って書いてあるし、表紙も割烹着を着て髪をひっつめたおばあちゃんのの絵なので、ほのぼのしたお話を思い描いていたのですが、柴田よしきのRIKO(村上緑子)シリーズを思い出してしまうようなヒリヒリしたお話でした。
主人公の杉浦草は数えで76歳ですが、全然枯れていません。恋愛もします。多くの孫に囲まれた老後、というイメージも捨てがたいですが、実際には76歳の多くは女性はきっと草さんのようなんでしょうね。
シリーズ第二段の『その日まで』が刊行予定とのことなので、草さんの物語に期待したいと思います。(一話ででてきた空き巣さんも登場しているとうれしいです。)
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描写が美しく、短編ながらもエピソードのつながりに無理がなくて読みやすかった。
続編がでたら間違いなく買うとおもう。
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コーヒー&雑貨を営む、いまどきなお婆さんの
日常ミステリ。
あんまり、日常ミステリって感じはしなかったなぁ。
”おばあちゃん”ってのを意識しすぎたのか、
意図的なのか、”年寄り目線”解説が多かったような。
なんで、ミステリ面のテンポが歯切れ悪かったような。
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“コーヒーを売るおばあちゃん”
という文句に惹かれて購入。
あっさりした話しだと思いました。
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コージーミステリと呼ぶには少々現代情景反映しすぎてて心が痛いというかほっこり、という言葉からはずれているかも。
かっこいいおばあちゃんというよりもその年齢の一女性の考えがベースになってるようなお話。
ミステリーでは、ちょっとないかなぁ。
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和食器とコーヒーを商う草さんを巡る人々のお話。同年代もいれば、うんと若い人との綾もある。
うん。ミステリというより、普通に市井ものじゃないかなと思う。いきなり児童虐待の話で始まり、窃盗や麻薬売買等、そこに加齢にまつわる悲哀もあり、確かに穏やかではないけれど。
でも、直前に読んだ東京のど真ん中の「真夜パン」とは違う、ある種「遠野モノがたり」に近い、地方(?)の空気がいいな。
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個人的にはちょっと読みにくい文章であったが、内容は情緒すぎず、事件も起き過ぎず、ちょうど良い塩梅で変わった日常が描かれていた。
主人公のおばあさんの生き様がなかなかかっこよくて、どの話でも爽快であった。内面描写も豊かに描かれている。
噛む程に味が出る作品ではあるが、読み始めたら止まらないという読者を魅了するインパクトはちょっと乏しい感じが否めない。
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76歳の老女の目線で語られるリアルが容赦なくてやるせない。それでも明かされたものも救われたものもあり、なにより収録作全ての終わり方はこれから先の方を向いている。
いくつになっても持っていられるものがあり、持ち続けなければいけないものもあり。つまりはいくつになっても自分次第なんだと言われたような気になった。
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高崎が舞台というのを聞いて読んでみた。ジャンルはコージミステリーっていうのかな?主人公のお草さんは、とても75歳とは思えないくらい若いけど、そうはいってもお年寄り、いろんなところで色んな意味で年齢を感じさせます。でもいくつになっても、自分が思う年齢と、周りが、そして、かつて自分が思っていた年齢に対するギャップって埋まらないんだろうなぁ、って考えさせられる、そんな一冊。
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北関東の町で、珈琲豆と和食器の店「小蔵屋」を営む、おばあちゃん杉浦草(そう)。
色々あって、今は一人で暮らしています。
お店では無料のコーヒーを出してくれるので、町の憩いの場となっているのですが、そこに出入りする人たちとの関わりの中で、小さな事件に気づき、まあ解決に導いていくお話。
老いを感じながらも、好きな事を、そして自分の思いを行動に移していく草さんが、とっても魅力的です。
こんな風に、老いても尚、花の如く生きたいものです。
私の町にも、実際にコーヒーを無料で出してくれるコーヒー豆と和雑貨のお店があるのだけれど、そして白髪の気丈な感じのおばちゃんが、お店を切り盛りしているのだけど、ちょっぴり入り難い感じ。
場所柄なのかなあ~
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20110730
ちょっと不思議なミステリかも。
日常系といえど、謎を解いてる場合もあれば、
ハードボイルドな感じの場合もあり、
いろいろ楽しめる短編集。
76歳という老女がその人生を通して
静かに丁寧に紡いでいく。
痴呆に間違えられたり友達がいなくなったり
辛い場面もあり、現実的であるんだけども、
それだけではない優しさがありました。
もっと情緒的なのかなと思ったんだけど、
そうでもなく、わりと乾いた感じです。
だから良かったのかな?
紅雲町のお草
コーヒーを飲むカウンターできいた話からマンションに住む一家の様子が気になる。
クワバラ、クワバラ
店を作る際に再開した幼い頃の悪友と続く腐れ縁
0と1の間
パソコンを教えてくれる若い男性のトラブル
悪い男
店への搬入物を納めてくれる男性の旧友はなにをしたのか
萩を揺らす雨
幼なじみの政治家の愛人が亡くなり頼まれて代理で葬儀へ向かう
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文庫版の表紙が杉田比呂美さんだったので、ちょっとジャケ買いでした。ちょっと苦いけど、読後はあたたかくさわやかでした。続編も楽しみです。
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和製マープル?いえいえ、もっとアクティブです。
最初は北森鴻さんの「香菜里屋」シリーズ系かなと思ってたら、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、空き巣とまで渡り合っちゃったり、キリッと素敵な草おばあちゃんでした。
シビアな話題も真っ直ぐ描かれていて、好感が持てました。続編が楽しみ。
解説に海の上のカムデンシリーズの話題が出てきて嬉しかった~。
そちらも元気なおばあちゃんずの素人探偵物です。
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おばあちゃん探偵が活躍する連作短編集。落ち込む位冷静に、高齢社会における暗い一面を描きこんである。
情緒的で繊細で、歌舞伎の人情噺をみているような気分になった。
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表紙がポップなことと、帯に『小粋なおばあちゃんが解き明かす「日常の謎」』とかあったものだから、加納朋子の「ななつのこ」とか坂木司の「シンデレラ・ティース」みたいなノリだと思ったのに、重いネタにびっくり。
最初の物語からしてDV(あえてそう書くけど)だし、その過程で当のおばあちゃんが痴呆の疑いをもたれて、風評に傷つくシーンが丁寧に描かれるしで、確かに日常なのかもしれないけど、あまりにも日常すぎて、油断していた身にはこたえた。
それだけに(というのもヘンだけど)上質な物語だと感じた。