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ドラマではミスマープルもの扱い
原作は出てこない
読了
ドラマより知られていない殺人がもう1件
軍事訓練中同僚の競馬だかで当てた金目当てに殺人。もとはといえば暴漢に襲われたのだがとどめを刺して金を奪ったのはマイク。
あとはドラマがほぼ忠実。
どこにでもありそうな、今の時代でもありそうな人物描写が秀逸。
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春にして君を想うがとても良かったので、評判の高いこちらも購入。最後が読み応えがあると言えばそう。尾を引く話ではあるが、なんとなくすっきりしなかった。
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前にTVで見たことがあってその映像が頭に残っていた。丘の上に立つ大きな家、陰気な森、氷の下の時計、建築家、お付きの女性。原作はノンシリーズだがミス・マープルがいて、最後に家は焼け落ちたように思う。
だが読み始めるとこの一人称の「ぼく」にとても引き込まれた。「ぼく」はある意味やんちゃだがとても惹かれるものを感じたのだ、ほとんど最後寸前まで・・ お付きの女性は覚えていたのだが、真犯人はまったく忘れてしまっていた、この健忘症の頭のせい。
最後の最後で大どんでん返しである。最後になって思うと伏線はけっこうあったと思う。「ぼく」の回想記のようなので一体「ぼく」は今どうしているのだろう?と考えながら読む。実はここの「ぼくは今どこに」という感触が大伏線であったわけだ。
ジプシーが丘で出会った2人が登記所の事務員を証人に結婚、なんてクリスティ自身のことのようだ。すると「ぼく」は最初の夫で、おつきの女性は最初の夫の彼女か、エリーはクリスティか。
エリーがギターをつまびく様を見る「ぼく」に、「まるで愛してでもいるようね」と言うところは一番どきりとする所。しかし「ぼく」は一時エリーを愛してしまっていたのだ、とエリーの幻影を最後に見るところで言っているのだと思う。クリスティはこの作品で最初の夫はクリスティを愛していたのだ、と言わせたのではないか、と考えるのは考えすぎか? クリスティがお気に入りに入れている作である。
物語では貧しい男と金持ちの女の結婚の話で、互いのそれまでの生活の違い、結婚するまでのそれぞれの親族を振り切る、結婚してからもそれぞれの親族とのしがらみ、などが書かれ、結婚に対するクリスティの考えが文章にあふれている。
マープルの短編「管理人事件」と似ていると検索では出てきた。
1967発表
2011.10.10.発行(2004.8発行のを新訳にした) 図書館
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恋愛小説でもあり、ホラーでもあり、サスペンスでもあり…不思議なジャンルの小説だった。
純粋なミステリーではないのにグイグイ読ませるところはさすがで、相変わらず人物描写が秀逸。
サイコの何たるかを見た気がした。文章がカラリとしているので余計に怖い。
タイトル含め翻訳のセンスが良いのに、校正が甘くてところどころ脱字があるのがすごく残念。
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ここ最近であれば
ありとあらゆるパターンが
出尽くしているので
こんな謎解きも
あるかもしれない。
でも、これが
50年以上も前の作品と
思えば
当時の読者は
どれほど驚嘆しただろう。
やはり クリスティーは
素晴らしい。
前半は ちょっと退屈な
メロドラマ風。
一目惚れや
身分違いの結婚など。
でも、所々で
なんとなく 引っかかる台詞
気になる情景描写などが
チクッチクッと
針で刺すように
顔を出してきます。
いわゆる 伏線という
やつですね。
そして、二転三転するラストは
いかにも
クリスティーらしく
人間性に重きを置いた
結末となります。
読者を いかに
驚かせるかだけが目的の
昨今のイヤミスなどと違って
クリスティーの作品は
独自の視点から
人間性に切り込んでいく
その過程が 丁寧に
描かれているから
自然な流れで
結末まで 安心して
身を委ねることが
出来るんですよね。
善には善の
悪には悪の
それなりの哲学が
きちんと描かれているというか。
クリスティー自身の
お気に入りでもあったという
『終わりなき夜に生れつく』
タイトルがまた
ドラマティックです。
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エミリー・ブロンテ『嵐が丘』を下敷きにしたミステリーということで読みました。
丘があって、木立に囲まれ、見晴らしがよくて、海が見えて、広々とした敷地に古屋敷が経っている。う~ん誰でも憧れますよ。しかもそこはいわくつき呪われた土地、競売にかけられるとか。
ハンサムな遊び人の語り手は売り出し広告でそれを見つけて憧れ、たわいもなく欲しくなりますね。お金があればねえ。ところが、その物件の場所でお金持ちの女性に出会いました。それも少女のように可憐な美人のお金持ち、早速モーションかけるでしょう、夢かないました。なんと運命は語り手に味方してくれるのでしょうか!!
んなわけないだろう、と読者は想いなが、らひたひたとアガサワールドに浸りたいのであります。
夜ごと朝ごと
みじめに生れつく人もいれば
朝ごと夜ごと
甘やかな喜びに生れつく人もいる
甘やかな喜びに生れつく人もいれば
終りなき夜に生れつく人もいる
(ウイリアム・ブレイク)
このロマンチックな詩が初めから終りまで伴奏であった・・・
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最後に全てが反転する。
2回読むと別の物語として読めそう。
意味深なタイトルも全てを読み終えるとしっくりくる。じわじわと余韻が残る作品。
久しぶりのアガサ・クリスティ。
一気読みだった。
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全く予想していない方向に裏切られた。抉るなあ。さすがクリスティー。クリスティーが自らのベストにこの作品を選出したというのにも頷ける。ストーリーとしての面白さもあるけど、それだけじゃない。何度も読み返したくなる作品だった。
終わりなき夜の性質を、生まれ持ってしまった。
自分はそれに気づかなかった。気づかずに、欲望に忠実に生きた。
本当に大切なものと、欲望の区別がつかなかった。
欲望を満たすために、大切なものを進んで壊してしまった。
そして、終わりなき夜に沈んでしまった。
一度、自らの手で、大切なものを壊してしまったら、そのことに関しては、もう取り返しがつかない。
「わが終わりにわが始めあり」
マイクが、新たな始まりを見つけていますように。終わりなき夜でも、この物語は終わったから。
読み返したときに、「あの時が一番幸せで。」と言っているのが痛々しかった。こんなに悲しい意味が込められていたのか。と。
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ポワロは「人間心理に興味がある」と繰り返し言っているけど、アガサクリスティの興味はまさに人間の心理である。視線から溢れる欲、目的のための淡々とした行動とうわべだけの感情、口にした言葉の真意は?本当の気持ちはどれだった?ポワロではなく読者を欺く意図の作品となると、トリックのキモは小物づかいではなく心理描写づかいであり、それも本人すら完全に理解できるものではないのだ!
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「春にして君を離れ」に地味にやられたので(褒めてる)同じくタイトルに惹かれた「終わりなき夜に生まれつく」を読んだ。読み終わってすぐの感想は「なにこれコワイ
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3/4くらいになってようやく人死ぬ。
Turns out Mike is such a psycho hehehe
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いつものミステリーのように、冒頭に起きた事件を解決していくスタイルではなく新鮮で読みやすかった。ぶっちゃけ僕は「春にして君を離れ」でアガサのファンになったおかげか、「五匹の子豚」や「ねじれた家」のような主人公が難事件を解決するストーリーよりも、「そして誰もいなくなった」や、この「終りなき夜に生れつく」のような、事件の解決よりも事件の起こる様を題材にしたストーリーの方が好きな気がする。
次は、「ポケットにライ麦を」と、「ナイルに死す」のどっちを読もうか検討中です。
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人間の心理を書いたクリスティのノンシリーズ。
人生の分岐点を間違えた人をサスペンスとして物語にしている。殺人は起きるが謎解きも探偵役もいない。それらを期待しているのなら肩透かしです
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伏線も良き。
タイトルが表す、物語の行き着くところがなんとも好き。
クリスティーの作品をもっと読んでから、帰ってきたい。
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呪われていると言われる土地に、念願であった家を建て住みはじめた新婚の二人。
そして不幸が二人を襲う。
展開の早いこと。
その早すぎる展開に騙されました。
自らベストの一つである作品と言っただけあります。
やっぱりクリスティー女史はすごい。