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著者の経歴はすばらしい。東大→マッキンゼー→ハーバード・・・・という流れで
エリートコースを歩んできたのは間違いない。その著者から何を学べるのか、
興味津々で読んでみた。
内容は、結論から言うと面白くない。大前氏の様に一般的(ビジネス以外の人)に有名
ではないから、基本的に著者の歩んできた道に、時系列的に著者が感じた事やそこでの
出来事がぐだぐだと述べられているに過ぎない。自分史みたいなものだ。
通常は、そこでの苦労話や「どれだけがんばったか」「どこを工夫したか」が興味を
沸く所なのだが、恐ろしく少ない。
結局内容的には、英語は必需品!そして、日本人は弱い!だから強くなれ!
失敗を恐れるな!仮説検証を繰り返し、精度を上げていけ!って事らしい。
しかし、本書の中でも学ぶべき点があったので、それを挙げておく。
概要は、著者が幾重にも新しい業界に足を踏み入れ、どのように短期間でその業界知識を
つけ、勉強してきたのか。その勉強法だ。
1.コンテキスト
2.ドライバー
3.トライアンギュレート
4.トレードオフ
の4つである。
1は文脈、つまり背景をざっくり知る事。投資銀行やコンサルなどの歴史的背景を
知る事が重要らしい。
2は1とも関連するが、物事の流れ、歴史の流れを根本的に支えている力、邁進力
推進力等を知る事。1が企業側の歴史であれば、こちらは消費者側の心理的変化歴史
の事かな。
3.これは弁証法的思考法だ。賛成・反対・中立の意見をまんべんなくくみ取り、
物事を立体的に可視化し、考える。
4はまぁ、そのまんま。物事は全てトレードオフって事だ。個人的には、
上司や部下、その他の付き合い関係のバランス、つまり時間配分の事だと考えてる。
今後はこれらを意識したい。
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マッキンゼーに初めて学卒で入った人。大前氏が日本支社長をしていたときに入社した、当時のことが書かれている。その後、マッキンゼーでの経験を活かし、ハーバードビジネススクール、アメリカの投資銀行会社でウォールストリートの激流にもまれ、ケイデンズ、SAP日本支社長、ルイ・ヴィトンジャパンカンパニーCEO等々で得た経験を語ってくれている。どういう心境でそのときの決断をしたのかというのを細かく書いてくれていて面白かったし、勉強になった。
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友人からプレゼントされた本。読んでおくべき本だと薦められた。
とにかくタフな人だな。現状に決して満足しない、自己実現のためならば、会社をあっさり移る。異文化にもどんどん飛び込んでいく。
コンサル、金融、半導体、ソフトウェア、ブランド、インフラとこれだけ色々やってる人もなかなかいない気がする。投資銀行やルイヴィトンの文化の話なんかは、かなり面白かった。日米欧それぞれの独特な企業文化や、長所短所なんかが良く分かる。
日本の問題点に関する分析は、似たようなキャリアで、グローバルで勝負してきた方々とほぼ同じような意見という印象。やっぱ英語はできないとダメなんだなぁ。英語ができないと自分の可能性がものすごく小さくなるってことを実感した。特に、日本の存在感が薄れてきて、日本が特別視されなくなっている最近は。
この本において、著者以上に僕を惹きつけた登場人物がいる。ギリアド・サイエンシズ社のマイケル・リョーダンという方。医学部卒業後、ハーバードでMBA取得。その後、ベンチャーキャピタルへ。自ら取得した、遺伝子工学の特許を基にバイオベンチャーを立ち上げ、現在世界有数のバイオ製薬企業だそうだ。僕が思い描く、技術者の理想型のような生き方。
資金を集めるこの人の経営手腕も凄いが、成果が出るまでの約10年間支え続けた投資家も立派だ。この人のことがもっと知りたくなった。
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■マインド
?新しいこと早く学ぶ方法(コンテキスト「物事の背景」、ドライバー「牽引車」、トライアンギュレート「三角測量、賛成反対中立、トレードオフ)
?英語では議論でムキになっている人に、「ディフェンシブンシブになるな」という表現をよく使う。自分は間違っているかもしれないし、自分より優れた意見があるかもしれないと考えられる人は心に余裕があり、自分に本当の自信がある人である。このような人は自分理論攻撃されても、自分の人格まで攻撃されているとは受け取らない。他人の意見も取り入れて、自分の意見をさらに進化させたいと思っているからである。
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本、お借りしました。。。
超一流の人はこんなこと考えているんだなって素直に感動。
大学4年の春にいい本に出会いました。
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著者は、東大→マッキンゼー→SAP日本法人→ルイヴィトンジャパン社長という凄まじい経歴の持ち主。世界で通用しない「ひ弱」な日本人に警鐘を鳴らしている。
★心に響いた言葉
日本人はマクロな視点での考える力が弱い
成功している人ほど自分の取った選択が最良だとの思い込みを持ち、それをベースにアドバイスしてくる
自分の個別解をみつける
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マッキンゼー→SAP日本法人→ルイヴィトンジャパン社長をやっていた人が著者。
日本には現場尊重の文化があってこれはこれでいいのだが現場至上主義とでもいうべきものにいきすぎると弊害がおこる。
これがおきると
1.現場を知らない人は何もできないという話になりがち
2.現場を知らない人に説明する責任を放棄しがち&グループ外の人に説得する説得力の喪失
3.変化の対応に弱い
4.目先はやれるが未来を語れない
といった弊害がおきる。203
また、論理的思考力がいわれてるが大事なのは論理としての完璧性よりも説得性という点。
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マッキンゼー日本法人に初めて新卒で入社し、
その後シリコンバレーに行ったり、
SAPジャパンやルイヴィトンジャパンの社長を歴任した方の本。
日本やべーぜっていう本です。
それなりの説得力はあるかと思うので、
一読してみてもよいかと思います。
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マッキンゼー、ハーバード大、外資系を点々と。
このキャリアを持って、今日本人頑張れという内容の本を書く。
この心境はきっと、外資系で働いていたからなんだと思う。
実感としての日本のプレゼンス低下。国際的に戦う力の欠如。
足を踏み出して、最前線でやってみないかと、軍隊に誘われているような気持ちになった。
一方で、自分も海外で戦っている。否応無く背負わされる日本という国を、やはり大切に思うようになった。翻って日本のメディアを見ていらいらする事も多くなった。
くだらない事に力を注いでる場合かと。
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奥田くんに勧められて読んでみた。
著者の藤井氏はヴィトンの日本法人社長を務めてた人なんだって。
―――――――――――――
藤井氏の就活の時の話が面白かった。
>入社に興味のない日本企業をわざわざ受けにいって、面接の最後に「マッキンゼーって会社知っていますか。どう思います?」と聞くのが目的であった。そのついでに、それらの会社を辞めてマッキンザーに転職した人たちの評判もしれとなく聞いてみた。またマッキンゼーに頼んで、プロジェクトを依頼したクライアントにも紹介してもらい、話を聞きにいった。
>その本を購入して夢中で読んだ後、どうしても著者に直接会って話を聞きたくなった。そして出版社に電話をして、就職に悩んでいる自分の状況を説明し、ぜひとも著者と直接話しをしたい旨を伝え、自分の電話番号を伝えた。
はたして、二,三日後に著者の山田正喜子氏より電話をいただき、会うことを快諾していただいた。同氏は当時シカゴ大学教授であり、多忙を極めておられたが、ある講演後の移動時間中であればと言われ、結局タクシーの中で二十分くらいの時間をいただいた。タクシーの中であれこれ私の話をじっと聞かれた後、降りる際に「皆にはすすめないけど、あなたはマッキンゼーに行くべきよ」と言われたのが、強く頭の中に残った。
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>私は一国の富は、最終的には本来的な付加価値をつくる力で決まると考えており、アービトラージで莫大な富を築く人たちが過大評価される環境に、自分の価値観と相容れないものを強く感じていた。高い給料で、自分の価値観を妥協している自分が情けなくもなった。
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>日本のうるさい顧客のハードルの高さは、商品の品質、コンパクトさ、使い勝手、サービスのよさに表れるが、ヨーロッパのうるさい顧客は、細かいことよりも「自分たちをびっくりさせるようなものをつくってみろ」「本物をつくれ」といったプレッシャーをかけてくる。
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著者の経歴から、これからの私たちに必要な、
グローバルマインドについて説く。
実務に関することが多いような気もしたが、
欧米大学院を卒業し、外資系企業で務める著者の言葉には、
説得力を感じる。
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『外資系トップの仕事力』で過去に登場している藤井さんという方の自伝的本です。
まずこの表紙をみて何を感じますか??
僕は『自分大好きの自慢話が載っているんじゃないか』
と考えて最初は買わなかったわけです。
でも他に読みたい本もなくなんとなく買ったら実はかなりいい本でした。
何がいいかというと著者の姿勢として、後世を担う若者の役に少しでも立てば、、、
という姿勢を、なんとなく感じ取ることができたためです。
いろいろな本がありますが、この著者は何のために書いているのか、
・自分の自慢のため
・自分の宣伝のため
・若者に役立ててほしいため
などはなんとなく感じることができて、やはり他人のために書いている本はすっと受け入れられるような気がして、いい本だと感じました。
【内容】
(マッキンゼーのニューヨーク研修)
ニューヨークの街中に着いたとき、私は声が出なかった。
こんな街がこの世に存在していたのか?
このエネルギーはどこからわいてくるんだ?
マンハッタンの高層ビルの谷間を颯爽と歩く、エネルギッシュでおしゃれな男女たち。
西海岸のカジュアルなアメリカ人とは人種が違う。
神戸から初めて東京に出てきたときも驚いたが、ニューヨークはそれの何百倍も私の魂を揺さぶった。
(ハーバード・ビジネススクール)
どの学校でも、生徒はクラスメートとの「競争」と「同化」という化学反応を経験する。すなわち大枠では強い仲間意識を持ちながら、その中での競争という構図である。
~会社でも同じことが言えると思う。
強い組織では組織内での健全な競争があり、内部のできる連中と常にしのぎを削ることにより、他流試合が容易に見える点がある。
それゆえに、当たり前のことではあるが優秀な人材が集まる組織はそれだけで大変な競争優位性を持っている。
(成功した投資家の富を見せつけられて)
(例;マンハッタンの豪華なマンション、芝生・テニスコート・プール・プライベートビーチ・ヨット・大勢の使用人が揃った別荘)
自分で大きなリスクをとり、起業したならのならまだしも、基本的には他人のつくった事業のおかげで飯を食っている投資銀行家のしている仕事が、本当に巨額な報酬に値するとはどう見ても思えなかった。
20年後に、サブプライム問題を震源として起こる投資銀行モデルの崩壊は、当時からは創造もできなかったが、私は当時から本能的に何かがオカシイと感じていた。
(「Consistency」と「Persistency」)
社長業では「Consistency:一貫性」と「Persistency:執念」が肝心と痛感した。
コンサルタントや金融業のときは、顧客のトップの発信を見て、
「何でこんなにわかりきったことを、何度も言わなくてはならないんだろう」
と感じていた。
同じことをあまり繰り返すのは相手に失礼とさえおもっていたが、その考えは完全に変わった。
トップの指名の大きな部分は、軸のぶれない同じメッセージを繰り返し、繰り返し叩き込むこ���だ。
そしてそれは、事業に対する「熱意」からくるものだ。
社長の「熱い思い」をベースにしたしつこいメッセージの発信は、社員に伝染し大きな共鳴を生む。
私の尊敬する日本電産の永守社長は「情熱、熱意、執念」を持つことが経営の要諦と説いておられるが、まさにそのとおりと感じる。
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『グローバルマインド 超一流の思考原理 日本人はなぜ正解のない問題に弱いのか』(2009) 藤井清孝 元ルイヴィトンジャパン社長 中央
・問題意識…世界に通用する人とはどういう人間なのか
・日本人に今一番必要な視点は、「思い込み」をはずした「グローバル思考力」であるp.7
・マッキンゼー・SAP・ケイデンス
・6章 ブランドのつくり方 ルイヴィトンと日本p.137
・アラブの富豪の子息の結婚式があり、その数百人の招待客への引き出物ギフトにヴィトン製品を注文されたが、断ってしまった。理由は、ホテルから大勢の人が、ヴィトンをもってぞろぞろ出てくると、高級品の希少価値のイメージに傷が付くという理由であった。短期的な利益は追わない徹底ぶり。p.142
・「ブランド価値最大化」
・「正当性のストーリーから来る本物感」と「徹底した自前主義」
・アメリカ発ブランドp.148…我慢できず売り上げ至上主義に走る
例 アメリカの航空会社
・ヨーロッパ発ブランドp.150…デザインが洗練されている
・顧客ニーズを聞かない商品開発で「ワクワク感」をつくる
・長期的にブランドを育てていく
・トップブランドの使命は市場を創造すること
・日本発ブランド…顧客のニーズ追従型ゆえにマージンが取れない
・日本企業の「顧客至上主義」は基本的には日本の強みなのだが、イノベーションが必要な局面になると、発想の狭さが露呈し後塵を拝する羽目になる場合が多い。このやり方は、いったん発売された新コンセプトの製品の二番煎じを、より高い品質で、より低いコストで提供する場面では威力を発揮する。最初にイノベーションを起こした会社は、往々にして細かいことをつめきらず発売している場合が多く、製品の更なる改良の余地が多い。そこでは改良点の「正解」が見えているので、日本企業の得意な分野に持ち込める。ところが、そこでの問題は最初に革新的製品を出した企業のほうが、圧倒的に高いマージンを取れることである。それは最初にイノベーションを起こした本家のブランドと、消費者が認知するからである。
それに対して、二番煎じ企業は高いマージンがとれず、それゆえに量を捌いて利益を確保しようとする。そして、その過程で大量、低価格のブランドイメージを作ってしまうのである。日本企業のブランドは、この循環に陥りやすい。結局、消費者からすると、「品質がよく、信頼できるブランドであるが、誰でも持っているし、高い価格を払うのは躊躇する」といった感じをもたれるのが、日本のブランドの宿命になってしまっている。
・なぜ日本では高級ブランドが売れるのか
①ストーリー性のある本物志向…ものを大切にする国民性
②他人から見たときのわかりやすさ、一点豪華主義…中産階級でも、「皆よりちょっと先に言っている感覚」を味わう
③社会人の未婚女性が親と同居している…給料が丸々可処分所得
・変わっていく日本の消費者p.155…ブランドよりも自分が主体となったコーディネートへ
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東大法学部卒マッキンゼー入社、ハーバードMBA、ウォール街、SAPジャパン社長、ルイ・ヴィトン・ジャパン社長、という輝かしい経歴の著者が語る自伝と、日本と世界、です。
1章から6章までが自身の経歴をほぼ時系列で振り返る形になっています。マッキンゼーに入社を決めるくだりから他の人と違ってます。自分の学生時代や入社後の新米社員時代のことを振り返って、その発想の違いに甘かったと後悔。現在において過去の自分を位置付けるというところで多少の脚色はあるのかもしれませんが、考えと行動は立派です。
7章以降は少し色合いが変わって、日本人が最近世界で成功できていないということについて語っています。さんざん外資系企業に勤められていながら、真剣に日本の行く末を気にしています。指摘される、正解への呪縛や、英語力の弱さから来るグローバル市場での劣位については、なるほどと納得させられます。。
著者の言いたかったところは、もしかしたら後半の7章以降の部分なのかもしれませが、前半の伝記の部分の方が興味深い内容でした。
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マッキンゼーから外資系企業の社長を歴任した
プロフェッショナルビジネスマンのビジネス論。
著者のスペックの高さに圧倒される感はあるものの、
仕事に対する真剣な姿勢とあくなき挑戦、自己の能力を信じて
自己の限界を拡張する姿勢など、ビジネスマンとして素直に
尊敬できるものである。
グローバルで活躍するためのスキル、考え方について
真剣に考えるきっかけを与えてくれ、日々の業務により真剣に
取り組んで自己を向上させよう、というモチベーションを与えて
もらった。