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モモカさんがナチュラルに屑で笑ってしまいました。
それはさておき、著者も懸念している通り、教師の選定に偏りが出てるんじゃないかと。
教師の年齢は不確かだが、各々時代に即したスクールカーストを経験してきただろうに、ほぼ全員が「能力の差」と断じてスクールカーストを肯定的に捉えている。
これが対象の少なさからくる偏りでなく、統計的に見て真実ならヤバい。
今回の調査がたまたまであったと信じたい。
文章が平易な言葉で書かれているのには好感が持てる。
が、目に余るほどの言葉運びの下手さ。
文節から文節を読み進めるたびに、砂利道を歩く心地がした。
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いじめに関する書籍はたくさんあるが,
スクールカーストに言及したものは珍しい.
書かれている内容はインターネット上で議論されている内容とさほど変わりませんが,
アンケートやインタビューなどの調査を通して学問世界でも少しずつ実体が明らかになってきた,という段階なのでしょう.
ただ,この本は良くも悪くも得られたデータの範囲内で論を展開しています.そしてそのデータは必ずしもスクールカーストという実体すべてを包含しているとは言えない.なので,この本で述べられたことがスクールカーストの全てではない,という認識は留めて置くべきです.
面白かったのは,インタビューの言説でした.
生徒や先生の語りに対して共感したり,いたたまれない気持ちになったりしました.
この言説を眺めつつ,社会の縮図のなかで自分が見たり体験してきたスクールカーストを・人間関係のありかたを,回顧的に,ないしは客観的に思い返してみると良いと思います.
そして,当時だけでなく,今所属しているコミュニティにおける人付き合いについて,考えてみると良いのではないでしょうか.
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著者の大学院の修士論文を元に書籍化したものである。これまでのいじめ研究とは一歩踏み込んだものである点と、漫画や小説、映画などで語られていた今の学生にとっては当たり前だが、数値化や概念化できなかった領域に着目し研究に携わった点に感銘を受けた。今後の研究動向に強く期待する。
また、このような大学院生の研究を社会に公表する有益性とフルタイム大学院生の困窮した生活を支援できるビジネスモデルになるのかもしれないと感じた。
アカデミズムはもう少し社会と上手に融和すべきであると強く思う。
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中学や高校に入って、数日で階層が決まる。
中学生は個人ではなくグループごとに階層決まっていく。
上位グループに位置したほうが、発言力も強く思い通りにクラスをコントロールできる。
上位グループからから下がることはあっても上に上がることは難しい。教師も教室をマネジメントする際、この上位グループを利用することがある。
下の階層に属する子供に、リーダーシップをとらせないといったこと。
恋愛経験値が多いほうが上位に位置すると書いてあったが、子供に聞くと逆だと思うと言っていた。
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最近話題のスクールカーストについての研究本。
読み物としても研究としてもまだまだこれからに期待、という感じ。
読みにくさは全くないけど読み応えもあんまりない。
この本をきっかけに研究が広がりそうだし広がってほしい。
次が出たらぜひ読みたい。
個人的には色々頷くところがあったり、新鮮に思うところもあった。
とくに教師側から見たスクールカーストの部分は未知の領域だった。
今まで話されてたスクールカーストの話って大体が自分はこうだった~とか体験談とかあるあるだったけど、そこに当然いるはずの教師側の話っていうのは殆ど無かったはず。
そこが面白かった。
だからこそこのインタビューに答えてる教師たちの学生時代のスクールカースト位置がどこだったかを書いて欲しかったかな。
多分読んでる限りでは下では無かったんじゃないかなー。
というか教師になろうという人自体がスクールカーストの上の方なんじゃないかな(勝手な憶測)。
他にもいろいろ気になる点とか詰めれてない所とかあるけどそこは研究が始まりたてだからあんまり突っ込んでもしょうがないかな。
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スクールカースト
おそらく世の中の大勢の人々が小中高大の学生時代で経験してきたことだと思う。でも、そこにスポットを当てた研究ってのはあんまない。本書はそんなものを題材にしている。
私が思う本書の特徴は以下のものである。
・いじめと切り離してスクールカーストが分析されてる
・生徒、教員の双方の認識が描かれている
・そして、それぞれの立場がスクールカーストに及ぼす影響も描かれている
・文章がわかりやすい
・いじめ研究の限界的なことが書かれてる
思いつくままに挙げるとこんな感じ。
特に、教員の果たしてしまっている役割を思うと本当に嫌になる。積極的に維持してしまっている、それを利用までしている。私はカーストはなくしたい。
いじめ、登校拒否、評価、さまざまなことと関連している問題だと思う。
今後の研究の拡大に期待
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本書は世代により感想が異なると思います。現在の10・20代は違和感のない内容で改めて何かを知ることはない。30~50代くらいは自分の子供時代との違いや子供の学校がどのような状況なのかを知ることができる。60代以上だと全く理解できないとの感想を抱く。
本書における調査はサンプル数が少なく、インタビューの内容をなぞる形式となっているので本としての出来は良くありません。本が修士論文なので仕方がないと言えます。
本書によれば「スクールカースト」は小学校と中学校以降で異なります。小学校では、その生徒の人気により地位が決まり、中学校以降では生徒が属するグループごとに地位が決まる。そして、下位のグループは上位のグループを影響力や結束力による制裁を恐れるため、現状を変えようとの意思が働かず、地位は固定化している。
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問題提起としては面白い。卒論で行うとしたら、同じ手法をつかった大学生への聞き取りの研究方法が有効であろう。理論的には、グループダイナミックスで説明がつくものであるが、実際の現在の学校現場の例がいいものである。
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新書。
思っていたより深くなくて・・・。スクールカーストがどんな状況なのか述べているだけに留まっている。
小説界では、ランクがあるという設定は、当たり前なくらいよく出てくる。その中にいる苦しみを、もう少し解明してほしかった。
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可もなく不可もなし。
修論ならまぁこうだろうな……という感じです。
「インタビューにより今の学校の現場をわかりやすく解説した」という本であろうと思うので、ここから先の議論は別の形になるんだろうなと思います。
一般的な学校の一般的なクラス内序列を知るにはいい本。
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本書を読んだら、どこの階層に属し、楽しい学校生活を送っているのか、通勤通学列車に乗り合わせる小中高校生の会話が気になるようになりました。ずっと昔からそうだったのか、海外の学校でも同じ構造を持っているのか、確かにこの先比較しなければいけない項目のような気がしました。
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教室の中で生まれる階層化された集団を、「カースト」と呼ぶことで見えてくるものがある。児童生徒への質問用紙調査による分析と、インタビュー調査(教師も含む)をまとめただけに過ぎないが、ありふれた教室内の風景が、新しい景色として浮かび上がってくるから面白い。
集団の格付けが生じるのは、教室が同年齢集団からなる閉鎖的な場所であることが大きく影響しているに違いない。ヒトもひとつの生物の種に過ぎないという認識に立てば、「序列化」は必然であり、合理的な「棲み分け」とも言える。ちょっと意識して周りを見回せば、大人の社会でも見受けられる。しかし、この構造が、他者を貶め人間としての尊厳を傷つける側面をもっていることも確かだ。
「カースト」は、他者を貶めることで自己防衛を図ろうとすることから生まれる。従って、「カースト」を生みやすい場は、自己保身に汲々としている児童生徒あるいは大人の集団である。こうした「カースト」を生み出さないためには、集団を構成する一人ひとりが、他者への配慮のできる成熟した人間になるしかなさそうだ。そうすれば、「カースト」とは違った「居心地の良い場所」が生まれるはずだ。
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スクールカースト定義:主に中学・高校で発生する人気のヒエラルキー。俗に「1軍、2軍、3軍」「A、B、C」などと呼ばれるグループにクラスが分断され、グループ間交流がほとんど行われなくなる現象。
(グループに名をつけることで、関係性を把握)
今ある、いじめをなくす為に、これから学校側がなすべきこと、社会がなすべきこと、個人がなすこと、家族がなすこと・・・この本を読むと、多くのことを考えさせられます。
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生徒たちが自発的にグループ化・序列化することで,スクールカーストといういじめの培地ができあがる。その構造に,当事者へのインタビューとアンケートで斬り込んでいく。
深刻ないじめに至らない場合にも子供たちの上下関係は厳然と存在する。大人から見れば一時的だしとるに足りない問題と考えがちだが,日々直面する子供たちにとっては大問題。それでいて上のグループにいれば幸せかというとそうでもなく,結局みんなが損してしまう。昔からもやもや感じていたことが再確認できる本だった。
主にグループ間の上下関係を扱っていて,グループ内の人間関係についてなどは今後の課題ということ。生徒や先生,保護者に向けた現時点で可能な対策もささやかながら示されていて参考になるかも。
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インタビューを中心とした実態調査をふまえ、「今の教室で何が起こっているのか?そこにいる学生たちが何を考えているのか?」の解明にチャレンジした意欲的な一冊。荒めの考察が多いものの、今後の研究に期待が高まる。