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初めて粗筋把握した。こんな話しとは知らんかったわ。
ストーリーも凝ってるし文章もこなれており、これは源氏なんかよりよっぽど中高生に読ませるべきなんじゃないかと。
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びっくりするぐらい現代的だなと思わせる箇所があり、それだけでも読んでよかったと思う。作者不詳とのことだけど、男性によって書かれたなんてありえないと思う…。
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性とは一体どうあるべきなのかを強く訴えかけている本だと思う。
所謂男らしさ、女らしさに縛られているこの社会で兄弟はそれぞれの性格とのギャップを感じ、父親が性を偽装し別々の性別で人生を送っていく。
女君は男の姿であるときの果断に富んだ性格が本来の女君の姿になることで一変しステレオタイプの男を待ちわび苦悩し
男君においては引っ込み思案な性格から宇治の女にもアタックする疑いようのない色男へと変貌した。
このように考えると男はこうあれ、女はこうあれという規範が確固たるものとなりすぎているあまりに、幼少期の性格がどうあれ型にはまった性格に変わっていってしまうのだとも思った。
また元の性別に戻る引き金を引いた内大臣が女を得られなければ渇望し、得られればまた次へと「ゲームのような感覚」で、そして行方のわからなくなった女をいつまでも思い恋慕に浸り続ける滑稽さとそのゲームへ取り組む真面目さを感じられる。
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ストーリー展開が面白く、源氏より読みやすい。
男君よ、尚侍として出仕した途端に目覚めちゃって。入れ替わり後の色男ぶりは何なのかしら。それに比べて女君の苦悩の深さよ。
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男勝りの女君と引っ込み思案な男君。それぞれ男と女に入れ替えて育てられることになった。
本来の立場に戻り男装して以降、男君はキャラが変わったように、急に男性貴族らしくなる。
宮仕えを始めてから自信を持ち始めていたとはいえ、形から入ると中身も影響を受けるということか?
『徒然草』の第八十五段を思い浮かべた。
「狂人のまねとて大路を走らば、すなはち狂人なり」
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最近、古典の話を読むのにハマっている。
なぜかというと、思ってた以上に面白いからだ。
平安時代などという雰囲気もそうさせてる要因かもしれないが、何より話の内容が面白い。
時を超えて読み継がれる話には、それ相応の理由があるらしい。
今回も、とても面白かった。
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左大臣には、内気でおしとやかな息子と活発で外交的な娘がいて、2人の性の役割を取り替えて成人させた。性を偽って宮仕えする若君と姫君はそれぞれの道で大きく成長していくが、どういう結末を迎えるのか。
源氏物語の影響を受けた平安時代の読み物だが、現代じみたドラマで当時にとっても荒唐無稽ではあるが、その人間関係の描写や心情が深く現実的で読み応えありまくり。
280冊目読了。
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鈴木裕子編『とりかへばや物語 : ビギナーズ・クラシックス日本の古典(角川ソフィア文庫)』(角川学芸出版)
2009.6発行
2017.11.2読了
まずこの作品が一千年近く前に創作されたものであることに驚きを隠せない。男と女が入れ替わるというモチーフはすでに一千年前から使われていたのだ。平安時代の貴族社会にあっては、内気でおしとやかな若君と活発で外交的な姫君では一族の繁栄は望めない。そのため、父親の願望で、若君は女として、姫君は男として社会に出ることになるが、二人は決してLGBTということではなく、むしろ性を偽装した姿として描かれている。つまり、心も体も男(女)なのに女(男)として生きなければならない葛藤を描いている。
言い換えれば、社会で生き抜くために性の偽装を要求されるという点において、この物語はトランスジェンダーに類似した主題を孕んでいる。物語では姫君が失踪するという事件を契機として、性の偽装が解消される結果となる。若君は比較的人生を謳歌するのに対し、姫君は帝の妃となりつつも苦悩を深めていく様子であり、編者は、ジェンダーステレオタイプとしてのキャラクター再設計に、残念がる読者の出現を心配しているが、では、現代に思いをはせたときに、果たして古臭いジェンダー論として笑えるかというと些か躊躇いを覚えないでもない。
URL:https://id.ndl.go.jp/bib/000010414881
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古典の原文に触れてみたくて、現代語訳を読む前に手に取りました。
ダイジェスト版ですが、あらすじは良く分かるし、解説も興味深く感じました。田辺聖子の現代語訳も読んで見ましたが、やはりダイジェスト版は味見と言った感じで、原文にせよ現代語訳にせよ、全体を読むとこのお話の素晴らしいところがよく分かりました。
特にこのお話は、自分らしさと社会的に負わされる役割のギャップに苦しむというのが、現代人と通じると思います。
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問題集などで部分的に目にしたことがあるが、通して筋を読んだのは初。
必要な情報がコンパクトにまとまっており、学習者には最適。
男女のこどもが逆であればよかったという今であればジェンダー問題で抗議が来そうな内容だが、平安時代では今以上に男女がそれぞれが自分の特性を生かし生きる道を選択することが難しいことがわかる。
男のほうは女よりも順応が早く、ただの色男になっていくというところが滑稽。
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これはちょっとやばいかも
というわけで三宅香帆さんの『妄想古文』で気になった『とりかへばや物語』を早速
ただし、ちょい逃げでビギナーズ・クラシックスです
まずもう『とりかへばや物語』がおもろー!いやマジすごいわ!平安時代すごいわ!
まぁちょっとこの時代の特徴でもある男女関係の乱れがエグいんだけど、1個々々の関係性自体はまぁそれなりに心が通っているので許せなくはない
自分らしくあるってことはどういうことなのか、そして人間の本質ってなんなの?幸せってなんなん?ってことを考えさせられるすんばらしい物語でした
そして、やばいのはビギナーズ・クラシックスよ
いわゆるダイジェスト版って感じなんだけど、一節が「あらすじ」「現代訳」「原文」「解説」「平安時代の豆知識」って構成になっていて、もうめちゃくちゃに読みやすいのよ
まさにビギナーズ・クラシックス(初心者のための古典全集)なのよ
これはほんとハマりそう
次は『枕草子』か『土佐日記』かな〜