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前半部分は投資銀行の初期の姿と日本との関係、戦争と国家経済の関係等興味深いが、後半の肝心の日記部分は退屈。前半の内容をもっと掘り下げて欲しかった。
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[ 内容 ]
ジェイコブ・シフ、ドイツ系ユダヤ人でウォール街を代表する投資銀行家―。
この男の助けがなければ、日本は日露戦争に勝てなかった。
国家予算の六倍以上の戦費をつぎ込み、継戦不可能というギリギリで掴んだ戦勝。
その戦費の約四割を調達したのがシフだ。
なぜ彼は極東の新興国日本を支援したのか?
その生涯、対日支援の動機とともに、叙勲のために招待された際の「滞日記」を、日本にはじめて紹介する。
[ 目次 ]
第1章 ウォール街の巨人ジェイコブ・シフ(高橋是清への指令;開戦前夜の「困難」;ロンドンでの邂逅;戦場以外の地道な戦略 ほか)
第2章 シフ滞日記―Our Journey to Japan(ニューヨークから大陸横断鉄道の旅(一九〇六年二月二二日~三月七日) マンチュリア号でハワイを経て横浜へ(三月八日~二四日) ミカドの謁見。すばらしい午餐会(三月二五日~二八日) ミカドの都。上野、増上寺、招魂社(三月二九日~四月一日) ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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ジェイコブ・シフがドラマ「坂の上の雲」第3部にチョイ役で登場してました。
本の内容はシフが日本に滞在中の日記が中心ですので、当時の日本の様子を知りたい人には参考になる内容です。
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日露戦争は、ユダヤ人銀行家のジェイコブ・シフか戦費の4割を調達した事から戦う事が出来た。本書はシフの評伝と戦後、来日した時の日記で構成されている。この日記を読むと明治日本を旅しているような気分が味わえて面白い。それにしてもセレブはタフでないと勤まらないのですね
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日露戦争時の日本国債に、
「帝政ロシアのポグロムに苦しむ同胞を解放する」という大義名分から
投資したとして名高いシフを主題とした一書。
最初に日露戦争時のシフの立ち回りを概説した上で、
日露戦争後に日本を訪れたシフの日本滞在記を掲載している。
文章量が少なくサックリ読める反面、後書きに筆者がつづっているような
「なぜシフが新興国日本に投資したのか?」という思いを
日本滞在記から読み解くことは難しく、
ただただ日本側のシフに対する国を挙げての厚遇振りに驚かされた。
天皇、元老、その他の政治家をあげての歓迎ぶりには
シフの果たした役割がどれほどを大きかったのかを感じざるをえない。
筆者の狙いを果たすという意味合いでは、
ただ日本滞在記を掲載するのではなく、
要所要所に筆者の解説を頻繁に挟んでいくなどして
読者の思考をリードしていくような仕組みが用意されていてもよいのでは
と思った。
とはいえ今までまったく知らなかった日露戦争の一面に触れることができ
大変有意義な一書であったといえる。
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日露戦争とアメリカ文学の関係を調べていたらなぜか行き当たった本。
明治に活躍した人物があちこちに登場して、日本史の理解が立体的になります。
私も当時の日本を旅してみたい。
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戦時資金をどう調達するのかというのはあまり知らなかったし、日露戦争で軍以外のどういう人たちが活躍していたのかが分かって勉強になった。
個人的には第一章の内容をもっと膨らませて欲しかった。第二章は本当にただの日記で、物語性は出るものの、歴史的な視座を与えてくれるものではなかった。
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2005年刊。日露戦争の帰趨を制した外債発行とその消化。高橋是清らの尽力で日本は成功、他方、ロシアは失敗に帰した。日本の外債発行・消化に大きく影響を与えたユダヤ人米国在住の銀行家がいた。その名はジェィコブ・シフ。本書の軸は、叙勲に際しての彼の訪日記の抄訳・意訳。また、シフの人物像を著者が簡明に解説。ただ、訪日時期の日記のため、起債状況や交渉に触れられず、明治後期の日本の風物見聞録、日本政府要人や高官とのパーティの様子のみ描述。記録としては一読してもよいが、何か新たな発見があるとは言いがたい。改変も疑問符。
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戦争を始めるには兵力と大義名分と金が要る。日露戦争をはじめる当時の日本にはとにかく金がなかった。外債の募集を諸外国に求めても日本が勝つとは思っている国なんてないので、絶望的に集まらない。高橋是清の尽力で、やっことさ同盟国のイギリスが買ってくれたが、それでも目標の半分にしかならなかった。そこにひょっこり現れたのがユダヤ人投資家シフだ。
当時のロシアはユダヤ人を迫害していた。シフは同胞を窮地から救うために日本に投資を決断した。
とここまでは、『坂の上の雲』をテレビで見たり、本を読んだ人なら知っている内容。
もっと詳しく知りたくてこの本を読んだのに、これ以上のことはほとんど書いていない。
シフの滞日記を基に、彼は投資家だから、義憤だけで投資したとは思えない、なんらかの目算があったのではないか、と著者は言うが、言うだけで論証作業をしてない。大学の卒論なら間違いなく落第だ。
シフの日記も中学生が卒業文集で修学旅行の思い出を語っているレベルのものだ。
なんのためにこんな本を書いたんだ、この著者は。