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著者の経歴を最大限生かした着想は面白いし、数々の豆知識的な情報には「へえー」と素直に思わされるけれど、いかんせん小説としての土台が厳しいことは否めない。
文章そのもの、構成、話のつなぎ方、展開のさせ方等々、ちょっと商業作品として捉えるには、読み辛くて至らない。
せっかくの材料はすべて腐ってしまっている。
ただこれは、そもそもプロの書き手ではない著者の責というよりも、担当編集者に負うところが大きいんじゃないだろうか。
天下の大出版社の社員たるもの、ユニークかつポテンシャルなプロフィールを持つ著者の能力を目いっぱい映すべく、粘り強く作り込んでほしいと切に思う。
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黒田刑事の公安調査の第三弾。相変わらずの情報量の多さだが、それでも面白い。いつの間にか公安組織のトップとして活躍する黒田の成長が描かれている。今回の敵はシリーズでも一番の巨悪ではなかったろうか。
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通常の活動をしている 代々木教
そして 反社会的な活動もしている・・・
二つの宗教団体 キリスト系の 世界平和教 そして
日蓮宗の原理主義 研鑽・・・
二の宗教団体が 提携して 共通の敵 警視庁を 襲撃する。
その背景には ヤクザがいて 政治家も絡んでいる。
襲撃させて 一網打尽に やっつけてしまう。
物語の構想力が 想定以上のチカラを生み出している。
それに 立ち向かう 情報室室長 黒田警視。
彼の持つネットワークが 実に幅広い。
宗教団体の中心人物まで 意見を交わし 情報入手する。
のんびりした 公安 とは 質が違う。
世界に暗躍する詐欺師
ロスチャイルド そして M資金。
一流会社の社長や 自衛隊の航空自衛隊の官僚さえも手玉に取る。
50兆円を 有効に使ってほしい・・・・と申し出る 葉女史。
いくつかの物語が ひとつの流れに つながっていく。
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警視庁内にある情報室の室長・黒田が活躍する警察小説。
詐欺師を追っていると危険な新興宗教に突き当たる。布教にからめて傭兵部隊を持っており、アフガン等への派兵実績も持っていた。その傭兵部隊を使って警視庁占拠の実行に着手している。
黒田は止められるのかといったところだけど、黒田は情報を天才的に吸い上げて行く。こんなに上手くいくのかと疑問に思いながらもそれが快感だったりもする。
結構面白い。
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難しい。
相変わらず、登場人物・団体が多く、それらが複雑に絡み合っている。
把握しきれないまま読み進めたので、最後まで字面は追ったが理解はしていない状態。
宗教はわからないなぁ。自分自身には無い感覚なので「純粋に教えを信じる」ということに共感できないし、理解できない。
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警視庁情報官シリ−ズ。ノンキャリ警視黒田が大活躍するインテリジェント小説。ストーリーのキーとなる新興宗教団体が現実の団体を微妙に思わせリアリティがある。政治家、暴力団、宗教団体がそれぞれの思惑で絡み合い決して表出することのない大きな事件に発展していくのをインテリジェントを武器に追っていく黒田がたまらなくカッコいい。
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6月-1。3.5点。
警視庁情報官第三弾。
国際的な詐欺師と、その周辺を捜査する黒田。
今回も大物政治家、また宗教法人絡み。
スケール大きく、シリーズでいちばん面白いかも。
こなれてきて、説明文書が少ないからかな。
次作も期待。
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これは面白かった。
巨万の富を撒き餌にして、体裁や権力や利権や、宗教など、複雑な要素を、情報によって、紐解いていくさまが、心地よい。
情報の取り方、活用の仕方は、仕事にも通ずる。
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情報収集において一番大切なのは想像力だという黒田が今回も活躍する。
詐欺事件を調査するうちに代議士、新興宗教などが次々に現れ、一つに繋がっていく。
そして、襲来に対する防御においても黒田ならではの発想力が生かされる。
息つく間も物語が進む。
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詐欺師 vs 警視庁情報官
事件は、詐欺だけでなく、宗教団体、などの、日本のタブーにまで踏み込み面白い。
しかし内乱罪など現行犯で適用できるものか? そこは作者の願望でしょうね。
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『日本の民主主義はまだ発展途上なのである。日本の教育レベルは高いと言われるが、レベルが高いのは義務教育の中でも最低限の初等教育中盤までの話だ。
それ以降のものとなると、むしろ後れをとっている部分も多い。つまり、日本の教育水準は決して高くないのだ。
とくに、教育の前段にある基本的な人間教育をおろそかにしてきた弊害が、今日の若い親達の社会常識の欠落という形で表れていると思っていた。』
このシリーズも面白いな。淡々と事件の背後関係を明らかにしていくだけなんだけど、「情報を活かす」とはどういうことなのか教えてくれる作品。
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登場人物、関係が多く複雑で一つひとつ繋げて読み解くことよりも全体の流れを掴んで読了。
壮大な詐欺事件を暴く面白い話だったが難しいかった。
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警視庁情報官シリーズ、3巻目。
警視庁情報室の黒田は、巧妙に仕組まれた詐欺事件を捜査する。きな臭い財閥夫人の詐欺事件、詐欺師がベンチャー企業を食い物にする詐欺事件、新興宗教と大物政治家が複雑に絡み合い、複数の詐欺事件のつながりが見えてくる。
前半から中半は、事件を当事者目線で描かれているところと、捜査チームの捜査内容がいくつか記されているので、よく内容がわかったけど、最後の事件の解決はちょっとあっけなかったかな?
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シリーズ3冊目。情報官の話は、引き続き公安とか大きな贈収賄事件とか政治家とか省庁とかが絡むような事件。今回は国際的な経済ヤクザと新興宗教団体と政治家の間でのお金の流れ。しかし兆の世界になると庶民にはピンとこない。最初のうちに「毎日100万円使うとして、1兆消費するには?」という、お金の量を捜査員に認識させるくだりは、なるほどだった。
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テロリストたちに狙われた警視庁。
事前に情報を手に入れ、テロ行為を察知した黒田たちの対応は見事だった。
「ゴリブリホイホイ」作戦にはちょっと笑ってしまった。
ずっと黒田が気にしていた「吉沢公総課長刺殺事件」も犯人逮捕という結末を迎えた。
物語の本筋とは関係がないが、黒田の新しい恋に少しだけホッとした。
宗教を信じること自体は自由だとは思う。
でも、宗教に限らないだろうが信じすぎることは怖い。
他の考えを排除して認めず、自分の信じていることだけが絶対だと思うようになったとき、人は人としての道を外れてしまうのかもしれない。
政治・経済・宗教が絡みあう大型詐欺事件は、他国をも巻き込んでスケールの大きな作品に仕上がっていた。
シリーズ次回作を期待してしまう、お気に入りの作品だ。