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久々の井上ワールド。45のエッセイのどれもが切っ先鋭い。特に感銘を覚えたの筆者の原体験「万引き」。ここに登場するおばさんのような人は今の時代にはもう存在しないように思われるけど、でもこのような余裕のある生き方をしてみたいものである。
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とても面白いエッセイ。
ふふふ
だなんて、もうあまりに絶妙。
短い中に、あっという間に読者を引き付けてしまう。
ちょっと頭を切り替えたいときにさっと読む。
きりっとなる。
特に文芸局員時代の話、昔の本やでの話が面白い。
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先日井上ひさしさんが亡くなって、あわてて読んでみる私。
私は井上ひさしさんの戯曲がとても好きでしたから、
この人がどんなことを考えているのか知りたくなりました。
そして分かったのはたいそうな勉強家でおられたということ。
そしてそんな中から様々な角度をもって発想され、
今日まであれらの戯曲を書き連ねて来られたのだと分かりました。
吉野作造の「兄おとうと」読んでみたくなりました。
ただ、野球の話題が多かったり、私にはよく分からないことですから笑、
その分退屈に思う箇所もございました。
一般の方だと思うのですが、その方のお書きになった「解説」が、
これまた素晴らしい解説です。
解説が一等上等なくらいかもしれません笑
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「ふふふ」というタイトルを見て思い出したのは、『ぷよぷよ通』の金庫に金魚が乗ったデザインのキャラクター。
強かったかどうかは定かではないけれど、アルルとの会話は何故かはっきりと思い出せる。
もちろんこの本はぷよぷよとは何の関係もなく、井上ひさしさんのエッセイです。
思わずクスッと笑ってしまう話も、そうかぁ‥と納得してしまう話もあって、飽きることなく読了。
著者の中学三年生の頃の思い出が書かれた「万引き」が1番印象に残った。
あの場面で「よく働いてくれたねえ。」と言えるおばあさんの凄さに圧倒される。
そして「欲しいものがあれば働けばいい、働いても買えないものは欲しがらなければいい」という言葉に納得した。
何を大切だと思うかがその人の行動を決定するんだということを、この本を読んで考えた。
考えれば考えるほど、悠長に「ふふふ」なんて笑ってられないような気になってくる。
知りたい、考えたいと思わせるのは頭ごなしのお説教ではない。
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【言葉の双六】
振れば振るほど沢山の言葉が現れる不思議な賽子で夜な夜な双六。
戦後から今までをリアルに語れるやはり奇才。
経歴をみれば納得の天才である。
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「ふふふ」と軽~い気持ちで笑える小話集、と思って手に取ったが、予想していた趣とはちょっと違った。
巧みな言葉のユーモアのオブラートに包まれているのは、実は結構辛辣なご意見だったりして、「ふふふ」と笑うより、その”オブラーティング技術”に「ふっふ~ん」と感心してしまった。
特に後半になるにつれ、オブラートの下に隠された苦さも増して、笑い難くなる・・・。
それにしても、世の中の出来事ひとつひとつに対してもっとちゃんと自分の意見を持たなきゃいかんなぁ~と感じさせられた。
オブラーティング技術を身につけるよりずっと前にその姿勢が大切だな。
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むずかしいことをやさしく
やさしいことをふかく
ふかいことをおもしろく
おもしろいことをまじめに
まじめなことをゆかいに
ゆかいなことをいっそうゆかいに
井上ひさしさんの
この座右の銘が
このエッセイでも
しこたま体感できます
不愉快な出来事が多い日々
井上ひさしさんの著作を
手に取ることが
増えています