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最初はただのヲタく座談会の様相を呈していて、不安やったけど読むうちに様々な論点が出てきて凄く面白かった。
「人を推す」が日本人的エゴイズムの行き先という推察には考えさせられた。
宇野氏、濱野氏がさらに深彫りしたAKB論執筆中とのことなので、そちらも楽しみ。
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単なるアイドルの論評ではなく、AKBを一つのシステムとして多角的に切り取るという解析は面白い。当然話は宗教だ、資本主義だという観点におよぶわけだが、比較的公平に冷静に論じている点が好感が持てる。
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濱野さんの「「本当はどうでもいいと思ってるのにあえて推す」みたいな感覚はないですね。まあ、もちろんそういう感覚で、あえて可愛くもないAKBというアイドルを推すんだ、という若者もいますけど……。」(p.110)という一節が印象に残りました。
僕自身は今後解体される、チーム4の一員である仲俣汐里推しのあえて感は全く否定できないし、差異化ゲーム的であることも否定出来ない。そういった立場の僕なので、AKBにハマるのにアイロニーはいらないというのは、どういうことなのか体感として理解できなかった。
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秋元康が、google+で絶賛していたので、気になって購入して、読了。
昨今話題のアイドルAKB48にはまった4人の中年男性がホテルに集まって、座談会形式で、システムやその文脈を、歴史的・社会的に分析している本とでもいうところでしょうか。
前半は普通の女の子をアイドルにして、それに興味をもたせるAKBそのものを分析している感じですが、後半は社会学的などや社会システムの中での位置を分析している感じでした。
あとがきでは、筆者の濱野氏と宇野氏が徹底的に分析・批評を行ってる本を出版予定なので、その本に期待かなと思っています。
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4人のおっさんがAKBについて「マジ」でトーク。政治、メディア、宗教など現代日本と結びつけて、AKBの人気の理由を徹底的に語る。AKBなんて…と思う人にぜひ読んでもらいたい一冊。
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おぼっちゃまくんなどの作品で知られる小林よしのり、
評論家の宇野常寛
ライターの中森明夫
社会学者・批評家の濱野智史
などの論客4人がマジでAKBについて語っています。
Google+で秋元康氏が絶賛したことから一気に話題になった本です。
政治的な歴史背景や宗教観などAKBのことを
小難しくもマジで語っているのが何かおかしくもあります。
実際読んでみると4人の間では意見が一致しているところでも
「いや、そうでもないだろ。」と思える部分もあります。
逆に食い違っている部分でも誰かの意見には同意できる部分もあります。
AKB自体が多様な解釈を受け入れるグループであることからも
さまざまな意見があるのは当然のことです。
AKBのこと好きでない人が読んだとしても
「いい大人がマジメな顔してアイドルグループについて何語ってんだ」
と思いながらも、
これだけAKBのことをマジで考えている人間がいてそれだけ大人をマジにさせるAKBってなんなんだろう
と感じる部分があるのではないかと思います。
言ってることは難しい部分もあったけど、
胸熱くなる何かを感じた本でした。
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話題がとにかく豊富!!村上春樹とかベーシックインカムとかボブ・ディラン、ウォーホル、オウム真理教、サリン事件、イチロー、菅原道真、資本主義、多神教……。
深すぎる!!エンタメとしてのAKB48についてやアイドルについてだけでなく、宗教や政治も絡めてもの凄く深く、かつ的確に語っている。
アンダーラインを引きまくってしまった。最終章が近づくにつれてどんどん白熱していく、現代人に今一番オススメの一冊。
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本書は最初から最後までAKB48について語られているが、自分なりに政治にあてはめたらどうなるのか。
これからの総理大臣は秋元康のように中途半端にマーケティングなどぜず、自分の欲望でもいいから新しい価値観・政策を提示しリーダーシップを発揮する。全ての国民の意見をまとめるなんて無理なんだし。
これからの総理大臣は首相公選制によって選ばれる。国民が直接マジになって選びたい。
これからの行政は税金の使途はよりわかりやすいものになる。税金払ったら瞬時にどういったサービスや費用に充てられたのかわかれば、払った甲斐があるんだけど。
なんてことを思わず考えてしまった一冊。
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AKBにはたいして感心なかったが池谷先生が書評を書いていて勢いで借りてしまった。
しかし、意外に真面目に政治や文化として語られていて、AKBの仕組みがわかって面白かった。正しい民主主義がここにあったとは‼
今後ももクロに取って代わられるかと思っていたが違うらしい(苦笑)これからの秋元康とAKBに期待‼
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いい歳こいたおっさん4人が、大真面目にAKB48について議論するという画期的な本。(笑)
要するにAKB48がスゴい点は、アイドルを生産するシステムを創り上げたということに尽きる。
読めば読むほど秋元康さんの恐ろしさがわかる本。
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あの小林よしのりがAKB48に嵌まっているという意外性、そして、論客と呼ばれているらしい人たちが一緒にAKB48について熱く語っているという意外性、さらに、語られる内容が、メンバーの誰を推すかということから、そのシステム性、社会性、果ては宗教性にまで発展していく意外性に半分感心しつつ、半分ワケわからんと思いつつ、読んだ。
AKB48について、あまり知らないし、現代思想についても詳しくないので、よく理解できていないが、ここで言及された文献やAKB48の楽曲の幾つかは、読んだり聴いたりしてみたいと思った。
AKB48にかける彼らの熱い想いは分かったが、他のアイドルと同様、その魅力が永遠に続くものではなく、いつか廃れる日がくるような気がする。彼らは、AKB48はシステムであり、永遠のものだと言うだろうが、バブルをニューエコノミーと称して永続すると断言した経済評論家とダブって見える。そのときがきたら、彼らは何と説明するのか、それを聞いてみたい。
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その昔、カルトQという一般人には絶対分からないマニア向けの難問ばかりのクイズ番組がありました。わからないけど、なんかもう回答者の無駄知識がすごすぎて面白いという番組。この本の面白さはあの間隔に似ている。マニアの熱さは伝わるよ。しかも社会的にも論陣はったりする人たちだから説得力もすごい。こういう大人は楽しいだろうなぁ。
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AKBを通じて社会を語る、的な本なので、AKB入門本と思って読むとかたすかしをくらうかも。
引用もしていますが、中森明夫の
>>夢」を持つことに対する罰
という発言がすごく印象的で、しばしその前で悩んでしまう。
AKBはSNS型のアイドルだとよく言われる。
つまり、ファンはAKBという運動の参加者なのね。
選挙における票というのは、本来は
大島優子が言うように、「愛」であるはずなのだけども、
それらが数字に置き換えられることで、
その意味が変わってしまう
罰を与えるのは誰なのか、といえば、
それは参加者であって、
当たり前のことながら、メンバーとファンの間には
罰を与える側と与えられる側という関係性が生まれる。
さながら、消費するものとされるもののように。
わたし(たち)は、
本当は選挙を通じて彼女たちに罰を与えたいのか?
あるいは選挙という仕組みを否認することこそが、
彼女らの存在を肯定することになるのではないか?
罰の存在が必然なのだとしても。
なんというか、
順位って、比較の上でしか意味を持たないじゃないですか。
だからこそ資本主義の仕組みの上で罰になりうるのだけども。
結局、選挙というイベントそのものが、
人が誰かを推したいという気持ちと、その逆の気持ちとの、両方が蠢く場なんだろうな、と。
そういう意味で、本書の後半に語られるような、
「利他的なゲーム」という言い回しにはいまいち同意できなかったり。
あんまりまとまってないけどそんなことをつらつらと。
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まず、AKBという「システム」を、秋元康氏が
発明・発見・実践したことは凄いことだと思うし、
エンタメ界にとどまらず、資本主義のあり方に
風穴を開けたといっても過言ではない、
(でもやっぱり、それは言いすぎかな)
とは思うけど、この新書の議論レベルまで行ききると、
「いい大人」がくそ真面目にAKBについて
あれやこれやのアプローチで語り合う、
時に政治、時に社会学的アプローチ、
これはやはり少し滑稽に見えてくる。
なるほど確かにAKBは議論に値するくらい
革命的なアイドルかもしれないが、
誰かがどこかで言っていたように、
よってたかって笑い無しで学術的アプローチを繰り出し、
論壇的に議題として語り合うよりも、
ファンの間や、ネット上や、学校や、
居酒屋や、そういった「主観」や「個人」が
偏重的に入り乱れた空間で、「楽しく」
語り合わせるモノなんじゃないか、そう思う。
だから、例えば「AKB48白熱論争」の帯にある
「なぜAKB48だけが、売れ続けるのか?
4人の論客が語り尽くした現代日本論」
ってところに、
「なんで男どもはあんな大して可愛くないよくわかんない集団に熱狂しての?マジキモい、意味わかんない」
的な論調の女性が惹かれ、
「ん?この新書の論客達は博識な大人の男達のようね。論理的にキモいやつらのことを解き明かしてくれるのかしら?どれどれ・・・」
ってな具合に本書を手に取り、
仮に読んでみたとしたら・・・
「はぁ?なにこれ?やっぱりキモい。「AKBの運動が世界を変えていく」って何?本気でいってんの?」
という具合に、ベースとして
「引き気味で見ていたAKB現象」を
さらに引きに引いて、
結果、徹底した「無関心」に、
そう、結果、AKBに対する理解が1歩も進まない、。
結果、1歩進むどころか「後退」に
つながってしまうのではないか、
そう思う。想像だけど。
例えば、
俺はあっちゃんが好き。
なぜなら~だから。
このシンプルな思考を
ある男子が目の色を変えて熱く語る。
ここまでは既存のアイドルと同じ、
いや、むしろアイドルじゃなくても
自分の好きな歌手(例えばミスチルだって良い)、
芸能人、スポーツ選手にも言えることだ。
これは取り立てて新しいムーブメントでは無い。
AKBの新しさはむしろここからで、
自分のなけなしの金で買ったCDに
添付された投票券で、
自分が好きなメンバーに1票を投じる。
結果、そのメンバーはメディア選抜
(簡単に言えばテレビに優先的に出れる)
入りである16位より上の順位を獲得する。
ここだ。
旧来のアイドルとの違い、
熱狂の源泉はここにある。
今までのアイドルは、
例えば、ある男子が48人いる中の一人であるA
(しかもAは48人中25番目くらいの人気)
のファンだったとしても、
ある男子の「Aを好きだ」という気持ちだけでは��
Aをテレビなどの表舞台に引っ張り上げる、
「グループ内における一構成員でしか無い子」
を活躍させる直接的要因には
ある男子はなることが出来なかった。
だが、AKBではなり得るのだ。
「自分の1票」が確実に、Aをスターに出来る
可能性を秘めているのだ。
なぜならその票数が選抜につながるからだ。
さらに、好きなAに「握手会」で、
本当の意味で「直接」会うことが出来て、
なんなら「握手」で「触れる」こともできるし、
リアルな「会話」も出来る。
「いつも来てくれてありがとう」
「○○くん、今日も来てくれたんだね」
なんて言われた日には、ある男子は狂喜乱舞、
1枚しか買わなかったCDを5枚買うことになるかもしれない、
5票投じて、もっともっとAにスポットライトを当てたい
と思うかもしれない。
このシステムを開発したことが新しかった。
一歩踏み込めば、そこから段階的に
「AKBにハマる人間」を作り出すシステム。
くらいでAKBをまじめに語るのはやめておいて良いと思う。
「あとは個々で自分がタイプの子探してみなよ。一人くらいいるはずだよ?」
くらいの紹介で良いと思う。
そこでもし、
「じゃあ俺はこの島崎って子可愛いと思うわ」
って思ったら、
次の総選挙で「島崎って子」を、
少しだけ応援する気持ちになっていることに気がつく。
そしてさらに、
ここからが男の性で、どうせ俺が応援したなら
上の順位に!って自然と思いながら中継を見つめ、
「はぁ?こいつ島崎って子よりぶすなのになんで上なの?」
とか少しずつ島崎って子を
応援している自分に気づく。
って位の楽しみ方で良いと思う。
これ以上は、
ハマる奴はCD買って投票すれば良いし、
劇場行けば良いし、ライブ行けば良い。
そうやって増殖し続けているのがAKB。
それで十分。
楽しむ奴は楽しめば良い。
長くなったけど、
別にこのシステムをくそ真面目に
学術的アプローチしてどうとかいらないと思う。
逆に気味悪さが増すだけだ。
この本を読んで思ったのは、それ。
長くなったけど言いたかったのは、それ。
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おっさん4人によるAKB48白熱議論。
総選挙の考察、AKB48の存在意義、資本主義社会の変革…などなど。
シナリオとガチンコのバランスや、マスメディアやソーシャルメディアとの関係性、本当に秋元さんは天才なんだと思いました。
総選挙という公開処刑は、夢を持つことへの罰だというのには、ちょっと鳥肌。