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下巻です。
読み物としてはサイコーでした。
甘いですね(笑
もうすぐ二人は卒業しちゃうと思うのですが…、この先どうなるかも気になります。
でも謎解きの方は途中でこうだろうなと予想できちゃったので★5はつけられず。
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“笑い続けて、小佐内さんは目尻を拭う。
「瓜野くんが『つきあってくれ』の一言で済ませたことを言うために、わたしたちはどれだけ言葉を積み重ねなきゃいけないの?やっぱりわたしたち、所詮、考えることができるだけなのかな?」
まだ笑いながら頷いたけれど、ぼくはその意見には、全面的には同意できない。
考えて試行錯誤して、欠落と補完、需要て供給のために二人でいることを決めたというだけだったら。
「うん、小鳩くん。また一緒にいようね。たぶん、もう短い間だと思うけど」
……ただそれだけなら、ぼくはいま、こんな気分にはなっていないだろうと思うのだ。
どこか遠くで、また何かあったらしい。風に乗ってサイレンが聞こえてくる。そろそろ十一時になるだろう。
夜も更けたからもう帰ろうと言うべきか、この時間でもやっているケーキのおいしい店を、小佐内さんに案内してもらうべきか。
ここは考えどころだ。まったく、難しいところだ。”
小鳩君は、彼女と別れました。
小佐内さんは、彼氏と別れました。
それでも事件は止まりません。
そして彼らは未だ小市民になれません。
だけど、
一気読み。
始終ドキドキしっぱなしで、最後には見事には裏をいかれた。
見事なまでに狐と狼に騙された。
だけど、だからこそ、おもしろかった。
“ぼんやりと空を見上げたりする。ああ、いい月が出てるじゃないか。
『なあ常悟朗。俺は思うんだが、お前は結局、小市民じゃないんだよ』
うん。
そうだね。
なにをいまさら。
だからこそ、どれだけ図星を衝かれても、その度にひどくむなしい気持ちに襲われても、堂島健吾と決定的に縁を切ることができずにいるんじゃないか。誰の名前を忘れても、ケータイのメモリーがほとんど空っぽでも。まず出てくる名前が堂島健吾なんじゃないか。”
小鳩君は堂島君と行動共に連続放火犯の謎を解く。
瓜野君はただひたすらがむしゃらに連続放火魔の謎を解く。
小佐内さんはひたすら謎につつまれながらそれでも瓜野君を助けてた。
放火犯は無事に捕まった。
小佐内さんは尽くそうとして復讐を行った。
瓜野君は散々な目にあい。
新聞部の主導権は誰かの手に移り。
そして、
小鳩君と小佐内さんのよりは戻った。
小市民になりきれなくても。
小市民になれなくても。
“たったひとり、わかってくれるひとがそばにいれば充分なのだ、と。”
彼らはそのことに気付いた。
連続放火事件を巡る長い一年間で。
だから、彼らはこれからはまた再び一緒。
二人の間にあるのは連続放火事件なんかじゃなく、甘いスイーツ。
うーん、ハッピーエンドで収集ついてほんとによかった。
……ところでこれ、冬期はあるのかね。
“「あのね。〈桜庵〉で、秋期限定の栗きんとんが始まったの。でもあのお店、一人で行くとカウンターに遠させるでしょう?わたし、ボックスでゆっくりしたいから……」
お前は数あわせだ、
と言われてしまった。
まあ、それも小佐内さんらしい。”
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ページ数が残り少なくなっていくのが名残惜しくて、ゆっくりゆっくり文字を追ってしまいました。
欲をいえば、なぜ春に出版されたのかな、ということです。
秋になったらまた読み返したいと思います。
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このシリーズの新刊は3年振りくらい?
「夏期限定トロピカルパフェ事件」の後の2人がずっと気になっていました。
それにしても、今回の登場人物の瓜野くんはものすごく気の毒。
好きなんだから、そういう行動に出ちゃうのは仕方ないと思うんですが。
あんなにコテンパンにやっつけなくても良いのにね。
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ついに秋期完結!
小山内さんはやはり小山内さんでした。小鳩くんもまたしかり。小市民になりたいと思う時点で小市民ではないのでは。
なんというか瓜野くん以上に犯人の扱いが可愛そうでしたね。読者からしてもあぁーやっぱなで終わってしまうレベルの取扱い方。子鳩くんの「体温が上がるね」の一言の方が印象強いです。冬期が待ち遠しいです。
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小市民シリーズ第3弾。
前作では、喧嘩別れをしてしまった二人。
こんなんで、シリーズは続くの???
って思ったけど、無事続編が出ました。
しかも、今回は文庫書き下ろしの上下巻。
物語は喧嘩別れをした二人のその後から始まる。
しかし、「夏期限定トロピカルパフェ事件」の内容が明確に頭の中に入ってないと、ちょっとついて行けない部分も・・・
結局、この作品で1年かけて、二人の関係は修復。
脇役陣がこれまで以上に、うざい。
そして、「小市民」を意識する人に「小市民」はいない。
と言うことを改めて実感。
だって、ホントの小市民なら、自分が小市民であることに気づくことはないのだから・・・
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犯人は上巻で想像していた通り、だった。
けれど、謎解き部分で予想外な巻き返しがあって、さすが穂信さん・・・って感じでした。
やっぱり小鳩くんと小佐内さんがしっくりくるね。
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このシリーズの中では一番面白いと思った。
小鳩君と瓜野君の二人の視点から描いてある
というのは良かったと思う。これが瓜野君では
なく小山内さんだったら、ちょっと嫌だったかも。
やっぱ小山内さんは客観的に見て、怖くないとね。
犯人は登場人物的にこいつしかいねぇだろうな
って感じだったので、すぐわかってしまったが
この作品はそこに重きを置かないで、間接的な
二人の推理合戦みたいなのが面白かった。
冬季〜は出るのだろうか?
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今回の一連の放火事件で、小山内さんがどういう位置を占めているのかは不明だ。はっきりしているのは、瓜野高彦という新聞部員と小山内さんが繋がっていること。
今回ぼくは、健吾に瓜野くんを呼び出してもらうこともできた。瓜野くん自身の協力が得られれば、一気呵成の解決もあり得た。
それなのに五日市くんを呼んでもらったのは、小山内さんに情報が伝わることを嫌ったからに他ならない。……情報戦になっては不利なので。
そう考えて、ぼくは思わず苦笑する。
去年の夏休みに別れたというのに、なんだかまた、小山内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小山内さんの間にあるのが、極上の甘いものを載せた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど。
(本文p.44-45)
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小佐内さんの恐ろしさがいっそう際だってました。改めて「小市民」にはなれるはずないよなぁと実感。登場人物の関係で(笑)真犯人は早い段階で予想できちゃうものの、それで面白さがスポイルされるわけでもありません。ただ、上下2巻に分ける必然性があったのか、それが疑問です。
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ひさしぶりに再読。
うりのくんがひどいめに合うことは覚えていたが思った以上にひどいめにあっていた。不憫・・・。
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怒涛の後編。
事件がだんだん絡んで解けていくのは気分がいいです。
しかし彼女だけは敵にしたくないなあ…。「この子、他愛ないなって」。そりゃあ貴方にすればそうでしょうとも!(笑)
小鳩くんが、自分は小市民にはなれないっぽい、と気づいたことは何かしら転機なのでしょうか。
二人の関係のこの微妙な感じも、またよいです。
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小市民を目指す高校生・小鳩君と小佐内さんの日常。放火事件解決編。関係修復編?最後の小佐内さんのひと言が背筋をぞっとさせる。
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語り口調は一見軽いんだけど、ミステリとしての構成などはしっかりしてると思う。読み進めたくなる力がある。これはこのシリーズを通しての魅力だし、この作者の他の作品でもそうだと思う。
なので評価は高いけど、好きかといわれると、うーむ・・・。やっぱり、最後はやり過ぎじゃないかなぁ。瓜野君がヤな奴なのは確かだけど、ここまでやっちゃうと、それ以上に主人公の二人の方がヤな奴だというのが強調されるだけだと思う。そのヤな奴ぶりに共感、あるいは否定できるような書き方にもなってないし(これは意図的だろうけど)。おかげで読後感がそれほどすっきりしないんだよなぁ・・・。
まあ、この後、冬でそこらがどうなるかは楽しみではあるけど。主人公たちを、理解をさせてくれるようになると嬉しい。
2009.04.25 読了
2009.04.22 購入@駅前の本屋
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結末とか動機とかじゃなく真相までの過程を重視する、って傾向は森博嗣的で嫌いじゃない。
まどろっこしい言葉を駆使しないと肝心の事を伝えられないって。ねぇ。どこにでもそんな奴いるのね。
最終巻が楽しみだ。
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やっぱり小鳩くんと小佐内さんのコンビが好き。
犯人はなんとなーく読めたけど、トリックは意外でびっくり。
春期、夏期、秋期ときたら冬期もあるよね?