紙の本
薄っぺらい主人公
2010/11/19 13:20
7人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Aさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
実在の事件をベースに話を組み立てているので、ある程度は読めます。
ただ、この作家さんの処女作のせいか、説明書きが多すぎる感がある。
それよりも、気になったのが、主人公の厚みのなさ。人生に挫折したことのない主人公が、出世を繰り返しながら、情報マンとして活躍して、巨悪を叩く。しかし、主人公に魅力がない。
主人公に厚みを与えるために、過去に挫折などの陰の部分を作り、その陰のために、特徴的な性格が出来上がりました。王道のパターンならば、子供のころに父親が殉職してとか、学生時代に恋人が死んでしまってとか、恩師がなぞの失踪をしてとか、ちょっとしたアクセントをつけるんだけど、それがない。
ただ、優秀な人間が、興味を持った情報を武器に仕事をして、誰からも信頼させるような魅力を最初からもっていて、苦労もせずに、恋人も手に入れて、終了までいく。
最後は、ちょっと、やりすぎたから、離島へ飛ばされるけど、そこでも、人生を楽しんで、ちゃんちゃん。
ぜんぜん、面白みがない。
よく編集部は、OKを出したな。
プロットの段階で少しは考えるだろ?
と思ってしまう作品でした。
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警察組織の事をよく知る意味では有効であるけど、
実名を控えたノンフィクションといったところで、
小説として読むにはつらく、途中で挫折。
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インテリジェンスとはっていうのは、今のトピックスだから楽しみにして読んだけど、淡々と進みすぎて、小説として楽しむことはできなかった。
ただ、インテリジェンスっていうのはそんなものなんだろうなというのは感じることが出来ました。
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これは小説ではないのでは?ただ、あまり、語られないインテリジェンスを丁寧に体系して描かれてるので、組織フェチにはなかなか読み応えを感じる一冊でした。
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リアリティがあって面白いんだけど、小説ではない気がする。
たんたんと公安組織についてのお話を語る感じ。警察について興味があれば楽しめるかな。
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デキすぎる登場人物たちに、気分の良さ、爽快感を覚えた。
自分も社会に出て働き始めて、「ああ、やっぱり社会ってこうなんだ」と思った。そして何百万もかける程、情報ってやっぱり大事なんだと思った。
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面白かった!ただ、ちょっと難しかった・・・
警察組織がよく見えて、公安の仕事が分かって、新しい形の警察小説だと思う。
しかし、登場人物が多く「この人誰だっけ?」と遡ることもたびたび、難しい用語も多く「どういう意味だったっけ?」とページを戻ることもしばしば。
その分、完全なノンフィクションなんじゃないかと思ってしまうほどのリアリティがあった。
また、協力者を次々と獲得できる、黒田という人の魅力を学んだ。
組織で生きていくにあたって、仕事のできるできないプラス、信頼を勝ち取っていくことの難しさ、大切さを感じる内容だった。
「情報官」が主人公の話がこんなに面白いとは・・・というのが正直な感想です。
警察小説の新しい形を、是非皆さんに楽しんでもらいたい。
私は、続編で黒田の活躍を追います。
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構成はもう少し編集者が頑張ってもよかった。
内容はとてもリアル感がある。著者自身の経験を基にしているっぽいので、2匹目の泥鰌が捻り出せるか心配・・・と思ったら次作は既に刊行されているらしい。
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2011年5冊目…純粋な小説というより、公安警察とはどういうものかを小説の形をとって解説しております。
あと、主人公が島耕作に思えて仕方がありません(笑)
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読み応えのある小説。
いや、小説と言うべきなのか迷うところはある。他のレビューにも書かれてるとおり、警察についての説明がとても多い。が、詳細説明なのでリアリティがあると思う。
大きな事件のストーリーかと思いきや、著者の回想録のような印象がある。不思議な感覚を覚える小説。
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主人公のモデルは著者なのかとも思われるが,なんだかなー。
公安の仕事ってこんなにお気楽なの?昔昔の植木等の気楽なサラリーマンのようだ。ジャブジャブ税金を無駄に使っているし。
本当はオウムの情報もちゃんと入手していたと書かれても,事件を防げなければ何の意味も無いんだよね。
文体も小説といういうより報告書。
続編も出るらしいけど,どうなんだろ。
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警視庁に設立された情報部門のプロ集団。一枚の怪文書から原子力発電所建設に関わる現職大臣、ゼネコン、暴力団、世界的宗教団体が関わる一枚絵が浮かび上がる。
小説には娯楽小説に紛れて本物と出会うことがある。佐藤優「国家の罠」読んだときに感じた真に迫るという感覚がこの本からも感じられた。
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警察内部の描写が緻密で読み応えあり。警察組織に関する言葉がたくさん出てきて慣れるまで時間がかかるが、たぶんすぐ忘れる。
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現在、小過去、大過去、小過去、現在・・・のように、時系列がめちゃくちゃで、正直読みにくい。
著者が、「分かる人しかついてこなくていいですよ」と言ってるように思えた。
さらに、状況説明が圧倒的に多く、会話が全体の3~4割しかなく、人物の心理描写も乏しい。
頭のいいところを見せつけたかったのかもしれないけど、本当に頭のいい人はこういう書き方をしないと思うし、逆に書きなれていないのかな、と思ってしまった。
小説よりも、ドキュメンタリーとかルポを書いた方がいいんじゃないの??
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小説としてはちょっと物足りない。文章が下手なのか?但し元警察官(警視庁の警視で退任)だけあってリアリティはものすごくある。