紙の本
単純だけど、単純じゃない。複雑だけど、複雑じゃない。そんな想いにかられた名作。
2011/03/22 22:54
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カフェラテ愛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
考え直した、善と悪。良いものと悪いもの、その全部をひっくるめて世界。単純だけど、単純じゃない。複雑だけど、複雑じゃない。そんな想いにかられた。真面目が取り柄の家族。しかし、主人公龍神だけがそんな家族に疑問符を投げかける。おばけのおじいちゃんと出逢ってから。
私は、今まで偽善者と呼ばれようが、間違ってると言われようが、自分の正しいということをやる。が持論だったのだけれど、ちょっとこの本を読んで、考え方が変わりそうです。善人がこのストーリーでは、間違ったことを言っているのです。(決して、私は自分が善人とは言ってないけれど)
「より広い世界に向かってお前の心は開いている。その世界を丸ごと受け止めようとな。そこには良いものも悪いものもあるが、それらをすべてひっくるめて世界は美しいのだ。」おばけのおじいちゃんの言葉です。私も小難しいことばかり、言ってないで、こういう単純なものに、触れていたい。それは大事なことだからです。素敵な本にまた触れました!
紙の本
好きです
2016/11/07 23:20
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投稿者:tam - この投稿者のレビュー一覧を見る
はまりまくりました。
できることなら、いろいろ悩みまくっていた子どもの頃の自分に読ませたい本。
ただ、いろいろ経験しておとなになったからこそ心に響く部分もあると思う。
紙の本
うらやましい
2017/10/19 21:11
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投稿者:L - この投稿者のレビュー一覧を見る
あんな素敵な環境で様々な経験を重ねながら成長できるなんて羨ましい。彼はきっと同年代よりずっと成長できるはず。
紙の本
あらゆる可能性と方法が、お前の前にある。自分で選択し、決定せよ(by秀士郎)。
2014/07/02 20:31
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
妖怪アパートを読み終えたばかりですが、町の本屋の「カドフェス2014(角川文庫の夏フェア)」特設コーナーで、偶然目に飛び込んできたのが本書でした。即買いし、一気に読み終わりました。
妖怪アパートの「青木先生」的な独りよがりの善なるものへの嫌悪感は、本書でも引き継がれ、「善は良い、悪は悪い。こんな単純な話ではない(111ページ)」という大きなテーマが本巻の主題でした。主人公の龍神(小学6年生)が、秀士郎おじいちゃんの幽霊に導かれ、見る見るうちに成長していきます。そして、父親の功が自分の善を押し付けようとすることに反発し、成長した龍神が互角に父親と対峙する様は圧巻でした。
また、龍神を通路にして、秀士郎(魂)が塔の外を動き回ることができるという設定も面白いと思いました。背後霊とは、そういうものかと妙に納得しました。
とにかく、妖怪アパートに勝るとも劣らない面白さで、出版社がシリーズ化を逃すわけがありません。第2巻は中学生時代を飛ばして、高校生の物語とのこと。既に第6巻まで刊行されていますので、しばらく楽しめます。
私が幼い頃、実家の近くに古めかしい塔(給水塔)があり、「幽霊塔」と呼ばれていました。いかにも「何か」がいそうで、よく肝試しをしたものです。今は取り壊されて、影も形もありませんが、懐かしく思い出しました。
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香月先生あいしてます!
小学生でここまでしっかりした考えがもてるのは本当にすごいと思う。自分で考えて行動するって難しいよね~。
色々とがらん締めになって動けなくなっている人にぜひ読んで欲しい。
続きも出ているそうなので、早く読みたいな~。
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妖アパシリーズが好きな香月先生の作品。
妖アパのときも感じたけれど、大人がかっこいい。この作品では、おじいちゃんかな。
子どもだからといって、こうするべきだと押し付けるのではなくて、必要なことは教えても、自分で考えることが大切、というのは私が教育などにも必要だと大前提としても持っている考えなので、龍神の成長の仕方はすごくかっこいいと思える作品。
2巻は龍神が高校生になっているということで、楽しみ。
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職場の友人が、長女に読んでもらうのにいいかもと言って貸してくれました。すごく面白かった♪続編が春頃出版されるので楽しみ~
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「妖怪アパート」同様、直球ストレートです。
児童向けってなってるけど、直球過ぎて届きにくいのでは、
と思うくらいです。
子供と大人、自分と世界の境界を
見つけるお話かと。
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香月さんなので児童書ですが、正直、この方の文章はわかりやすいし、哲学的なとこをがあるのではと思わせる人生観や人間の在り方が感じられます。
文章でも下手な言い回しをすればただウザいだけです。
これくらいストレートの方が文章の心がきれいに表現できると思います。
これをマンガの延長線のようだという方もいらっしゃいますが、対象年齢が大人のみだなんて言ってないから。
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子供の生き生きとした感情とか、もやもや、物事に対する考え方、などなど本当によく伝わってくる。
毎回思うけど、香月さんの本は、なんと言うか人生の教科書とか、きっかけ作りみたいな感じ。
続き物らしいので楽しみ!
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岬にたたずむ黒い塔。
まるでお化け屋敷のようなその塔には
主人公の龍神(たつみ)が生まれる前に亡くなったおじいちゃんが使い魔のギルバルスと住んでいた…
おじいちゃんと出逢い
その塔の妖しく不思議な秘密に触れた龍神は
少年から大人への階段を登り始める
奇想天外な塔の世界
理想を絵に描いたような家族
相反するモノをぶつけ合い
現代人が見失った『何か』を訴えかけてくる1冊
完璧にハマりました!
痛快です!
でも…
おじいちゃんが龍神に語る言葉は
kuroの心に深く突き刺さった
『もともと人間というやつはな、助平で、残酷で、不器用で、馬鹿なんだ。
それがガキなら、なおさらだ!
だが、ガキだからこそしぶとく、力強いものよ。
大らかに育ててやりさえすれば、その余裕の中で善も悪も溶かし合い、自分の養分にしてしまうんじゃ。
だが、大人はそれを信じられない。
なぜなら、自分らが堅苦しい生き方をしとるからだ。
自分らにできないことを、子どもができるはずがないと思い込んでいる。
だから子どもにも同じく、堅苦しい生き方をさせたがる。
善は良い、悪は悪い。
なんと単純で、浅はかな考えか!』
『孤独を悪者だとおもうな。
孤独を嫌だと思うな。
孤独とは、気高く優しい友人だ。
じっくり付き合ってみるがいい』
『寂しいと思うことも必要だ。
悲しいと思うことも必要だ。
それらを養分にして、孤独の中で育ててみろ』
なんとも素敵な言葉です
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面白かった~。
少年が大人に変わるってこういうのを言うんだろうね。
幽霊のおじいちゃんの粋な感じが素敵w
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題名にひかれて購入。小学生の僕がある日偶然見つけたお化け屋敷みたいな塔には亡くなったはずのおじいちゃんがいて、そこにはしゃべる犬もどき(!?)がいて!ここまで読んだだけでも先が気になりませんか
こんな塔にいってみたい!目の前に映像が浮かんでくる、夏休みに映画館で観たいと思う本!特にギルバルスU^ェ^U(※実際に映画化されるかは知らないけど)
子供から大人へと半歩踏み出す難しい時期を描いている。次回作は、高校生になった僕と新たなキャラクターが登場するそう。これまた読むのが楽しみ。
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小学生の主人公が祖父と出会うことで、自我を意識し人間的に成長するという内容は好み。
ただ、そういった心の成長の過程である「気付き」を「○○は××なんだ」と本文でそのままに書いてしまうのが勿体ない。一人称なのだから仕方がないと言えばそうなのだが、心の成長を口に出してしまうのは読者に対する説明臭くて私は苦手。
まあ「チャレンジキッズ」という雑誌に掲載されていた小説らしいので、それくらいの年齢の子には心の成長がどういうことか、分かりやすくていいかもしれない。
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「いい子」ってなんだ?から始まるお話は、6年生の陣内龍神が主人公。木漏れ陽の中に今日も静かに佇む岬の塔、そこは不思議な場所だった。何が不思議かって。そりゃ、死んだはずの秀士郎おじいちゃんがギルバルスなんて名前の犬と住んでいりゃ、それだけで不思議ってもんですよ。それだけじゃないのですがね。「そも、善とは? 悪とはなんぞや?」なんて言われながら、次第に考え方を変えていく龍神。子供を自分のアクセサリーくらいにしか思っていない親や押し売り的な善人の多い此の世の中、こんな話も面白い。