投稿元:
レビューを見る
めちゃくちゃおもしろかった!
めちゃくちゃおもしろかった!!
めちゃくちゃおもしろかった!!!
すごいっ。
クライマックスから読後の現在、私の身体状況は「頭がクラクラして目の周りがピクピクして指先が痺れている」。
体の様子はまるで過呼吸の時のようだけど、お腹の底から楽しくて、顔はにやにやしっぱなし。
最高!
私があらすじめいたものを書いて、一体何の意味がある?
「わたしはユービックだ。(中略)わたしは<ことば>であり、わたしの名前は決して口にされず、誰も知らない。(中略)わたしはつねに在りつづける。」(p.315)
この部分を引っ張ってくるぐらいしか、私にはできない!!
あー、本当に、おもしろかった!!!興奮!
投稿元:
レビューを見る
フィリップKディック総選挙,栄えある第一位作品.
反超能力者達が月面で罠にかけられ事故にあう.その直後からおこる時間退行現象.一体何が起こっているのか? 犯人は誰なのか? ユービックとは何か? 伏線を拾いつつラストになだれ込み,謎は解けたかに思えたが,現実はさらにその斜め上をいっていた,というところか.現実の崩壊,自分が自分でない気がする,など,ディックらしさが満載.
投稿元:
レビューを見る
PKDは4冊目。自分にはスゴイ難しくて、小説ってこんなに脳ミソ引っ掻き回されるものだったっけ?ってなった。SFの舞台設定だけどSFよりもずっと大きな力に支配されてるかんじ。
使用上の注意を守ってくだされば安全です。
投稿元:
レビューを見る
「ブレードランナー」の原作である小説を書いた著者の本はちゃんと読んでおきたいなと思い、この本から。世界がありました。また、違うんだろうが、インセプションの発想にもヒントを与えたのかな、とか死者を保存しておくみたいな、かぷせるに入った諸SFのイメージはここからきたのかなと思ったり、読んでよかったと思う一冊でした。
投稿元:
レビューを見る
「ブレードランナー」「トータルリコール」
は見たことある。
フィリップ・K・ディック総選挙の一位になったとか帯に書かれている時期に買いました。初PKD
超能力者とそれに対抗する能力者派遣会社が
しのぎを削っていて
死者は「半生者」として、連絡を取ることができる装置が存在する未来
ある依頼で月でのミッションに行くも
爆弾の罠にはまり主人公たちも壊滅に追い込まれてしまう…そしてその出来事をきっかけに時間が逆行していく…抵抗する唯一の手段は「ユービック」しかない!!といった具合の話
謎の「ユービック」のテレビコマーシャルのようなセリフが各章の頭で紹介されて不気味です。
現実なのか幻か妄想か?誰が敵か?味方か?何故起きたのか?何のためにか?全く分からないまま進む。
ぐらぐらと揺さぶられる主人公を見ているうちに、本の外側の自分の現実もぐらぐらと揺さぶられる。
フィリップKディック作品のカバーがリニューアルされて、やたらと同じフォーマットに統一されているのが前から気になってましたが、これを読んだことでなんだかだんだん
「薬のパッケージ」の様に見えてきた。
何かに効く薬なのか?
それとも非合法なクスリか?
使用上の注意を、守っていただければ
安全です(?)
投稿元:
レビューを見る
エンタメとしてももちろん面白かったし、現実が揺らぐディック的不安も存分に味わえて素敵
自分が衰弱して死の予感に震えながら1階分の階段をどうにかこうにか上るくだりは迫力満点
投稿元:
レビューを見る
あとがきで触れられていた通り、中盤から後半にかけてはA・E・ヴァン・ヴォークトの影響を強く感じた。フィリップ・K・ディックの諸作をすべて読んだわけではないが、彼の本には、世界と自分を繋ぐ感覚の脆さへの表現があり、個人が持つ感覚が他者と本質的には共有できないという孤独がある。と同時に、人間が感じる世界は常に仮構的であり何でも起こりうるし多くの干渉を内外からうけるものだという前提を思わせ、常々揺らぎがある。本作の読後感に清清しさがあったのも恐らくはそこに起因するのだろうと思う。
投稿元:
レビューを見る
この話、すごく回りくどい。悪い意味ではないです。
ユービックという、アイテムとしては微妙な位置づけのものが、一番初めの章からずっと、怪しげな、けど、世に溢れている広告の形で、姿を変えながら登場している。話と絡んでくるのはずっと後で、それは多くの先人たちが力を尽くして作り出した、主人公が生き延びるための力として出てくる。まさに「遍在する神」。
そして、2つの力、っていうのも面白い。人々を食べて創造世界を保とうとするジョリーは、世界を1つのものに統合していく力で、人々を生かそうとし、そして自らも次の生へと向かうエラは、世界を多様化させようとする力。(なのかな?)でも、ユービックはそのどちらの力にも平等に薬であり、毒でもあります。
時間、物、さらに生と死の確実性さえうやむやな世界を舞台に、常に在り続けるもの(私はそれを広義的な意味での希望と解釈するけど)とそれを存在させる言葉の力を信じる試み。主人公たちの物語のようだけど、作家自身の挑戦にも思えました。
しかし、裏表紙の要約はなんなんだ笑。
投稿元:
レビューを見る
映画として表現しやすいんだなーって感じる。
読み終えた時も、どこか余韻が残る感じ。甘酸っぱいということ。
その感触を僕なりのユービックといいたい。
投稿元:
レビューを見る
ユービックってなんなんだ。
フィリップ・K・ディックの小説は難解だが面白い。訳者あとがきまで読むとやっと少し理解が進む。
投稿元:
レビューを見る
「ユービック」とは「ubiquity(いたるところに存在すること、神の遍在)」を基にした造語(同じ語源の言葉としては、IT用語の「ユビキタス」などがあるよう)。作中では、各章の冒頭に「ユービック」の広告が掲載されており、それが車であり、ビールであり、コーヒーであり、鎮痛剤であり、銀行であり、女性用下着でさえあるという不気味なほど万能の商品として、まずは読者へ紹介されている。
物語は、超能力者を狩る反超能力者(「不活性者」)集団が、陰謀に巻き込まれ、現実か幻想か判断のつき難い世界を彷徨うというもの。細部が書き込まれているのに、全体としては白昼夢のように捉えどころのない、ディック独特の世界が描かれている。何が現実で何が虚構なのか、誰が生者で誰が死者なのか、最後まで緊張感のある展開で読み応えがある。
ディックの短編『宇宙の死者』などに見られる 「半生者」という概念(冷凍保存された死者であり、霊波増幅により意識のみ蘇生が可能な存在。繰り返し蘇生する毎に寿命は尽き、完全な死を迎える)も、物語において重要な位置を占めている。万能の商品として紹介され、終盤ではあまねくところにありながら手に入り難い特効薬として現れる「ユービック」。神の遍在を名に冠したそれ自体に神性はなかったけれど、半生者の世界で善と悪とが対決するという構図には、宗教的なモチーフも感じる。
投稿元:
レビューを見る
〈解釈〉
ユービック=神の遍在。
遍在とは世界の創造主が世界のいたるところに存在していること。
爆発の後のジョーたちはランシタ―の創造した世界にいる。デ・モインという場所、1939年という時間がそのことを証拠づけている。
ランシタ―は"たったひとりぼっち"で努力して世界を創造した。
〈感想〉
タフなジョーが好きです。
時間が退行しても、階段が険しくても、前へ進み続けるところがかっこいい。
今回は上のように解釈したけど、パットの世界への関わり方、最後の17章についてなど再読してまた考えたいです。
投稿元:
レビューを見る
意外にも面白かった
ディックってかったるいイメージがあったのだが
表題はIT用語とも共通する
フッ素炒り歯磨きとか
お金を入れないと開かないドア(冷蔵庫も)
ジャンルを絞って読む伝送新聞
二転三転する悪夢的なストーリー
投稿元:
レビューを見る
『バーナード嬢〜』で、SF好きの神林さんが文庫本の裏表紙の内容紹介でネタバレしている!と怒っていた本。
そっちを絶対に見ないようにして読み、読了してから内容紹介を見る。あーあー確かに!そこまで書いたら台無しだわ、教えてくれてありがとう神林さん。
投稿元:
レビューを見る
あらすじがネタバレと聞いたので一切見ずに読んだが、おおう、なんだこれ、すごい世界だ。と思わず嘆息してしまう。
超能力者、半超能力者という語感から、X-MENのような展開を予想していたら話は凄まじい勢いで違う方向に転がっていく。グイグイ読ませる怪作だった