新ソード・ワールドRPGリプレイ集9 挑め!捨身の大決戦 みんなのレビュー
- 著者:秋田みやび/グループSNE, 監修:清松みゆき, イラスト:浜田よしかづ
- 税込価格:616円(5pt)
- 出版社:KADOKAWA
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紙の本
これだから、TRPGはやめられない!
2005/04/01 10:46
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
駆け出し冒険者一行で始まったこのシリーズも、本作でなんと9巻になる。キャラクターを演じるプレイヤーとストーリー進行役のゲームマスターが一つ所に集い、時には時間を忘れながらプレイに熱中するTRPG(テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム)。物事を決定付ける重要な場面での判断にはサイコロを使うため、“偶然”という魔物に出会うこともしばしばである。良い目が転がれば格上のモンスターにも楽勝し、その逆ならば格下の雑魚にも思わぬ苦戦を強いられてしまう。全員が協力し合って物語を紡ぐという一体感の他に、サイコロの目に左右される緊張感も大きな楽しみとなっている。
へっぽこだったキャラクター達は、既にヒーローの域に足を踏み入れている。そのため、巻き込まれる事件(冒険)も大きくなった。クライマックスへと盛り上がりを見せる本書では、国家レベルの陰謀を阻止するべく活躍することになる。懐かしい登場人物が次々に顔を出し、読み手の気持ちもどんどん高まっていく。さあ、一気に……といきたいところだが、そう単純に事は運ばないのだった。
ゲームマスターを務める著者の秋田みやびもあとがきで述べているが、サイコロがどう転がるかなど予想できるものではない。今回、それも最後の最後になって、サイコロは思わぬ方向へ転がってしまう。誰もがまったく予想していなかったどころか、想像すらしなかった事態が発生。ゲームマスターは苦悩と苦労を一気に背負い込むことになる。何が起こったのかは、もちろん読んでのお楽しみだ。
決められた数値をなぞるだけではなくサイコロを転がすところに、TRPGの面白さがある。三人寄れば文殊の知恵で、仲間で話し合いながら事態を解決する楽しさがある。コンピュータゲームと違って臨機応変に対応できるのも、良い点の一つ。本書にはTRPGの魅力の全てが詰まっている。最後にプレイヤー達を襲ったハプニングもまた、TRPGならではの産物だからだ。実際にプレイした彼らは心外かもしれないが、期せずして最高の教科書に仕上がっている。TRPGを遊ぶ人達はプレイヤー、ゲームマスターの区別なく、是非読んで欲しい。
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