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樋口有介らしからぬ作品。
冴えない中年男性が主人公なのはいつもと同じだが、探偵役ではなく手玉にとられるほうで、内容も政治絡み。
新鮮で面白かった。
ミミズの研究者で助教授である柿本書彦はお台場で奇形のミミズを発見する。埋立地を巡る一大建設プロジェクト、謎の美女・紗十子。
結末より途中の展開に驚いた。
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登場人物をいかにしてこき下ろすか。それが問題なのか? のわりにはマンネリ化も進んでいたけれど。あまりに人を悪くいうのでそりゃあそういうおっさんらはいるだろうし、政治家なんて人が悪くてなんぼなんてイメージがたしかにあるし、そんなもんかもしれないけどいい加減あきた。
というわけで読了までだいぶんかかってしまった。
だいたい、ミステリのつもりで読み始めてカテゴリもミステリにしたけど、実際ミステリっぽさはほとんどなくてそこへもってきて人物描写がくどくて食傷気味。うん、めんどくさい話だった。ジャンルとしてはもしや、恋愛小説なんてものになったりするんだろうか。まあ、ミステリではないな、やっぱり。サスペンスが近いのかな? スリルには欠けるけど。
ただ、インドへ渡ってマザーテレサのもとへなんてちょっと微妙なラストだったにもかかわらず、読後感は悪くなかった。かといって良くもなかったかもしれないけど。それに時間はかかったが読ませる文章でもあったような気がする。でも、やっぱりそんなに好きな話ではなかった。新聞の広告欄に出ていて面白そうだと思ったんだけど、外れだったなぁ。
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何の分野なのか?まぁミミズの事はわかった。
2012.6.5
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東京湾の埋め立て地を舞台に、巨大プロジェクトに翻弄する政治家やゼネコン、そして奇形ミミズを追う大学教授が入り乱れて…。
良くも悪くも、ステレオ。
研究一筋で、女っけのないミミズ研究者もまぁ、今更な感じ。つか、彼の母親や、見合い相手なんぞのステレオっぷりは悪意すら感じる。
で、政治家のゼネコンも、ステレオで…。
手玉にとってる美女が、ちょっと、おって感じなんだけど、最終的には。
なんか、とってつけたような<理由>が無い方がよかったと思うよ。
樋口氏、いったいどーしちゃたんだろうなって感じ。
まぁ、ざっくりあっと言う間に読めるんだけどね。
と、きっと書いてる本人は楽しかったんだろうなって。まぁ、それが救いかなぁ。
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久しぶりの樋口ハードボイルド。どこかの探偵事務所の所長を思い出させる浮世離れした大学教授に謎の美女。臨海再開発に絡む汚職に次々と現れる悪人逹。果たして教授は無事に美女とハッピーエンドを迎えることができるのか。完全に騙されているなあと思ったら、途中の美女の発言でストーリーが急展開。どこに罠があるのだろうとハラハラさせられた。古臭さは否めないし、結末も予想の範疇だったが、ストーリーの転がし方はかなりよかった。楽しかった。
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樋口氏の作品らしくなく、さえない主人公と絶世の美女の組み合わせ。都政がからむ社会派もどきの内容もらしくない。
ファンじゃなければ更に評価が下がったかも。
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ミミズの研究一筋に生きてきた変わり者の研究者が東京湾の埋立地で謎の美女に出会い、恋に落ちる。埋立地には巨大ミミズが出現するが、その原因は政治がらみの違法投棄にあった。物語がよく出来ている。
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美人にデレデレしてしまうのは男の性と思ってまあ微笑ましくもあるけど、お見合い相手みたいな美人じゃない人に対するミミズ学者の態度かあからさま過ぎて、途中で嫌になったので、読むのを断念。
なので、正式な評価はできていないかも。
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ミミズの研究一筋の大学教授が、汚染された土地の利権をめぐる政財界の大スキャンダルに巻き込まれる、異色のハードボイルド作品。
冴えない主人公に、魅力のない女性陣。なんかいつもの樋口ボイルドらしくない。あとがきでは、本作の初出はバブル景気がはじけて五、六年のころとあるので、きっと作者の迷走時代だったのでしょう。やっぱり樋口ボイルドには、シニカルな主人公に、滴るような美女と煌めく美少女が登場しないと物足りない。
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ませたティーンエイジの男女ものが得意な作者だが、豊洲地区の汚染疑惑を題材に取り上げるのに世間知らずでウブな中年男を主人公にして絶世の美女と共演するコメディ仕立てにしたのは無理筋でした。冒頭部のお台場をバックにした見合い話はマクラにしても意味なしオチなし。
とはいえラストのどんでん返しは使えるネタなので、知事秘書の美人局じゃなくて女性記者による真相追及(ありがちな設定だけど)というストーリーにすればドラマ化できるんじゃないかしら。