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なかなか面白かった。
なごやんの頼りなさと、花ちゃんの強気なかけあいがいいですね。
久留米の人に聞くと、こんな会話は普通。まだまだ上品。とのこと。。
んー。九州、奥が深いです。
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「どうしようどうしよう夏が終わってしまう」軽い気持ちの自殺未遂がばれ、入院させられた「あたし」は、退屈な精神病院からの脱走を決意。名古屋出身の「なごやん」を誘い出し、彼のぼろぼろの車での逃亡が始まった。道中、幻聴に悩まされ、なごやんと衝突しながらも、車は福岡から、阿蘇、さらに南へ疾走する。
主人公の「わたし」が、小気味よい博多弁を話しながら脱走を試みるロードノベル。
自由奔放で豪放磊落。そんな性格の主人公だからこそ、幻聴や幻覚に悩まされる姿もどこかユーモラスに映ってしまい、一緒に逃走を試みることになってしまった「なごやん」のとぼけた雰囲気と相まって、なおさらユーモア小説に思えてしまう。
しかし、病気のことや、悩み、葛藤といった小説のキーワードとなるべき事柄についてはきちんとした書き込みがあり、なかなか読ませてくれる作品だろうと思うし、絲山氏の作品の中でも好きな部類に入る作品に出会えた感じがする。
2007年8月/講談社/講談社文庫
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<>久々の文芸!夜中に読み出したが、嬉しいやら面白いやらでそのまま完走(´;ω;`)やっぱ文芸いいね!ないと生きていけないね!で、感想はというと、絲山秋子という作家いいなぁと思った。文章とか展開とかそういうの全部でちゃんと雰囲気が作り上げられてる。そんなかんじが好きだった。
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逃亡することのスリルと疲労。
逃亡なんてしたことないけどなんかわかるー。
九州の方言もかわいくてよかった。
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躁鬱病の男女が福岡の病院を脱走し、ただひたすら車で鹿児島を目指して逃走するだけの話。
逃走といっても具体的に追われているか定かではなく、道中でも特に事件は発生せず、本当に車で走っているだけ。それなのに何故か二人のことが徐々に愛おしく感じてくるのが不思議。
この作品の裏に何か深いテーマがあるとしても自分には理解できませんでしたが、結局は絲山氏の作品が好きなんだと思う。
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「沖で待つ」が好きだったのですが…。躁病の若い女の子、花ちゃんと、軽い鬱病の青年、なごやんが病院から逃げ出して、九州を車で南下するロードムービー。気持ちの病には、本人に原因がある場合とない場合があって、花ちゃんは後者。頭の中で意味なく繰り返される囁きが太宰治の「トカトントン」を思わせます。気持ちがいいくらいの九州弁の花ちゃんと、生まれ故郷の名古屋を「捨てた」なごやん。花ちゃんに翻弄されながら、序所に自分を取り戻していくなごやんの心情が一番読みどころだったように思います。ただ、旅行中に繰り返される軽犯罪(当て逃げ、万引き、無免許運転に飲酒まで!)が、私にはどうにも辛くて…。今度、同名の映画になるということで、(主演は美波、吉沢悠)その監督さんにインタビューすることになったので予習を兼ねて読みました。本橋さんがどんな風に原作を料理しているのか、興味津々。ただ、せめて飲酒運転だけでもやめててくれるといいんだけどなぁ。
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ピーズの曲が引用されてるってことで読んでみました。
風景の描写がとても具体的なので、九州に行ってみたくなりました。
「ゆたー」という方言がとてもいい言葉だと思った。
「ゆたー」と感じる瞬間を大事にしたいと思った。
ピーズの歌詞はやっぱすごいな。
本当にどーしょもなくなってる自分を、ぶっきらぼうだけどやさしい、だけどぶっきらぼうな、そうゆう言葉で救ってくれる。
小説や映画に引用したくなるのわかる。
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博多産まれの博多育ちの21歳の女子大生、名古屋産まれで名古屋嫌いの24歳のサラリ-マンが躁と鬱病で入院した病院を脱走しオンボロ車で九州各地を「糸の切れた凧」のように指宿まで逃亡する。彼女が使う博多弁がなかなか面白いし自分の住んでる町が出てくるのもいいもんだ。
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精神病院から逃げ出した男女二人がピーズを聞きながら九州を縦断する逃避行。
そんな設定を思いついただけで、もうほとんど全ては決まっていたのだと思う。
それに負けないニュートラルな語り口がまたとてもいい。
意味なんて重力から自由な軽さ。
まるで主人公ふたりの関係のような。
そして、恐ろしいほどリアルな九州弁を読みながら、自分も「ふるさとをこんなにも複雑な仕方で愛してる」ことを思い出した。
「日が暮れても彼女と歩いてた」が好きな人や、九州出身の人や、日々逃げてばかりだけど、すべてを振り切る一歩を踏み出せない人は、ぜひ読んでみてください。
続いてく日々が少し軽くなるから。
たぶん。
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いまさらながら読みました。これ、もうあっちこっちで書評やら感想やら読むつもりもなくても読んでいて、あらすじも、「なごやん」も、方言も、どうという事件もないということも、知らず知らずインプットされていたのでなんだか新鮮味がなく……。勝手にほのぼの系だと思っていたけれど、わたしはけっこうこわいと思ってしまって。方言とかちょっとしたエピソードとか一見おもしろおかしいんだけどなんだかせつないような。幻聴とか幻覚とかわたしだったら耐えられないな、と。だれにもわかってもらえず、だれかに言っても引かれそうだし。ひとりで耐えるしかないところが。あと、逃げても逃げてもあてもなく、どうしていいかわからないところとか。読後感は悪くはないけど、それほど爽快でもなかったし。もうちょっと希望がもちたかったというか。
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花ちゃんの言葉にうれしくなりなごやんの言葉にむかつくやっぱり私の故郷は九州なのだと再確認やまねこ病院で”しょしょしょ”と笑うところがとっても好き
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ぼろ車で国道をひた走るだらだらした逃亡であるはずなのだが、行く先々での印象的な出来事や抱えている病との闘い(慣れ合い?)を中心にテンポよく話が進んでいくのが痛快だった。躁鬱を抱えている主人公らは薬を服用し、時折幻聴まで聞こえるのだから、すべて夢現のファンタジーなのかもしれない、そういった非現実的なストーリーがよかった。
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絲山秋子の逃亡くそたわけを読みました。躁鬱病の若い女性が、収容されている病院を抜け出して車で九州を縦断するという物語でした。テーマは重いのですが、描かれているタッチは軽く、主人公とたまたま同行することになってしまった若い男性の掛け合いが楽しめます。幻聴に悩ませられながらも、前向きに生きていこうとする主人公がけなげに感じられます。とは言え、テーマがはっきりしない物語なので、ちょっとイマイチと感じました。
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*引用*
なごやんが、くやしがるときに唇を噛むのは、そうすると可愛い顔になるのを自分で知っているからで、そんな余裕もないほど口惜しい時には頭をグッと後ろに引いて目が細くなるのですぐわかる。普通にしていればかっこいいのに、顔に上半身と下半身があって、作り笑いをする時は口だけで笑う。得意になった時にはまゆ毛が上がる。気に入らないときには目鼻がばらばらになって福笑いみたいな顔になる。本当の気持ちは顔の上半身を見ていればわかる。自分がどう見られたいのかは顔の下半身に出る。
―― 『逃亡くそたわけ』 p38ー39
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テトロピンってきっとセレネースのことよね。
読んでよかった。とても爽快。
なごやんの優しさが明かされたときに少し感動した。