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くるね、コレ。
1964年。近いようで遠いんだなあ。
この先物語はどう転んでいくのか、下巻を早く!
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この小説、奥田英朗のまさしく真骨頂となる作品です。ヒューマニズムがリアルに描かれていて深いです。そして何より昭和の空気感。すごいですね。
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オリンピック間近、東京タワーも完成し、新幹線も試験運転を始めたころ、、、三丁目の夕日がこの時代の光なら、あの黒澤監督の「天国と地獄」がその影なのかもしれない。この作品はその2つの作品を彷彿とさせるものがあります(作品の中で映画「天国と地獄」について話すシーンがありますが)。郊外のマイホームを手に入れるニューファミリーと貧富の差の現実。楽しみな1冊は「後半に続く」・・・。
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平成生まれの自分から見れば「東京オリンピック」の時代の日本について知識としてはあるものの想像にはやはり限界があった。
排気ガス、労働者の汗など色々なニオイが漂ってきそうな描写に読みながら圧倒された。
この物語には時系列が2つある。
最初の爆弾事件が起こってから、その捜査状況を追う時系列と、犯人である人物がどうして犯行に至ったかを説明する時系列である。
つまり読者はこの2つの時系列を行ったり来たりしながら物語を追うわけだ。
2つの前後する時系列が重なったとき、事件の全体像が明らかになるのだろう。
書き途中なので後で修正予定。
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これまで外れがなかった奥田作品なので購入した。
期待に違わず外れませんでした。ただ、題名からは西村京太郎『華麗なる誘拐』みたいな奇想天外な楽しい作品を予想していたんですが、すごく重い内容でした。犯人である主人公に共感できる部分が多く、しかもハッピーエンドで終わらないのは明らか。正月早々暗くなりました。
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第43回(2009年)吉川英治文学賞受賞作。
奥田さんはイン・ザ・プールや空中ブランコの伊良部先生シリーズでファンになったが、こういうシリアスな小説も好き。
昭和39年夏、オリンピック開催を目前に控えて沸きかえる東京で相次ぐ爆破事件。警察と国家の威信をかけた捜査が極秘のうちに進められる。警察庁長官の息子、その東大同級生の国男、故郷の秋田。
東京ばかり発展していく中、田舎はお金も心も豊かさがないまま取り残されていく。
武道館や国立競技場などなじみの深い場所が出てきて興味深かった。田舎物と東京にいる、バブル前の人々の差がなんか痛々しかった。
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昭和39年の東京オリンピックを前に、五輪開催を妨害する連続爆破事件が発生。
容疑者は東北出身の東大生。容疑者の兄は貧困を絵に書いたような東北の山村から東京に出稼ぎにきていたが急死。兄が働いていた飯場で追体験生活を始め出してから東大生の歯車が狂い出す。
多くの国民が期待に高揚する中で、突貫工事に半強制的に駆り出される出稼ぎ人夫や、東北山村の娯楽も何もない生活との対比は、格差そのもの。現在、格差が拡大していることが問題とされているが、労働条件も田舎の生活もよほど改善された現代。一体、何が格差拡大なのかと疑いたくなるような状況が当時からあったんだが、それを思い起こされた。
また、つい3年前のお隣りの国で行われたオリンピックでも、突貫工事やスラム街の強制立退き問題など話題にあがったが、お隣りの国もこの書で記されているような状況(爆破事件は除けば)を今になって追体験。日本から40〜50年前遅れて経済成長してきているんだなぁ・・・との感を抱きながら読んでいた。
さて、どんな結末になるのか、下巻も必読だな。
(2011/12/27)
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なんとなくプロレタリア…だけど大失敗に終わるんだろうな。
国男にとっては惨めなお終いの予感。
そうでなかったら空疎か。
いずれにせよ国男は生き残るまい。
オリンピックに押し潰されるのだ。
とりあえずヒロポンはもうやめとこう。
やめられる、なんて言ってるけどやめられないよ。
そんな伏線だよ。
身を滅ぼすよ。
まだ物語の途中だから感想はこの程度に。
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「ALWAYS 三丁目の夕日」と同じ時代を描いてはいるけれど、高度成長の明るい部分だけではなく闇の部分も描いている点が興味深いです。誰かの幸福はほかの誰かの犠牲の上に成り立っていることはいつの時代も同じなのでしょうか。考えさせられる話であると同時に、ぐんぐん引き込まれるような作品です。時間軸を行ったり来たりというのも、物語を面白くしていると思う。
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「戦後から抜けられない地方」と「オリンピック景気に盛り上がる東京」。
絶望と希望、熱気。砂埃や汗の臭いが生っぽい。時代の空気を感じられる作品です。
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時代の匂いがする物語。映画『三丁目の夕日』と同じ年代とは思えないほど、重くてうす暗いものが潜んでいる気がした。
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昭和39年、夏。
日本中が10月10日の東京オリンピック開幕に胸をときめかせている頃、都内では連続爆破事件が起き、警察が極秘捜査を開始。
一方で急ピッチで進められるオリンピック施設の建設やインフラ整備のため出稼ぎの人夫たちが過酷な労働に従事していた…。
フィクションとは思えないほど細部まで描きこまれていて、読み応えがあった。秋田出身の東大生の国男が爆破事件を起こすまでの経緯と、警察がそれを追う動きとが前後しつつ展開される構成も巧妙で読み手を夢中にさせる。
それにしても思い出したのはつい最近の北京オリンピックだ。政府が市民の屋外での洗濯物干しを禁じたり、貧しい町並みを必死で隠したり…ここに描かれている東京オリンピック前の風景とぴったりタブっていることに複雑な心境になった。
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1964年、日本中が東京オリンピックに湧き上がった。
平成生まれの自分はこんなに湧き上がった日本を見たことがないから、イメージが湧かない。
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単行本のときに、一度買って読んでいる話です。
あのときの感想として私は、「国男くんの性格がよくつかめない」
「東大の国男くんなら、幸せな将来が約束されているだろうに、なぜ?」
と書きました。
今回、改めて読んでみて、前回よりは国男君の気持ちが
理解できたような気がします。
しかも、直前に「永遠の0」を読んだばかりなので、
上層部(ここでは支配層)にとって末端の人間は、ただの駒
でしかない、というのが共通していて、改めて「そうだなぁ」と
思ってしまいました。
要するに国男くんは、純粋すぎたんだなぁ。
前に読んだときは、日雇い人夫だのヒロポンだの、
自分のお兄さんの真似ばかりしなくてもいいじゃないか…と
思ったけど、今ならなんとなくわかる。
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奥田作品で初めてのミステリーにチャレンジ。
なんとまあこのお方のボキャブラリーの多さと守備範囲の広さと言ったら。端々にコメディ要素も取り入れながらこんなに緊張感のある展開に持って行けるなんて。
秋田県出身の主人公(と思ってしまう)が東京オリンピックに沸く世間に様々な思いを巡らせ、プロレタリアートの鉄槌を下すべく立ち上がる。大雑把に言うとそんなカンジだと思います。
やっぱり田舎モンの自分にとっては東京に対する羨ましさとか、中央集権への不満やら何やらがないわけじゃありません。今でも。だからこそ共感してしまうような作品になっています。
早く下巻買いに行かなきゃ。