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映画化されましたね。
見に行きたいです。
そのくらい気に入りました。
登場人物の中に自分がいる、と思った人は、きっと涙が出るくらい嬉しいんじゃないかな。私はいなかったけど、自分も高校の頃こんなこと考えたとかこんなやついたとか思いながら読みましたので、私みたいに読める人は多いと思う。
でも小説でも映画でも「ぜんぜんわかんない」と思う人も、やっぱりいるはず。そしてそういう人と私は、あまり本音で話せないかも、とぼんやり思う。
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重松さんのように人の内面、気持ちの奥の部分を上手に丁寧に書ける作家さんだなぁと思いました。
タイトルにあるように「桐島くんが部活をやめること」がどうこうの作品じゃありません。結末が見えるようなそういう話でもありません。
誰しもが高校時代にこういう葛藤の中を通って大人になっていくのだと思います。だからこそ、知っておいて欲しい。読んでおいて欲しいなって思える作品です。
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海外の現地校に通っていた私にとっては、羨ましいシチュエーションばかり。
日本の高校生、やりたかったなー。
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バレー部を退部することになった一人の男子高校生(桐島君ですね)、その同級生男女たちが、それぞれ大なり小なりの直接的間接的影響を感じ、自分たちの日常を改めて考えていく。連作短編集。
なんか、青春のモヤモヤ感というか、そういった心情の描写がなんとも。
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複数の17歳の心を描いた作品でした。それぞれの言葉の一片から、自分の高校時代のことを思い出しました。高校って、独特ですよね。キャラを演じてみたり「イケてる」と「イケてない」でわけられてしまったり、楽しいはずなのに苦しい。自分の心はどこへ向かっていいのかわからなくなってしまう。そうゆう心の中にあるわだかまりだとか、なんとなく苦しいを抱える時だと思います。そしてそれは、その最中はただただ苦しくてどうにもできないけれど、離れた今になって初めて言葉にできるんだろうなと思います。
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バレーボール部のキャプテン桐島が突然部活を辞めた。
直接的、あるいは間接的に関係のある同級生たちを主人公にして、
(桐島本人は回想でしか登場しない)
そのことがどんなふうに影響を与え、彼らは何を思うのか。
そういった高校生の日常を描く物語。
決して桐島が辞めた理由を語る物語ではない。
じゃ、タイトルはなんでこれなの?と思ってしまうのだが。
思春期特有の感情やら思考やら行動。
昔を思い出して共感できるものもあれば、
今の子達はこんなかんじなんだろうかと首をひねる部分もある。
語りの中の比喩表現はちょっと女性作家みたいだ。
抽象的でわかりにくくて(←けなしているわけではない)。
個人的には、タイトルが内容を表していたり、内容の大事な部分を
それとなく示唆していたりする物語がとっても好きなので、
なんだか肩透かしをくらった気分。
ただ、高校生たちの日常を描いた物語と割り切れば、
さほど悪くはないんじゃなかろうか。
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私は高校生のころ「上」だったのかな「下」だったのかな。どっちかというと中学生のころを思い出した。上とか下とか目立つとか考えてた時期。
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普通に面白かった。
けどそれだけで終わってしまった。
作者と同い年だから解ることが沢山あって、
随所に出て来るものがいちいち懐かしくて嬉しかった。
けどそれだけ。
で? で終わってしまう。
上の人間は上の人間なりに 下の人間は下の人間なりに
それだけはあまりにも、ね。
勿体無い、から、これからに超期待。
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擬音の表現が好きかも。す、とか。
簡単に「青春」って言葉で片づけられない、等身大の高校生たち。
読んでて、全く他人の様に感じたり、ちょっと腹が立ったり、私は上でもなければ下でもない。この中にはいない、中だ!と思ったり。
同い年の人が書いたって思ったら、丁寧な心情の描写にびっくり。
個人的には映画部の前田くんのとこが一番勢いよく読めた気がする。
映画化、気になる。
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買ったときの帯に「全員、桐島に振り回される」ってあったから、桐島がどんだけすごいことをやったんだろうとわくわくしながら読み始めたけど、話の中で桐島はほとんど出てこなくて、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
でも、高校生独特の悩みっていうか考えは、読んでいてすごく懐かしいような、苦しいような気分にさせられて、すごくぐっときます。
それに表現の仕方がきれいだし、わかりやすいなって感じました。すごくきれいな風景が想像できる文章だし、その場その場の感情とか様子が端的に表されてるので、読んでいてすっとひきこまれました。
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バレー部のキャプテン・桐嶋が部活をやめたことにきっかけに、
同級生や友人ら、桐嶋の周辺にいる5人の17歳に生じた些細だが重要な変容を描く。
ひとりずつが主人公となる5つの章で構成されている。
青春群像劇の真骨頂と言えば、孵化したてのホヤホヤのアイデンティティ。
非連続的、非論理的、非言語的な発言、行動、思考、視線に
過去の自分を重ね、郷愁にふけり、今の自分を見返す。
ところが作者は本作で、意図的に全ての物語を1人称で描ききった。
5人の17歳それぞれから見える世界をそれぞれが語るという手法で物語は進む。
非言語性猛るこの世代の心性の描き方として大いなる違和感を感じたが、
作者自身がこの作品を著したのが19歳の時。
デジタルネイティブと呼ばれ、物心ついたときから携帯をもつ世代の、
自我、自意識とは、こんなにも「文章」で綴られているのかと、驚きを禁じ得ない。
が、倍以上も違う、これがジェネレーションギャップというものなのだろう。
むー。解せないけどね。
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17歳の頃って、こんなにいろんなことを感じながら生きてたんだっけ?
部活のこと、友達との距離感、教室内の人間関係、iPod(昔ならウォークマン)から流れてくる音楽・・・・こんなにぐるぐる考えてたら疲れると思うのだが、それでも疲れないのが10代の特権なんだろう。
桐島がバレー部を辞めるらしい、という一事から生じた波紋を、5人の少年少女のそれぞれ視点で捉えていく。同じ教室で長時間過ごしていても、放課後も群れていても、交わるようで交わらない彼らの心。高校生の心を、青春の楽しみなどと表面的にではなく、ベースは孤独だと言い切ったところに筆者の非凡さがあるのだと思う。
この孤独を映画ではどう表現するのだろう。それとも、普通の切ない青春風にまとめてしまうのだろうか。
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<内容>
バレー部の桐島が部活をやめる。その出来事を切り口に、周囲の生徒たちの内面の変化を描き出す連作短編。現役大学生作家のデビュー作が文庫化。
<感想>
恋愛においてファッション性を重視して惹かれあう感覚や、友人への嫉妬、さらには空虚にすら思えてしまう友人関係のあの感じ。17歳のひとときが自立あるいは自律のための期間であるとすれば、その段階でどうにも抜け出せない他律的な人間像と、それに対して決別したがるメンタリティが妙にリアルで面白いなと思う。過渡期の定まらない戸惑いを描いた、ありふれてはいるけどもそれぞれに綺麗で愛おしい青春群像だと感じた。次第に日が短くなる中での部活前の着替えの描写だったり、放課後の職員室の灯かりなど、懐かしい描写もなかなかよかった。
教室の中のヒエラルキーだったり、「同調圧力」などと呼ばれるものは確かに存在したし、その中で育った世代の空気感は、少なくとも僕にとっては共感を覚える部分が多かった。この感覚は、もっと上の世代の人たちにはどう響くのか、もしくは理解されずに同情されてしまうのか。そのへんの評価がちょっと気になる、そんな一冊だった。
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単行本時から表紙とタイトルで気になっていた作品を
文庫化されたのを機に全く予備知識なく読んでみた。
描かれてるのはいろんなタイプの高校生の日常生活。
自分が高校生だった頃を思い出したけれど、
特に誰かに感情移入できたというわけでもなく、
強いて言えば映画部の前田涼也のエピソード。
自分は野球部という体育会系で、この作品内でも
体育会系男子の話はあったのだけれど、全く共感できなかった。
個々の違いはあるのだろうな。
イケメンやギャルなんて言葉がなかった時代だけど、
ここまでクラスヒエラルキーはなかったような気もするのだけど…
気づいていなかっただけなのかな?
しかし、クラス内の序列的なものは確かにあったし、
その辺りのことはがっつりと描かれていたかと。
文庫化に際して、かすみの14歳の話が
追加されたとのことだけれど、
今のかすみが何を思っているのかを知りたかったな。
好きな女のコをファインダー越しに覗きたいって言うのは、
映画好き、カメラ好きの男にとっては憧れなんだろうな。
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桐島くんが部活をやめたことで少しずつまわりに影響を与えていく。
友達関係、恋、まわりの様子にとにかく悩んで、考えて、うーん…ってなりながらも、でも毎日が楽しくて、という自分の高校生時代を思い出してなんかキュンってなった。懐かし。