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あ、幼年期ってそういうことなのね。と最後のほうになって気づく。
地球人を見守っている間のオーバーロードの胸中を思うと切なくなってしまうが、最後の人間の成長と覚悟に関しては自分ならここまでにはなれないなぁとただただ関心するのみでした。
一度は読むべき話かもしれません。
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地球と文明の進んだ謎の異星人とのファーストコンタクトから始まる壮大な物語。アーサー・C・クラーク らしいSFマインド溢れる傑作。最近では新訳版も他社から出ているようなので、そちらのほうが読みやすいかも。
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大分放置してしまってたけど・・・
エヴァンゲリオン、最近YouTubeに上げられたガンバスター、庵野さんはこっから色々影響を受けてるのかな?ネットで引いてみたら伝説巨人イデオンとかいうやつも元ネタとして有力のようだけど。
ここから来てるSFは現代でウケる。マトリックスとか、あとナウシカとかもそうだな、いろいろある。
更に元をたどれば仏教思想に行きつく、それをアングロサクソンチックにアレンジできるのは彼の想像力の高さのたまもの。エヴァンゲリオンは逆輸入とでも言うべきか。
ネットで引いたときにGooの教えて!で「エヴァは~のパクり」論争をやってた。そこでパクリ容認派のユーザーが庵野の言葉を引用していて、それが印象的だったので載せておく
「僕の持っている人生観や考え方以外に確実なオリジナルは存在しない。それを突っ込んでしまえばただのコピーでしかないと言えるんですよ、胸を張ってね。そこの部分なんですよね。コピーをする時に自分の魂をこめる。まあ、それは人の魂が入っている、ただのコピーではない。いままでのマンガや特撮もの、アニメをコピーした「エヴァンゲリオン」はそこのメタファーみたいなところはありますけれど、いちおう、基本的には置き換えで作ってますんでね。」
まぁ今となっては対して新鮮な意見でもないんだけど、「オリジナリティー」というものに関わる議論はこれからの時代活発になってくることだろうから考えておく必要がある。
僕は庵野さんみたいな考え方に寄ってる。僕世代では中学の時に「オレンジレンジをどう考えるか?」という事が一種の流行と化していて、その時は「乗りがいいだけのパクリバント!アレンジレンジ!」って考えていた。でも大学行って実際に曲をつくってみようということになった時、どう考えたって完全に独立したオリジナルなんてものは作れないんだということに気がついた。
実際、作るときの感覚として「オリジナルだから、自分の感覚から湧き出るものを表現する」という時には、なんかどっかで聞いたような、しかも何曲作ってもおんなじようなテイストの曲ができてつまらない。それよりも「この曲から、これを持っていこう!」と考えた時の方が、かえってオリジナルなものができたりする。
最近じゃ、オレンジレンジのあのあからさまなパクリ方そのものが、J-POPの流れの中では「新しい」「オリジナリティー」だと言えるんではないかと思うようにもなった。庵野も言ってるように重要なのはそれを「誰が」やるのかということではないか。
矢沢栄吉好きだけど、矢沢の曲はひとつも印象に残らない。でも、彼が歌ってる姿は強烈に記憶に刻まれる。じゃぁ、曲なんか作っても意味ないじゃん、ということにもならないと思う。それは不可分なもので、そういう理屈の通らんことがロックという・・・・・・・・・・・っておぃ
例えば、この小説に即して「人類は何を源に文明を築いてきたのか?」と想像力を巡らせることが、「創造」そのものについて考えを巡らせる一歩じゃないかと思う。
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古いSFだけに、ちょっとなぁという所も。国境が無くなって平和だとか、一回警告しただけで紛争が無くなるとか。戦争じゃなくて自爆テロが日常的に起きる今読むと、人間の情念ってそんなもんじゃないだろと思う。ぎゅうぎゅう働かなくても経済が回って行くという話も、スター・トレックで最初に聞いた時は「そりゃすごい!」と思ったけど、共産主義が自滅(このことは、人間の欲望だけが経済を牽引できることの証明なのかも知れない)したり、経済工学でバブルが起きたり、経済的価値っていったい何なのさ?と思う今では、それこそ安っぽい宗教みたいで、およそ実現可能なアイディアとは思えない。そんな理由で「黄金時代」として書かれている理想的な社会が実際どのように実現されるのか、さっぱり実感がわかなかった。人間はそんなに理性的に、感情に影響されずに、生きて行くことができるもんだろうか?経済的、技術的問題ではなくて、むしろ、種としてそこが克服できないからこそ、今の人間の世界があるんじゃないの?
個体の限界を超えて統合された知性という考えは、キリスト教かなにかに元があるのか知らん。エヴァンゲリオンとか、最近ならハルヒとかエウレカにも出てきたけど、そういうのを望むセンスがあるんだろうか?でも、エヴァの映画版では否定されてたよな。よく分からん。
というわけで、何がおもしろいのかさっぱりでした。
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ジェフの見る夢の描写が凄く好きです。未知の星々とそこに住む(人間にとっては)不可思議な生命体の数々…。
この部分は何度読んでもワクワクしてたまらなくなります。ああ、宇宙っていいなあ!
こういう「異世界の風景」みたいなのが大好きだ。
「2001年宇宙の旅」シリーズのどれかにも、木星だかの描写があったような?あれもよかったなあ。
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史上初のロケット発射、人類が宇宙への第一歩を踏み出そうとしたとき、彼らはやってきた。主要都市の上空を巨大な円盤で占拠し、電波を通して、地球統治宣言が出される。「オーバーロード(上帝)」と呼ばれた彼らは、その圧倒的な技術力によって、地球上のあらゆる政治・環境問題を解決、そして国際連盟のもとに全地球を統合する……。だが彼らの目的はいったい何なのか。侵略か? それとも植民地政策のごとき地球からの搾取なのか? あるいは彼らの言う通り、「人類の育成」が目的なのか? しかし、「育成」とはどういう意味なのか……?
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ホラーじゃないのに怖い。ラストあたりでタイトルはそういう意味だったのね!と納得できると同時に背筋が寒くなる。
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悲しさだけが伝わって来る翻訳で人類と地球に何が起きているのかいまひとつ解らなかったのでありますが、今はそのままで良かったと思うのです。空が蒼くなるまで沈んで行く夕陽を見届けた気持ちになる話でした。
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前評判を聞きすぎたのかも。ラストは背中が薄ら寒くなった…
宇宙に満ちる意識と同化…って、「2001年宇宙の旅」でモノリスをもたらしたものと通じる?
リンクしてると考えるのが間違いか。
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少しでもSF映画とかマンガとが好きならばこれは読むべし。
絶対に読むべし。
なんというか、もうSFの持つ魅力すべてを
この物語は内包しているように思う。
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SFを感じさせるのはその発想の部分が一番大きく、内容に関しては、ある特殊な状況におかれた人間がどう発想してどう行動して行くのか、という心理的な部分への興味と、この先どうなっていくのだろう?という興味を惹きつけて、最後まで一気に読ませる迫力があった。
ただ、個人的には最後はちょっとリアリティに欠けるのが残念だった。
物語の展開が秀逸だっただけに、それに少し負けてしまった感じを受けた。
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最初の方では地球に宇宙人がやってきてコンタクトする、という話。
スゴイ面白い、という感じはないけど、宇宙人のコンタクトの仕方に高い知性を感じるのは、当時の世界の問題点などを的確に捉えていたクラークの能力の高さだろう。
で、読み進めていくと……すごかった。
本当にすごかった。
こんなのを出版されては、あとに続くSF作家は辛いだろう。
今となっては斬新なアイデアではないのかも知れない。
だがしかし、その異様さというか緊張感というか、ただ字面だけではないものが読んでいて伝わってくる。
表現力とも違う何かスゴイものがこの文章には篭っている。
何年かしたらまた読み返したい。スゴイ。
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(2010/08/13購入)(2011/07/23読了)
早川と東京創元と光文、どれを購入するか迷ったが、直感で早川にしてみた。
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米ソが熾烈な宇宙開発競争を繰り広げる20世紀後半のある日、巨大な円盤状の宇宙船多数が世界各国の首都上空に出現する。
オーバーロードと呼ばれる異星人たちは国連事務総長を通じ、人類共通の国家を建設し、地球上に未だはびこる差別や戦争の根絶を促すべくその船の中から間接支配を始める。
そして50年の月日が流れた。
人類にその姿を見せることなく地球の管理を行なってきた異星人が、人々の前に姿を現す。
やがて人類…子供たちに次々と現れる変異。
彼等は両親たちとさえ断絶し、変わって行く。
宇宙人の真の目的は何か?
人類の未来は?
進化とは?
――SFの巨匠が異星人とのファースト・コンタクトによって新たな道を歩みはじめる人類の姿を描きあげた傑作。
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Childhood's End(1953年、米)。
見送る者の虚脱と悲哀。見守る者の憐憫と羨望。この悲劇性にもかかわらず、これほどの喪失感にもかかわらず、これは挫折ではなく成就なのだ――。読む前にはSFらしくないと感じたタイトルが、読み終えた後にはこれ以外にないと思えてくる。この悲しみと諦めと達観のないまざった、複雑な情感を表現するためには。
異星人との遭遇、そして人類の行く末が、壮大なスケールで描かれている。それでいて、個々の謎はジグソーパズルのピースのように、きっちりとおさまるべき所におさまっていく。理知的なスタンスを崩すことなく、同時に圧倒的な抒情性も兼ね備えているという、稀有な作品である。完成度の高い、金字塔の名に相応しい傑作だと思う。
部分的には、ジェフが見る夢の描写がとても印象的だった。超重力の惑星や、6つの恒星をもつ惑星など、想像すると少し背筋が寒くなるのだが、畏怖に近い感覚で非常に心惹かれる。作者のイマジネーションの豊かさに脱帽。