電子書籍
凶暴性
2017/12/05 16:25
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投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり。
父親の凶暴性がバットで殴ったら治ったっていうのが不思議。
あたり所が良かったというのか。
しかし借金頼みに来る弟夫婦に対しての態度はあれぐらいで良いと思った。
少なくとも加代子は借金頼みに来るやつの態度ではない。
自分のものは減らさずに借金だけ人に帳消しにしてもらいたいなんて虫が良すぎんだよ。
電子書籍
面白かったです
2016/09/16 02:41
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投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る
正反対の兄弟の成長と、彼らが辿っていくことになる流転の始まりの巻。
全て巻頭に建物のカラーが入っています。
それ自体は何の変哲もない印象で、ぱっと読み始めたのですが、
読み終わってから改めてみると、その意味が変わってきます。
1巻は迥(ハル)が行動に出るまで、2/3程これでもかと父親の暴力描写が続くので、キツイ人もいるかと思います。
母親がどういったいきさつでいなくなったのかは不明ですが、
この環境下では、子供たちにとってはどうでもいことかもしれない。
弟の能(ヨキ)は兄に守られる立場をよく理解しつつ、狡猾なくらいに強かでたぶん、顔同様に父親に似たタイプではと思いました。
顔が可愛いので、読者人気は断然ありそうですけどもね(笑)
全編を通してジリジリくるサスペンス加減が見事。
完結していますが、予想ではあまり大きな展開は望まない方がよさそう。
紙の本
全巻読んでの感想
2016/01/31 13:40
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投稿者:メロリーナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
全巻読んでの感想です。吉野さんの作品はいくつか読んだ事あるけどこれは一番ショッキングだと思う。一部一部の間にいつも長い休みがあるから話忘れそうになっちゃってたんだけど、読んでいたらすぐに戻れる強烈な世界。登場人物も少なめで話も難解でないのが大きいかも。兄弟の成長につれてステージが変わっていく。ヨキとハルカ、性格が正反対の兄弟二人も成長に連れてさらに違いが大きくなっていく。まいらが好きになったなー。しかし、終わり方はえ?これで終わり?と思った、そこが残念。
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これはすごい攻撃力ですよ。わかりやすく、凄まじい。強烈ですよ。今の時代を反映しているように見えるけど、根底にあるのはインモラルではなくて、淋しいさなんです。
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【ネタバレ有】●吉野朔実さんの作品には、繊細とか儚いとか美しいとか言う言葉を使用しないわけにはいかんのですが、冷静に突っ込んだら、実はけっこうエゲツない気が。●主人公の兄弟は、連日父親にDVを振るわれている。母親はとうの昔にいなくなっている。
そしてある日、ついに兄は父親をバットで殴りつけてしまう。
父親は死にはしなかったが、以前とは正反対の性格に変わり、かつ常に頭痛を訴える病人と化してしまう。
そこへ、父親の弟夫婦が、押しかけて来る。彼らは借金取りから逃げ回っており、その返済に主人公たちの家を当てようともくろんでいたのである。・・・
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”きっと必要なときが来る。それまでおまえは学ぶことを怠るな。一日一冊は本を読みなさい。なんでもいい。自由に教育を受けられる――それは何にも代えがたい幸運と知れ。知識はお前を救う、必ず。そうして能を守ってやってくれ。”(pp.195‐196)
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父から虐待を受ける利発な子供達、兄が父にバットを振るった時、予想もしていなかった方向に子供達の運命は変わっていってしまう。読んでいる間中ずっと息を詰めて緊張していた。現在二巻まで刊行されているが、冒頭で一つの未来が予告されていながら、事態がどう転んでいくか分からない。一言では言えないが、とてもスゴイ漫画です。
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苦しいです。不幸すぎて。でもこの子は幸せな思いしか残らず大人になるんだろうな。と思うと、なお悲しい。この作品を包むかすかな希望が悲しいです。
作品の中で主人公の父親が主人公に「今日はこれを読んでから寝なさい」と芥川の河童を手渡すんだけど、その意味を考えているのが幸せでした。
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1巻はもう5年も前の発行なんですね。まだ3巻までしか出ていません。ラストがどうなるのか予測がつきませんが、兄弟に救いがあることを願います。
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昔からこの作者さんが好きだったのですが、
こちらの作品も、ものすごくヘビーで繊細。
詩的な雰囲気を漂わせながら、虐待や自殺などヘビーな問題を
サラリと描いています。
主人公の兄弟が育っていく様を見るのが、
楽しみなような怖いような。
でも本当にすごい作品だと思います。
(fujita)
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本の雑誌の吉野朔実劇場や、映画の紹介本しか見たことがなかったので、
ぜんぜん違う容赦のない世界にショックを受けました。
まだドキドキしています。
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久しぶりに読み返した。
独特の静謐な世界が良いです。
バット、グローブ、ボールをプレゼントされた兄弟。
ハルちゃんのモノローグが印象的だった。
「ぼくはずっとバットは野球をするためにあるんだと思っていた。
投げられたボールを、打つためにあるんだと…
でももしかしたら逆かもしれない。
もともとボールじゃないものをたたいていたんじゃないか?」
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胸が痛くて苦しい。
ハルちゃんもヨキも子供なのだ。こどもなのに、彼らはどこまでも冷めている…。
彼らがただ求めているのは安住の地。還る場所。
2人一緒に幸せになってほしい。
父の支配からは逃れられない。それでも、2人一緒に生きていくんだろうなあ。
ただ欲を言えば、もっと兄弟間での感情や関係を描いて欲しかった。こんな状況の家族状態の中、ずっとただ1人お互いにいた兄弟なのだ、普通に幸せに暮らす兄弟とは全く違う関係性になってもおかしくないでしょう。
もうひとつ気になったのは、このような少女漫画によく見られる愛への渇望がほとんど見られないこと。ハルちゃんもヨキも絶対淋しいと思う。かといって互いに依存しているような描写もそこまでないし…
作者の意図したメッセージが何かは明確にはわかりづらかったですが、強烈な衝撃を残したことは確かです。
全5巻