紙の本
これぞハードボイルド!
2002/02/07 14:25
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投稿者:ひろぐう - この投稿者のレビュー一覧を見る
これぞハードボイルド、これぞクールな男の生きざま。ハードボイルドファンにとったら、バイブルのような作品ではないかと思う。
日本ではこれよりも『長いお別れ』の方が評価が高いようだが、僕にはレベルが高すぎるのか、いまいちピンと来なかった。でも、この『さらば愛しき女よ』には最初のシーンからノックアウトされてしまった。
“大鹿マロイ”と呼ばれる凶暴な大男の前科者が、マーローをまるで子供のようにあしらうのだが、それに対してメンタルパワーという面では彼は決して負けていないのだ。そのへんの描写のイキさ加減が絶妙で、一読、とりこになってしまった。
とにかく、1940年の作品なのに、いま読んで何ひとつ古さを感じさせないのがすごい。人間や街や風景が生き生きとしていて、本の中でひとつの宇宙を形作っている。いま、この瞬間にも別の次元の宇宙でフィリップ・マーローが“卑しい街”を歩いているのではないかと思わせる。
紙の本
どちらが傑作か?
2001/03/28 00:18
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投稿者:松内ききょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
何度か映画化された作品の原作としても有名だが、そのうちどの版が名作か、はたまた映画は原作を越えるのか、この物語に付いて回る噂は尽きない。
私立探偵フィリップ・マロウが、ふとしたことから行方を探る女。彼女の消息を巡って重ねられる殺人。いかにもハードボイルドらしい謎ばかり、と嘯くよりも、全てのハードボイルドの基本を作ったシェイクスピア的存在感を堪能。「長いお別れ」が代表作のように言われているが、私の周りにはこちらを勧める人の方が多い。
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マーロウかっこいい。なんかとりあえずこれしか感想が…。プロットの練り具合というか最後に全ての事件が繋がりあう所なんかは絶妙なんだけど正直俺には原?のほうが錯綜するプロットが上手いと思った。ただ引き込まれるように読んじゃうのは確か。海外ものなのに。それが上手さなのかな。
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処女作「大いなる眠り」に引き続き、フィリップ・マーロウを主人公に据えたチャンドラーの二作目長編。関連性がないように思われる複数の事件が、終盤に向かってゆくにつれて徐々に集約されていく構成の巧みさは前作と同様。洗練されすぎていて物足りなさを感じる部分もあるものの、無頼漢マロイにささげられた結末は、男女間にある埋めることのできない生き方の隔たりを真正面からとらえた素晴らしいもの。哀愁どっぷり。
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チャンドラー作品に出てくる魅力的なキャラクターはマーロウ以外にも枚挙に暇がないけれど、この作品の大鹿マロイとアン・リアードンはその大きな存在感をブッちぎりで持ってると私は思う。
『わかんないの? あたし、接吻してもらいたいのよ』
そんなセリフ、死ぬまでに一度くらい言って貰いたいよな?
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「ほめているのか、からかっているのか?」
アン・リアードンはおちついた声で言った。
「わかんないの?あたし、接吻してもらいたいのよ」
しみじみ思うことは、
ここぞという時どうするか、っていうのは、
やっぱり女のほうが一枚上手って感じ。
そういうオンナになりたい。。
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080102
かっこいい。推理小説としてどうなのかは、わからない。チャンドラーの結婚歴は夢があっていい。
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2009/4/28ジュンク堂似て購入
2009/
26夜
レイモンド・チャンドラー万歳!!
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あまりに有名なチャンドラーの作品。
今まで一度もフィリップ・マーロウを読んだことがなかったことに気づいて古本屋で購入してみました。
読んでいて物価の違いに驚きます。書かれた時代がしのばれるなあ… あまりに有名な作品なので気負って読んだ感があるのでそれでちょっと評価が低くなりました。
それにしてもアメリカもあの時代は飲酒運転が厳しくなかったんだなあ…
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刑務所から出てきたばかりの大男マロイは、別れた恋人ヴェルマを探しに、酒場を訪ねるが、そこで再び殺人を犯してしまう。現場に居合わせたフィリップ・マーロウは、姿を消したマロイと、ヴェルマを探し始める。
冷徹な描写、豊潤な詩情、含蓄に富む台詞、印象的な登場人物。
ハードボイルド派ミステリーの美学が詰まった、レイモンド・チャンドラーの傑作。
NINTENDO DSでゲーム化もされました。
「タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない」("プレイバック"より)
by Steel
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マーロウのかっこよさは、完璧なかっこよさじゃなくて、なんというか捜査の途中でびびっちゃったり、女の人を口説いてみたり、そういう人間くささがありながら、ちゃんと謎を解決しちゃうという、そういうかっこよさだよね。
春樹訳バージョンも読んでみたい。ぜったい清水さん訳のマーロウより男臭いだろうな。
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僕の理想。だったけど、今そう思うとすると途方もない目標になる
男、そしてその生き様。ゆで卵小説として最初に読んだこともあり、
思い出の一冊。
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フィリップ・マーロウ・シリーズ
黒人酒場で出会ったマロイ。黒人酒場の店主を殺害したマロイの事件に巻き込まれたマーロウ。独自にマロイの探すヴェルマの行方を探す。
リンゼイ・マリオからの依頼。盗まれた宝石を取り戻す交渉への同行。取引現場で殺害されたマリオ。宝石の持ち主グレイル夫人の秘密。宝石動作中に監禁された病院で見つけたマロイ。マロイの第2の殺人。
2009年11月8日購入
2010年10月12日読了
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愛の在り方を考えさせられる。切ない結末に涙を禁じ得ない。チャンドラーのマーロウ物では押さえておいて間違いない作品だと思います。
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多分女の子は「長いお別れ」よりこっちが好きだと思う。
熱烈なキスのあとにハンカチで唇を拭うマーロウに痺れました。新聞記者さんとの関係にもすっごいときめく。
ハードボイルド小説なのに、どっちかっていうとよこしまな楽しみ方をしてしまいました。