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平凡な人々が生きる平凡な日常の中にふと現れるゆらぎを切り取った短編集。
表題作は恋人への愛情が盛り上がったりしぼんだりする様子を、一日のデートの各場面に織り交ぜながら描いている。
丁寧でリアルな話である。
ドライブ中に西瓜売りと遭遇したカップルが主人公の『西瓜』もよく似た話である。
11編の話はいいものもあればあまりぴんとこないものもあり。
面白くなくはないけど心に引っかかるものはなかったかな。
何より、読者に期待しすぎな気がした。
主人公の気持ちを推し量るには描写、言葉が足りない作品が目立つ。
そこまで深遠な物語ではないから深く考えないよなあ、と。
ちょっと読み返してみようかなと思うくらいにはうまい話もあったけれど。
ただこういう魔が差した主人公の話は勢いが大事だと思うから、あまりいただけないかも。
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一見するとどこにでもあるような日常。でもそこから展開される時間や感情が物語としての面白さを感じさせてくれます。
子どもを描いた作品に強い印象を持っていた著者の新たな一面が見られるかもしれません。
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読んでいて気持ちが良い作品としっくり来なくてうーん、という作品とこれまでのところ半々くらいの椰月さん。長編だと共感しやすく、短編だと乗り切れない、というのがこれまでのところの私の傾向。結婚という形式を取る前の段階の男女による、恋愛ごとの盛り上がり具合だとか気の迷いがサーっと冷めてしまう瞬間だとか、わけのわからない説明できないきっかけだとか衝動だとかを、切り取ってごく短いエピソードとして紹介する短編集。あまり恋愛体質ではないというか、恋愛に対する憧れというか期待というかそういう価値をあまり重く持っていない私としては、正直なところフーン、そう、という、読後感でした。
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「枝付き干し葡萄とワイングラス」と同時刊行された超短編を含む短編集の未婚女性中心編。
表題作の「みきわめ検定」は、男性にとって理解不能意味不明。これまでの人生の中で、同じような検定試験を数多く受けてきたのかと思うと、背中に嫌な汗をかく思いだ。
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わけわからない今の気持ちを文にすると、
少なからず共感したり、心をそそられたり、
思わず反発したくなったりする自分に、
自尊心とも、羞恥心とも、
罪悪感とも、なんとも言えない
何かしらのもやもやをかんじる。
でも、一瞬あとには消えている。
そんなもんなのかもしれないとか、そういうことってあるものだとか、
なんだか感情が麻痺したみたいだ。
なんだかこのことは、周りには秘密にしていたい。
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日常におこるちょっと奇異で不思議な瞬間の短編集。だからといってSFだったり、ホラーではない。こちらは、独身者の話をまとめたもの。話のうちのほとんどが、いい男を捕まえなくちゃって思っている話が多かった気がする。駄目だったら早く次に行かなくちゃっていうような...。誰でも思っている部分があるんだろうなと思いながら読んだ。共感できる部分は少なかったかな。
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11の短編集だが、よく意味がわからないものもいくつか。表題作が一番面白かった。『と、言った』のしづさんのその喋り方も楽しかった。
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冒頭の第1編、タイトル作の「みきわめ検定」が一番好き。11編収録されているのだが、「みきわめ検定」が群を抜いていると思う。椰月美智子さんの文章はめちゃくちゃ読みやすい。あっという間に読み終わってしまった。
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短編集短めの話が11個
「みきわめ検定」は結婚前「枝付き干し葡萄とワイングラス」は結婚後という風に分かれているらしい
「川」には、るり姉が出てくる。まだ姪っ子達が小さい頃 のほんわかした話
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椰月美智子さん著の『るり姉』を読んだら面白かったので、この本を手に取りました。
一言で感想を言うと、『るり姉』程面白いとは感じなかったです。
『るり姉』にあった独特のリズムが感じられなかったというか。
短編集なので、面白いな、と思う作品もありました。比較的私好みだったのは、「みきわめ検定」、「と、言った」、「川」です。特に、「と、言った」は面白いし、もっと読みたい!と思う作品でした。が、しかし、正直何なんだろこれ・・・と思う作品も結構あったのも事実です。
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ふとした瞬間に訪れるこちら側とあちら側...。様々な日常を切り取った素敵な作品集でした。標題作ほか“と、言った”、“西瓜”が好みでした。
何気ない発言や行動が招くその先を体験し、自身のあるあるを振り返りながらニヤッとしたい方にオススメの一冊です。