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ひとりの少女の成長の物語。
救われないような感覚。
受け入れること、諦めること、変わらないこと、置いていかれること。
主人公の基本的な部分はあまり変わらず、そこにあり続ける。
周囲の変化に対し、受け入れつづけその中で生きていく。
少し苦しくなるようなお話でした。
読んでよかったです。
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大人になるにつれて魔法なんて存在しないんだということはおろか、思い描く当たり前の幸せさえも簡単には作れないことを知る。それを思うと、恋する気持ちの不変さは凄い。
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温かい、可愛らしい、青春小説かと思ってたのですが。
人間の壊れていく過程を見るのが、今の自分には辛かった…
人のゆく道を決めるのはほんの些細なことであり、それでもちょっとやそっとのことでは人生は終わらないんだなぁとも実感した本でした。
違うタイミングで読みたかった。
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可愛らしい内容だと思っていたら全然違っていて、なかなか苦しい話でした。
少し読み続けることをためらってしまいましたが、
時間を置いてそういう話だと分かった上で読むととても面白い。
純粋なだけではないけれど、日々を過ごす少年少女の話。
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主人公の女の子は、魔女になりたいと願う、ちょっと変わった小学4年生。幼なじみの女の子と男の子を誘い、放課後には家の庭の片隅にあるプレハブの物置小屋で、毎日3人揃って魔法の練習を続けます。
最初はほのぼのとした少年少女の成長記かと思いましたが、物語の中盤以降、登場人物の成長にともなって、徐々にお話の様子が変わってきます。もちろん、魔法など使えるようになるはずがありません。それどころか、主人公は突然世界に裏切られ、はじき出されてしまうのです。
ここに描かれているのは、主人公が10才から17才までの8年間。当然のことながらこの8年の間に、主人公も家族も友人たちも、少しずつ、あるいははっきりと目に見える速度で変わっていきます。
子供の頃は、漠然とした何かに守られていて、なんとなく安心感を抱いていたものです。けれど、そんなものに実態などありません。もちろん保障も。人はほんのちょっとしたことがきっかけで、おぼろげに思い描いていた未来とは、まったく違った方向へ歩みを進めてしまうのです。不本意ながら変わってしまって取り返しのつかなくなったものと、変わらないままそこに在るものの不調和を抱いたまま、それでも人は流されるように生きていかなければならないのですネ。
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子供時代って夢だったのかなぁ。と感じてしまうくらい、主人公のゆにちゃんは大人になるにつれて現実的になってゆく。現実って嫌なこともいっぱいあっ、決して毎日楽しいとは言い切れない。だけど子供の頃は何は起こらなくとも無条件に楽しかった。そんなときのことを強く感じさせられました。
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「同じ」でないこと、異質なものは傷つきやすい。ひょんなことから世界から弾かれた時、人は魔法に頼りたくなる。
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『魔法使いクラブ』というメルヘンチックな題名だけれども、内容はとても陰鬱なのでびっくりした。青山さんの本5冊目だけども今までで一番暗い。
主人公の結仁(ゆに)が、七夕の短冊の願い事に「魔女になりたい」と書いてしまったことで、周囲から「変わったやつ」目線で見られるようになってしまう箇所の、周りがさぁーっと引いてしまうところと、結仁がやりきれない感情を抱いてしまうところで、とても懐かしい感覚を思い出した。自分が変なやつと思われていたのかどうかは不明だけれど、周りとちょっとずれたことを言ったりやってしまった時に、こういう感じに陥っていたなとそういえば思う。あれは本当に心が痛いのだ。だからあんまり小学生ぐらいには戻りたくない。
結仁が葵と史人を下に見たり、千紘に上から目線で見られたりする時の気持ちの移り方も、心がちくちくするところなんだけど、どこか懐かしいような雰囲気もある。子供の残酷なところが本当によく出ていると思う。
『憂鬱なハスビーン』の朝比奈あすかさんが解説を書いているのになんか納得。ちょっと通じるところがあるように思う。
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書店で目についたタイトルと可愛らしい表紙に惹かれて購読しました。
「幼なじみの友人たちの中では一番元気なのに、なぜかクラスでは大人しくなってしまう」という主人公・結仁(ゆに)に自分との共通点を見つけたのも心惹かれた理由の一つです。
小4→中2→高3と成長するにつれて、歳相応さをもって周りに順応していく魔法使いクラブの仲間たちと分かり合えなくなり、孤独感を強めていく結仁の寂しさに共感しました。
ある男の子への想いが「みんなの言う『好き』とは違う気がする」と描写されているところには、10代の頃の甘酸っぱい想い出が少し甦りました。
結仁に共感できない、彼女の考え方を理解できないという人はきっと幸福な学生時代を過ごしたのでしょうね。
小学校の七夕祭りに中学校の林間学校……「学校」という場所の息苦しさを思い出してしまうけれど、それでいて懐かしくて愛おしい。
大切に手元に置いておきたい本です。
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また表紙や読む前のイメージとはかけ離れたお話でした(ほんわかしてちょっと切ない話かと思ってた…)。
こんなに長い時間軸で書かれてるとは思わなかったし、雰囲気も思ったより暗かった。
でも、成長するって残酷なことなのかも、って考えさせられたし、生きてく上で忘れちゃいけないことがたくさん散りばめられていたような気がするお話でした。
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小学生、中学生、高校生と3章にわかれ主人公の結仁の成長が描かれている。
大枠はそんな感じだけど感想を書くのが難しい。
主人公とまわりの人との距離感がこの小説の持ち味というか醍醐味というかエッセンスというか、良いところだと思う。
文章は難しくなくてすらすら読めてしまうのでとりあえず読んでみるのがおすすめ。
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タイトルや内容をパラッと見た感じから、少しファンタジックなお話だと思っていましたが違っていました。ラストのその後が気になる。
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ファンタジーもしくはほっこり系かと思いきやまったく違った・・
成長してそっち方向に行っちゃう訳!?
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ラッキーカラーは黄色。
ほんわか系なタイトルに見事にだまされた。(いい意味で…)
すこしづつ軌道を逸れていって、気が付けば戻ることもできないほど遠い場所にたどり着いてしまったような人工衛星のような…
とてもほろ苦くて痛々しい、ある女の子の物語です。
最後のシーンをどう解釈するのか?主人公の未来を想像してみるのもいいのかも…
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史人がそんなふうに女の人をほめるなんて、初めて見た。おかしかった。あたしが知らないところで、史人にだって恋の一つや二つあったはずだと思った。