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1冊丸々が盛大な序章って感じ。
これで続きが出ないなら印象薄く終わりそう。
読み方によってはいろんな解釈はできるけど、落ち切ってない感が強いので、やっぱり盛大な序章のイメージ
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南総里見八犬伝といえば、NHKの人形劇を思い出す。学校に通ってた頃で全部は見れなっかったが、見れる日は楽しみにしていたものだ。南総里見八犬伝は江戸時代の作家、滝沢馬琴の長編連載小説で、大ヒット作である。
本作もそれに題材をとっており、原作の面白さに引っ張られ、楽しい作品になっている。登場人物も個性的でよく描かれている。
南総里見八犬伝に題材をとった作品は他にも読んだが名前は忘れた。作品のストリーと、それを書く作者馬琴を巡る話が並行的進んで行くところが本作品に似ている。
主人公達の名前が、原作の登場人物からとっており、どう結びつけていうのかと期待していたが、特段の結びつけはなかった。途中のスリリングな展開の割には最後の終わり方が今一つ盛り上がらなかった。
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伏 読了ーです
正直いうと・・・、ちょっとよくわからなかった。
結局どう完結したのか、話の中に要素が詰め込まれすぎて
それぞれの要素がどう完結したのか・・・把握しづらかった。
一気に読めば、いけたのかもしれないけど、それをするにも分量がけっこう多いので・・・
素直に冒険活劇として読む分には申し分ないのだけど、ちょっと自分としては、いまいちでした。
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おもしろかった。読む前にある程度は里見八犬伝の知識があったほうがいいです。まったく八犬伝をしらないとおもしろくないと思う。
作中に挿入される話や回想が緻密なのに比べて、本編はドタバタしてるだけの感じではあります。そのせいかもう一歩キャラが立ってないのが残念。でも作中話の「贋作・里見八犬伝」はおもしろかった。八犬伝の外郭は壊さずに、ありそうな形、より引き込まれそうな形に収まっていて、なるほどなぁと思いました。
この本をプロローグにして、この続きがあると、おもしろいかもなぁとか思います。
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「八犬伝」と聞くとNHKの人形劇『新八犬伝』が頭に浮かぶのだけど、確かにその時の“仁義礼智忠信孝悌”という8つの珠に浮き出る文字は今でも覚えているもんね。
と言って、その頃の私は、『ひょっこりひょうたん島』が終わって以降のその時間の番組をまともに見ておらず、滝沢馬琴を手に取ることもなかったので、本当の「南総里見八犬伝」がどんな物語なのかはよく知らなくて、『贋作・里見八犬伝』と銘打たれたこの本、真贋見極めながらという意味ではどこまで楽しめたのか…。
里見家を守る八犬士たちが、江戸の町を荒らす“伏”として登場し、その首に懸けられた賞金を目当てに道節と浜路の兄妹が追いかけるという物語。
まあ、馬琴の登場人物を借りた別の物語っていう感じで、間に挿まれる冥土と信乃の語る話はそれなりに面白くはあるけど、色々盛り込んだ厚さの割にはサラッと終わって、物語としての厚みはあまり感じられずでちょっと残念。
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あくまでも、贋作、と言うか、創作な、里見八犬伝。
むしろ、その後日譚。
伏姫と八房の間に生まれた子供たちの子孫が、平和な江戸の世で、狩られる身となる、という話。
そんな彼らを狩る側のヒロインは、山奥から江戸に出てきたばかりの娘、浜路(!)と、その異母兄の道節(!?)。
元ネタと絡めつつ、異なっている設定等、かなり面白く読めました。
たとえば、船虫が、かなり良いキャラだったり。
後、まったく違う小説だけれど、『みをつくし料理帖』シリーズに登場する、あの戯作者の晩年がちらっと描かれていて、作者が違うとキャラも違うなぁ、と、変なところで感心したり。
冥土も、実在すると言えば実在するのだけれど、いいの!?という描かれ方・・・。でも、良い味のキャラです。
『南総里見八犬伝』とはかなり違うものの、とてもテンポよく読めて面白かったので、続編を読んでみたいです。
最後は、「せーの!『伏の森』!」と叫びたくなりました。
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映画化原作と知って購入。結果は、 面白く読めたんですが、ちょっと長いな~と感じる事が多々あり、つけてくわえて “映画は楽しみだけども、原作そのものは 思ってたよりは盛り上がらなかったかな” でした。
深作欣二監督の映画でしか「里見八犬伝」を知らないので、それを元にした贋作(こっちが真実だよ、という物語)の「八犬伝」という設定に、そもそもピンとこずw ^^;
この小説は、その作中の作品『贋作~』に膨大なページを割いていて、本筋の方──猟銃を持った少女が江戸に跋扈する獣“犬人間”たちを狩る、というお題目がすっかり薄れてしまったような気がしたのは自分だけ?というのが正直な感想です。
キャラクターは中々に魅力的です。それだけに、作中作品の『贋作・里見八犬伝』のキャラクターに負けてしまっていて、本編のキャラクター (主人公の鉄砲娘、剣豪の義兄、犬人間“伏”たち、盗賊おかみ、等など) はどれも、里見の姫や、陰気な弟の強烈な個性にキャラ負けしてしまっているんじゃないかと思えて仕方なかったです。そこは残念。
『贋作・里見八犬伝』だけで中篇小説くらいの読み応えがあるので、そこ以外は、実は蛇足でしかないのかもw そこだけ抽出して、もっと膨らませたものを読みたい、という気にはなりました♪
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序盤だけで終わっている印象を受けた。
物語の序盤に必要なのは主人公となり得る人物が他者と「出会う」ことである。「出会い」からを描くのが物語の骨頂であるならば、この本で描かれているのは「出会い」までであると感じる。冒頭のような感想を抱いたのもまた、この感じから派生したのだと思った。
この物語を読み進めていく中でもう一つ引っかかったのは主人公の存在。一読すると主人公として添えられているのは少女であると感じたが、読み返していくと主人公は少女の兄であったり、贋作の物語を推し進める青年であったり、美貌の青年であったり、その命こと切れたものたちであったりするのではないかと思えてしまう。それは読んだ本人である自分がその時に応じて読み進めた印象上での話ではあるが、それを含めてもこの本一冊で読み解けたのは「序編」としての姿のみであった。
もっとずっと読んでいたい。続々と読み進めていきたい。
思った矢先に閉じられた感覚が物足りず、あまたの主人公たちに「次はどうしたい」 そう問いかけることしかできないもどかしさが詰まる。
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タイトル見たら一目瞭然の、里見八犬伝ネタの時代ファンタジー。
荒唐無稽でラノベ寄りではありますが、結構世界観はブラック。何事にも光と影がある、というテーマのようです。
細かく言っちゃうと、14歳の小柄な女の子にこの時代の重たい猟銃が扱えたのか!? とか、江戸城で大活劇してよくおとがめ無しだったよな、とか色々疑問は尽きませんが。
いいんだよね、エンタメの世界において、面白いは正義w
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南総里見八犬伝の贋作、という名のファンタジー物語。贋作と、その贋作の周りの2重の話があって飽きる事なく読み進められる。有りそうでない、色恋沙汰の歯痒さも感じつつ楽しめたんで★4つ。
ホンモノの八犬伝と違いすぎる登場人物の名前のつけ方に若干違和感も感じる、だからこそファンタジーとして楽しめる。
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映画化をきっかけにあらすじを知って読んでみようかなと思った本。
伏の設定は好きだったけど、なかなか乗り切れませんでした。
浜路ちゃんや道節とかを出ている時はテンポも良くていいのですが、過去話の頃がちょっと停滞しました。
桜庭ワールド全開だったんですけどね。
鈍色とか藍色とか。
ああ、桜庭さんたなー…と。
同じ過去話でも信乃の語った旅路の話は面白かったんだけど。
しかし、これで里見八犬伝をモチーフにした話は何冊も読みましたが、未だ本家本元を読んでおりません。
どれをとっても浜路は特異なキャラなので、原作も中心なんだろうなーと思いつつ、やっぱり八房と伏のCPには萌えます。
この話の信乃と浜路も淡い、本当に淡い恋なのかなぁと思いつつ読んだ。
でも道節・浜路兄妹がとてもかわいい。
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人であって、人でない、その名も、『伏』。この本は、人と犬の交わった『伏』の、因果の話。
可愛らしいお顔に、似つかわしくない大きな、黒い猟銃を巾着にしまう、浜路。ぐうたらだけど、剣を振れば達人という、その兄、道節。
最近ウワサの、江戸の町にひた走る『伏』を、懸賞金目当てに狩ろうとする道節が、育ての親である祖父を亡くした浜路を山から呼び寄せて、この物語は始まる。
桜庭一樹の作品は句点が多く、リズミカルに、会話文のように読んでいます。全体としての分量はなかなかボリュームのあるものでしたが、場面が小分けしてあるのでサクサク読めました。
構成としてはやはり「贋作・里見八犬伝」と「伏の森」が間に挟まれ、主人公の浜路に語り聞かせているという点でしょうか。浜路と同時に読者に語り聞かせることで、自分が物語の中に入り込んだように没頭します。
小節のあいだに短編形式で入り込むことで、メリハリが効いていました。読みやすさの一つの要因だったと思います。
この作品をどのように劇場化するのか、気になるところです。
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図書館で借りて、その日に一気読み。
伏がいて、それを追う者がいるこの世界に引き込まれていき、夢中でページを追った。ふとした言葉や出会いがその人の人生を、周りを変えてしまう。桜庭さんの本は初めてだったが、これをきっかけに他のも読んでみようと思った。
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原作•南総里見八犬伝の後日譚。犬と人間の子孫「伏」とそれを狩る猟師の娘の物語。作中作の贋作だけでもかなりの読みごたえがありました。作者の発想力に驚きです。
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八犬伝(もちろん読みやすくまとめられたもの)は
小さい頃から好きだったが,
こんな見方もできるのだなあと,
感心させられる・・・。
まさに贋作だが,
むしろ真作なのかもしれない。