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近年クローズアップされている「ノマド」とは何かを明快に解説している。特に若い世代を中心に「ノマドワーカー」という働き方を模索する人々が増えている。背景には、日本の正規と非正規という格差社会が広がったこと、ブラック企業と呼ばれる存在があるのだと思う。ブラック企業では働きたくない。でも正規社員になるのは厳しいし、非正規というのも嫌だ。そこで、第3の働き方として注目されているのが「ノマド」である。
しかし、筆者は「ノマドワーカーになるということは、(中略)「猛烈な格差社会」を意味する」と手厳しい。つまり、高度なスキルや専門性を有する人間はどんどん稼げるが、手に職がなければ低賃金で働かされるだけの世界。これが「ノマド」の世界である。
学歴主義から、実力主義へと言われて久しいが、「ノマド」は究極の実力主義である。そして20代位になるとだんんだん分かるが、人よりも突出した専門性を持つというのは、日本の中だけでも実は大変難しい。それをグローバルな規模でやろうというのは、余程のスキルがあるか、自分を過大評価しているかのどちらかで、おそらくほとんどは後者である。
会社のために働く「社畜」は、響きは悪いがおそらく多くの人にとってはある意味一種の安全弁なのだろう。仕事は会社が与えてくれるし、日本の場合できが悪いからといって簡単にクビになったりしない。なんだかんだといって年功序列の社会がまだまだ残っているのである。
ここでは、その是非は論じまい。ただ、若い時のような日々がいつまでも続けられる訳ではないのだということを指摘するに留めよう。それでもあなたは「ノマド」になりたいと思いますか?
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著者の定義するノマド
①場所にとらわれずに自由に生きる。②雇われずに生きる、を実践をする人のことです。
本の概要
巷ではノマドブームといわれるものがあり、ノマドとして生きようとする若者も増えているが、ノマドってそんなに甘くないぞっていうことを述べた内容になっています。
ただし、著者としても、今後の世の中が正社員を採用するのではなく、ノマド的な働き方をする人を求めていく流れになっていくことになるだろうと予測しています。
その上で、ノマドとして生きていくためには、常に高いパフォーマンスを求められるということを述べています。
感想
私も弁護士業をする個人事業主であって、この本に書かれているノマド的な働き方はしています。
この本は、若者に安易にノマドにならないことを警告するのが目的のためノマドの危険性については結構書かれています。
ただし、個人的にはノマドな生き方は自由でワクワクする生き方だと思うので、一度ノマド的な生き方をしだすと会社員生活は出来ないだろうなとは感じます。そのかわり、当然、ノマドとして生きるためには、常にプロとしての仕事が出来る必要があるという著者の主張は同感します。
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海外の人が日本と言ったら“サムライ”と認識していることが、実は、あながち的外れではないのかもしれない。少なくとも労働環境や働き方に対する考え方に関して、日本は、時代遅れも甚だしい。日本の良い時代を知らない私(27歳)が、スキルアップするために、転職すると言うと、日本の「成長社会」で働いてきた両親は反対をする。正社員になれ、とりあえず3年働いてからと。しかし、それらの意見は、いくら実の親でも受け入れ難い価値観であり、つねに違和感を感じてきた。自分に付加価値をつけることがなにより重要ではないか。
「ノマドと社畜」を読んで、海外(イギリスがメイン)の個人事業主の働き方、スタンス、会社との取り決め、価値観の歴史的背景などを知り、自分はまだまだ井の中の蛙なんだなーということを認識した。もっと専門的なスキルを身につけなくてはいけない。会社員であれ個人事業主であれ、一人の人間として社会に対し価値をもたらすことができるかどうか。日本の労働環境が時代遅れの内に、備えておきたい。
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正直、「え、これで終わり?」と思ってしまった。電子版で読んだから、全体のどのあたりまで来ているのか把握し辛かったというのもあるけど…。
注の拾い方を見た感じ、働き方入門の入門という感じ。
ノマド舐めんなというお話がメインで、社畜どうこうという話は、仕事に悩むイマドキの若者への釣りなのかなと…
フリーランスで生きる方法が近年話題になっていますが、水面下の見えない部分(例えばこの時期なた、確定申告どうしてんの?とか)をもっと想像しないと、ただのプーになっちゃいますね。
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Twitterで評判だったので読んでみました。
最近、自分の働き方について色々考えることがありましたが、この本を読んで少し背中を押して貰えた気がしました。自分の専門性を深め、将来は会社に頼らない一人親方になれるよう邁進して行きます。
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5章を読むだけでも価値がある。本書はいわゆる自己啓発本ではない。広く一般に対して、今一度働き方を考えるよう促す本だ。本来的な意味のノマドにはなれない(ならない)会社員が、本書に書かれているノマドのような人生や仕事への姿勢を確認するだけでも有益だろう。そこから次のとるべき行動が見えてくるかもしれない。ただノマド的な社畜になるにはかなりの力量が求められる。
日本語圏という壁に守られ、個人主義が一般的でなく、非契約社会であるといった環境で培われた独特の労働慣習は、他国では全く通用しないものであることは明らかだ。グローバル化社会云々と唱和するからには、日本以外の国で当然のように認識されている慣習や流儀を受け入れる覚悟があるのか問われ続けるのだろう。
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Kindle版で先行して読んでたんだけど、紙出版されてなかったからブクログ登録できず今に至る。メイロマさんをフォローしている人にとってはいつものメイロマ節、初見の人には驚きと実利に溢れる内容。この人は本当に優しい人だとつくづく思う。
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半分くらい納得できて、半分くらい納得出来ませんでした。
真のノマドとは何か。
本場の英国での例を出して説明しています。
例に出てくる人がかなりレベルが高く、そこが共感が弱く…
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ノマド、というか、フリーランスの実態について、海外の事例も交えながら丁寧に解説し、じゃあどんな人が向いてるの?どんなこと考えなきゃいけないの?会社員はみんな社畜なの?といったとこまで丁寧に触れた本。文章は平易で読みやすい。
デジタルファーストなとこも興味があった。
なんだかんだと会社員もお気楽・暢気な時代は過ぎ去り、意識高い系というか、代替えしづらいオリジナルを持った人材に~、みたいなのってもう相当必須なのかしら。シビアやなぁ。
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メイロマさん好きなため購入しました。
ノマド的な生き方はこれからの時代に必要な視点であると思う。
別に雇われであっても、勉強するとか、交流を広げてみるとか、仕事以外の趣味に没頭してみるとか、そうすることで自らの価値を高めていくことができる。
個人で事業を展開するとしたらビジネスチャンスにもなるだろうし、一従業員であれば実力を買われることになるだろう。
私も含め、若者が、「会社の歯車として生きていくなんて嫌!」「本当の意味での豊かさを大切にしたい」「社会のためになることをしたい」と思うのはよくわかる。
そのために今できることは、目指す方向によっても異なるだろうが、自分にしかない強みを磨くこと、英語力を高めること、自分の仕事や成果物にプロ意識を持つこと、などか思いつく。
日本の現状を批判している部分もあるが、同時に希望も見える本だった。
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パンチのある題名から受ける印象に反して、中身は働き方を真剣に考える良書(副題にありますね)。参考資料やデータが満載で勉強になりました。「ノマド的な社畜であれ!」「ダブルワークの勧め」は、ノマドにも社畜にも違和感をおぼえている私にぴったりのものでした。自営業者としても、被雇用者としても、プロ意識を持って働いていこうと思います。
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ノマドをいうワークスタイルが海外と国内でどれだけ違うかをはじめ
社畜とはなにか、ノマドとはなにかという見解を広め
認識するにはもってこいの1冊でした。
セキュリティも含めて確かに危ういといえば危ういノマド。
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一応自分は広告業界にいるんだけど(今のところ)、広告業界ってのは非常にフリーランスや独立が多分他の業種と比較すると多いのだけど、会う人会う人、どちらかというと人脈で飯食ってるような人ばかりで、別にすごいものを提案してくれるわけでもなく、こんな連中がフリーや小規模会社経営なんて、と常々思っている節があり。
最近流行のノマドなるものも、広告やメディア界隈で目立っていて、ゆえに広告メディアクラスタの多い俺のtwitterのタイムラインではやれノマドはダメだすばらしいだと、いろんな言説にあふれていた。
自分がそうなりたいとは全く思ってないけど、
単純に「働き方」という意味で興味があって読んでみた。
あとはメイロマ姐さんのファンなので。
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内容としては、海外(主にイギリス)のノマドワーカーたちの実態と、日本で流行るノマドなるものとの違い。
なぜノマド的働き方がイギリスでは可能なのか。
社畜とはいったい何なのか、などなど。
普段姐さんがtw上でおっしゃってる事を書籍にまとめてあるイメージ。
でも正直なところ、俺がぼんやりとながら思い描いていたノマドそのまんまなイメージで、本物のフリーランサーは広告界隈の人脈で飯食う連中とは違い、スキルがあり、明確な成果を出す事ができるプロフェッショナルだということが書いてあって、その点について驚きはなかった。
ただそれ以外でも、海外の職業事情や、なぜそうなったのか、日本の働き方はこれからどうなるのか、という点については非常に参考になったと思う。
個人的にはイギリスや大陸欧州に根付く「個人主義」の考え方が気になった。
「イギリスや大陸欧州北部で会社員のノマドワークに前向きなのは、これらの国ではもともと仕事でも勉強でも個人の裁量に任せて、他人はなるべく介入しない、という個人主義(individualism)を原則とする会社があるからです」(p81)
「この『個人主義』とは、家族やコミュニティ、国の発展は個人の幸せの上に成り立っている、とする考え方です」(p82)
個人が責任を負う代わりに、個人の自由を尊重することで、個人単位で幸せになることで、国の発展に寄与する。
俺はどちらかというと個人主義的な考え方の持ち主だと思うが、たいていの日本人はそうではない。
個人が責任を負うケースなんてのは非常に稀だ。会社で仕事をしていても、それが誰の責任なのか不明確だし、業務の範囲についても不明瞭なまま、なんとなくで進んでいく。自分が悪くなくても、年下だというだけで責められたりもする。
代わりに、自由もあまりきかない。おそらく今の会社はどちらかといえば自由な気風のある会社だが、ただ成果に厳しいわけではなく、ただ単に緩いだけ。大企業になれば、もっと自由は少ないだろう。周囲の大企業勤務者をみてもそう思う。
ただ、自分の裁量で、自分で考え行動することなしに、そしてその行動や成果に対し責任を負う覚悟なしに、付加価値の高い仕事なんてできるはずがない。
もっというと、個人の裁量で責任のある仕事なしに、スキルアップという意味での成長はないと��う。
そして一番失われるのは、個性や多様性という、人間らしい暮らしのために非常に重要な要素。
この低成長の時代、個性のない会社は衰退の一途をたどるだけだ。
そんでそういう人間らしく、厳しくも楽しく、満足感のある暮らしを求める人が、そういう会社を選ぶはずがない。
優秀なひとほど自分の裁量と責任を求める。
あとね、社畜の解説んとこで、corporate slaveについて書かれてたのだけど、企業のマーケティング戦略にまんまと乗ってしまう馬鹿な消費者も含む、というのはとても面白い。
いやマーケティングやってる側が言うのもなんだけど、AKBとかスタバとか最近だとbillsとか、ああいうものに喜び勇んで行ってしまう日本の多くの消費者はまさにそれだよなと。
企業を肥え太らせるって感覚がないんだろうし、まんまと乗せられている(広告代理店やメディアに!)ってことに気づいていない。
そういうリテラシーというか目のなさというのは本当にあきれるし、何よりそういう連中が企業で働いているんだから、プロなんて育つわけはねーよなって自嘲気味に笑ってしまった。
長いな。まとまってないんだ。
とりあえず備忘録として。
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昭和時代の「寄らば大樹の陰」世代と、物心ついたときには不景気で、更には3.11で信じられるものがなくなってしまった世代とのコントラスト。
海外のノマドの成立過程、ケースを基に、ノマドはファッション・型ではなく、構造・体であることを説く。
単なる下層下請け・フリーターを生み出すだけの「ノマド商法」が横行、信じる方も能力・リテラシが不足している。
電子書籍版に加え、書籍版も読了。
いつものツイッター内で語られていることや具体例などが大幅に加筆され、格段に読みやすくなった。初読の方は書籍版がお薦め。
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ノマド的な生き方一世を風靡して久しいが、特に日本の若い世代が、ノマド的な生き方の本当の意味を理解してその道に進もうとしているか警鐘を鳴らした本。社畜として生きるのも場合によってはありだと海外在住者の視点で。