紙の本
考古学探偵第三弾!!!これぞ毒をもって毒を制すがなせる技(誉めてます)!!
2011/12/21 11:41
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『葬神記』、『鬼神曲』に続く考古学探偵シリーズ第3弾。
『蓮丈那智シリーズ』が読めなくなった代わりにと
手に取ってみたのだけれど、
本書はとってもライトな読み物なので
「代わり」にはならなかった。
しかしこれはこれで、なかなか面白い。
文章も軽いし
場面展開が強引だし、
独特の構成はなかなかなれない上に、
考古学についての蘊蓄は少なめ、
キャラもそれほど立ってはいないからキャラ読みできない。
でも!
それでも全体的に見たら、なんだか楽しいのだ。
そこに深い理由はない。
あるのは感覚的直感だけ。
今回は前作『鬼神曲』と同じ時刻に起ったお話である。
しかし『鬼神曲』はアルバイトの古屋メインの
ストーリー展開(@島根県)に対して、
本書は考古学探偵一法師がメインとなって
北九州を舞台に物語が進んでいく。
一法師サイドのお話のせいか、考古学に関する蘊蓄も
前作、前々作と比べて多め。
この点は嬉しかった。
ネタばれになるので詳しくは書けないが、読み終えて実感したのは
「善ほど厄介なものはない」ということ。
「あなたのために」と本気で思っているひとほどタチが悪いものはない。
3作読んで気づいたのだが、
本書(或いは著者)の独特の構成はおそらく、
一種の「技術」なのだろう。
やろうと思えばいくらでももっとすっきりさせられると思う。
しかし、構成をきちんと固めてしまったら、
文章の粗さや表現の乏しさが露呈してしまうだろう。
これぞまさに「毒をもって毒を制す」。
すごい荒業だ。
次作はどうやらこれまでにも仄めかされた
「京都のあの方」のお話のよう。
軽い読み物が故にすぐに内容を忘れちゃうので、
出来るだけ早く刊行してもらいたいなぁ…。
なんて思っていたら、年明け早々出るらしい。
楽しみだ。
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今回は古屋くんはほとんど出てきません。
けどそのかわり一法師さんの活躍がたくさんあります。
ほんとだったらかなり怖い話ですが、本の中だから、一法師さんがいるから、安心して読めます♡
ハラハラドキドキですが。笑
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間違ってこの作品から買ってしまったので、さっぱり分かりませんでした。そして登場人物の名前の読み方が難しくて覚えられず、いちいち最初の一覧に戻って読み方を再確認したりして、面倒なことこの上ない。考古学とミステリーというコンセプトは好きなのですが、他の人も書いている通り、描写力不足でさっぱり入り込めません。登場人物のキャラもそうですが、季節がいつかも分からない。マンガの原作にすれば良いのに。
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シリーズ3作目
前作「鬼神曲」で明かされなかった謎を一法師側から書かれている。 消化不良気味だった前作ラストもすんなり納得です。
で、またしても続編に続くであろう謎を残したラストです。
動機が甘いな、と思ったところでの新たな展開。うーん、気になる。 1作目に比べたら考古学の薀蓄が減っているので、そういうのが苦手な方でも楽しめると思います。
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考古探偵シリーズ第3巻。
前回の出雲の事件と同時進行で起こっていた事件の、一法師サイドのお話。
善悪の区別は、価値観によって違うのだということを強く意識させられました。
人間とは恐ろしい生き物です。
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シリーズ3作目にしてようやくストーリーやキャラクターがこなれてきて、少し面白くなってきたかな。
どうも前作と話が繋がっているようですが、前作の記憶があまり残っておらず、イマイチ理解できなかった。
と、なってしまう程度の作品だと思いますが、考古探偵という設定の魅力から、次作も読んでしまうと思う。
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前の巻が「不在」だったのを受けての続巻。ここではその理由が明かされます。途中および最後のほうに前の巻をなぞるような描写があり(ただし一法師全側から)、改めてこれが「不在」の間のエピソードであることが分かります。そして最初の巻からずっと仄めかされている過去の出来事が、過去のものではないという予感を漂わせつつ、物語は次の巻へと続く…。
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微妙かなと思いつつ題材が好きで読んでいるこのシリーズですが、三作目で一番面白かった。二作目の裏側の話。蠱猫シリーズのときも思ったけど、この作者さんは、話の風呂敷広げてきてからの方が面白いかも。
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考古学の発掘現場で自県が発生。一法師が事件を解決する。
推理モノだけど、考古学に興味も湧かないし、人物造形に僕は乗れない。
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考古探偵一法師全シリーズ三作目。
今回は二作目の事件の裏で起こっていた事件。
二作目は『考古探偵一法師全の不在』となっていましたが、
なぜ不在だったかというと・・・という話。
主人公の存在を基準にすると、今回が表で前作が裏話かな。
所々、「千装文化財研究所」の荻原や佳織の独白が挿入されてますが、
全編通して一法師が事件の現場に立ち会っているので、
やっと探偵物らしく(?)なって読み易かったです。
ミステリーとしては、
凝ったトリック等がある訳ではないですが、
考古学それ自体が失った過去を遺物から推理する学問とするならば、
古い文献やら出土品からの謎解きが、
素人には充分楽しめました。
この分野に造詣が深い方にとってどうかは分かりませんが・・・。
今回の事件の決着は一応ついていますが、
最後には意味深なやり取りもあって、
更なる謎が控えているらしいです。
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考古学より事件が目玉。ストーリーは前作を読んでいないと繋がらないので一冊で完結ではないが、会話の駆け引きという場面や言葉の言い回しが自分には向かないのと、登場人物が好意に感じる人がいなかったので旅立たせることに決定。