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四季それぞれの旬の食材についてのエッセイ集。書誌学者だけに様々な古今の文献を引用している。サンマが古い文献にはほとんど登場せず、一般化したのは、保存技術が進んだ明治以降であるなど、興味深いエピソードが満載である。著者の博識と料理人としてのキャリアが結びついた楽しいエッセイ集である。
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美しい形容詞のオンパレードです。
書誌としても貴重な一冊。
これから「本朝食鑑」をまず、
読もうと思います。
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○文学者でもある大学教授の林望氏の著作。
○食べ物に造詣の深い著者の、季節に応じた旬の食材・料理について、日本文学、西洋文学の知見を交えつつ、“美味しそうに”エッセイにまとめている。
○身近な食材から日本にはないものまで、深い知識に裏打ちされた文章は秀逸。日本の文学史についても興味を持てる。
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書誌学とは古典籍の成立、伝来、装幀などその書籍に関する諸々の事柄を研究・記述する学問のようだが、著者は美味しいものも探求する書誌学者だ。美味しいもの×書誌学がこの本といえる。旬のモノを取り上げ、今夜の食卓に並んだ秋刀魚を食べるようになったかのはいつのことか、ウニをウニと呼ぶようになった訳とか、マツタケを楽しんだ平安貴族の様子だとか、目の前に並んだ食材が時空を超えて旅をする、書誌学者ってすごい。