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人を呼ぶのは意志と企画とプロデュース。大阪万博、海洋博覧会を実行した経験から描く「人を呼ぶ」イベントとは。
堺屋太一って、昔はこういう仕事をしてたんですね。。。
内容としては万博や博覧会を成功させたポイント、なのですが、うーん、昔話に終始してしまった感があって残念。
人を呼ぶのはハードありきではなくコンセプト、そしてやり遂げる意志であるというのが主張ですが、もう既に「イベントで人を呼ぶ」って事自体が古い気がするんだけどなー。
万博。。。行きたいかなあ。。。
まあ、行ってもいいけど、混むし(笑)
著者は「たった一度のイベント感」が大事、といったことも言ってましたが、そうかな。
もう一度のハレ!を味わうというより、非日常よりも日常を楽しむ、何に行ったというより誰といったのがポイント、というのがトレンドなんじゃないかと思うんですがどうでしょうか。若者はまだそうでもないのかなあ。
何となくバブル臭が漂う本でした。。
もう少しイベント成功の裏側とか人間模様とかみたかったな~(一部書かれていますが、薄かったのでちょっと残念)
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1960年に通産省入省、1964年から1970年に開催された万国博覧会を手がけ、183日間に6422万人を導入した万博の記録を破った、2010年上海万博でも日本産業館のオーガナイザーを果たした著者による一冊。
万博を横目に大暴れしていた兄ちゃん姉ちゃん(当時)も、その頃の空気感に、今、改めて触れる一冊になるのではないかと思いますw。
国策と競争、行政、知識人、文化人、芸術家・・・が大きな祭りに飲み込まれ、光を放っていくドラマが克明に、かつオーガナイザーとしての冷静な視線にもとづき描かれているという点で大変な良書といえます。
そうしたイベントのコアづくりを超えてなお、人を楽しませたい、意思決定コスト(よし!行ってみよう と思わせることに対する交通費などの障壁)を低減させたいという情熱等には、著者の天賦を感じます。
かなり戦後ではない今、我々の時代が陥っている「機能組織の共同化」「環境への過剰適応」「成功体験への埋没」が何なのか、著者の体験を通じて具体的に把握する、という意味でも大変勉強になりました。
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自慢話も多いが、
参考になる部分も多かった。
「イベント」の定義をしっかりしないと混乱を招く可能性あり。
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最近、仕事でも趣味の中でも、「一対多」の場を作るという機会があります。
そんな時に、「もっと多くの人に集まってもらいたい」と思う場合がまま、あります。
この本は、大阪万博を仕掛け、のちに経済企画庁長官も勤めた、国レベルの「人集めのプロ」による一冊。
まず、イベントというものの意義と効果を説き、大阪万博、沖縄の観光地化といった、自らの経験から得られたことを記述しています。
そして、80年代以降に多発した博覧会の問題点分析と、自身が携わり大阪以来の入場者記録を樹立した上海万博の分析を通じて、イベントを開催するにあたって考慮すべき項目を整理しています。
本書で繰り返し書かれていることを自分なりに要約すると、「主催者側の意志を明確にし、その本音が伝わりかつ、多くの人に共感してもらえるようなイベントの構成を作り、広報活動をすること」が、イベントを開催するにあたっての基幹となることなのだなと、受け取りました。
そして題名になっている、「人を呼ぶ」ということが、多様化しているといわれている現在の社会の中でも、重要度の高いことなのだなということも、本書を読んで認識しました。
ところどころ、我田引水的な記述が気になりますが、国レベルでのイベント運営に携わり、日本という国、そして開催地への強い影響を残した著者による言葉ということもあって、参考になる箇所の多い一冊でした。