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美術館にいるような、穏やかな空間。画家の息づかいを感じるような。日常の喧騒を忘れ、豊かな気持ちになれる。この美しい作品が好き。
最後の章は、モネの光を感じた。光の画家の光!
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マチィス、ドガ、セザンヌ、モネ、近代画壇の巨星たちのエピソードをモデルに素晴らしい物語りが出来た。絵を見るように小説を読み、物語りを読むように絵を眺めることができる。
うっとりする空間、至福です。
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ジャケ買い。実物には帯もついているんだけど、帯のシンプルさと表紙の色彩のバランスがすごく良くて、この装幀は手に取ってしまうでしょう。そして開いてしまうでしょう。開いて読んでみて、中身もぜんぜん表紙に負けてないとわかるでしょう。モネの絵画と同様、まるで光が見えるようでした。
原田マハさんはもうラブストーリーは書かないのかな、と思ったけど、そうではなかった。
画家と彼らを取り巻く人たちのやり取りは、ほんとうの家族や恋人同士が交わすそれのような、やわらかくてあたたかい親密さに満ちていて、
彼らは時に熱情のこもった視線で画家の横顔と作品を見つめ、うっとりするような恍惚とした時間を共にしている。
これは、紛れもないラブストーリーでした。
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とてもゆったりとした時間が流れて、美しい内容でした。絵画の目の前に佇んでいるかのような感覚で読了しました。楽園のカンヴァスのあの素晴しい作品を読み終わったせいか、今回の内容は心に残りませんでした。先にこの短編を読んだとしても、楽園のカンヴァスの素晴しさが半減してしまうでしょうし。この短編作品は何故このタイミングで発表したのかなぁ。もっと後になってからこの短編を読みたかったです。
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彼女の描く絵画に関する小説は、本当に抒情あふれる良い作品だと思う。名匠と名画にまつわる4つのストーリー。
愛する人であったり、親友であったり、はたまた店主と画家との関係であったり、アートを通じて繋がり合う心をやさしい
文体と想像力をかきたてる描写で映画をみているような小説だ。絵が好きだからこと描ける世界観であるのは間違いないけど、それ以上に絵に隠された神秘的なドラマが魅力的なんだと思う。美術館で絵と対話している時の空間と感性がは、とても神聖で且つ本質的なものだと思うけれど、文章でその空間を表現できるのは素晴らしい。モネの作品を地中美術館で眺めた時間のことを思い出した。
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印象派の時代にタイムスリップして、画家たちの様子を身近で眺めているような気分を味わえた。その絵の背景を知ると、より興味が湧いてまた違った見方が出来る。
ネットで簡単に絵を見てしまうのは勿体無い。本物を自分の目で観て感じたい。
“読む美術館”のコピー、秀逸。
装丁もすばらしい。
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マティス、ドガ、セザンヌ、モネ
4人の画家を題材にした短篇集。
ゆったりとした時間が流れ
美しい情景が思い浮かびますが
どうしても「楽園のカンヴァス」と
比べてしまうと 物足りないです。
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匂い、温度、空気まで感じられるような美しい物語。印象派と呼ばれたフランスの画家たちの日常をさまざな語り口で紡いだ作品です。
素晴らしく美しい物語の一方で、読み手の前知識の有無で楽しめ方に大きく差が出る作品とも思います。
(難しいのは承知の上で)カラー図版でそれぞれの作中に出てくる作品が載っていれば、私も含め嬉しい人多いだろうなぁ。
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花の香り、美味しそうな料理の匂い、
冷たい風の匂い、多彩な色、目の前に広がる情景が身体中から感じ取れる。
本を読む感覚ではない、本の中に入ってしまった様な感じ。
ほんとうに『美しい本』だと思います。
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とっても、それはそれはとてもよかった・・・
原田マハさんって本当に美術が好きなんだろうな
その愛が読み手にまで伝わってきて、本当に読んでいて、芸術家たちの身内になったつもりでした
どの画家も個性的で、でもとても温かくて、ほっこりする本でした
イライラする朝の通勤でも、五分も読めばその世界観にひたってしまうほど
いくつかの短編集なのですが、やはりモネが一番好きでした。
私が一番好きな土地をモネも愛していたこと、誰よりも人間的だったこと、本当にステキな話だったー
史実にうといので真実からどのくらいの距離での話かわかりませんが・・・
どちらにしろ、どうでもいい。とてもよかった。
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原田マハさんによる『読む美術館』。
楽園のカンヴァスの雰囲気が好きだったので、
読む前から好きな一冊になる予感があったが、やはり良かった。
睡蓮の装丁も素敵な仕上がり。
前作のミステリ的な話とはまた違い、
有名画家とその傍で関わった女性の視点で描かれる、
4つの物語。
印象派が産まれたその時に、画家が注いだ情熱や、
苦労を感じ、その魅力に自分も惹かれる。
しかもちょうど彼らの作品がプーシキン美術館展として、
来日しているものだから、更に感慨深い。
この内容を分かっていたら、本を読んだ後に観に行ったのに・・・。
先に絵画を観たことが少し悔やまれた。
この本を読んだ前と後で、画家に対するイメージや、
作品そのもののイメージまで変えてしまう。
フランス絵画の移り変わりの雰囲気を感じられ、
作中に登場する絵画そのものではないけれど、
彼らの作品を観ることができるプーシキン展と、
併せて楽しむのがお勧めです。
4人の画家だけでなく、そこに関わるピカソや他の画家、
かの有名な「タンギー爺さん」の人となりも知ることができ、
また一つ絵を観る楽しみを増やしてくれた。
マティスのロザリオ礼拝堂やオランジュリー美術館の睡蓮。
遠い地フランスに想いをよせて読了。
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原田マハさんの作品ということで、期待して読み始めましたが、個人的には楽しめず、読破するの時間が掛かってしまいました。
それでも、題名のシヴェルニーの食卓は楽しく読まさせて頂きました。
今までのお礼も込めて★4で。
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きれいな小説。語り口が何とも素敵。19-20世紀にかけての芸術世界がどんな世界だったか、想像を掻き立てられて夢中になる。信念と教養と尊厳の、その豊かさに魅了される。
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『楽園のカンヴァス』が一気に読んで・・に比べ、本書はその画家の解説や、作品をネットで検索、鑑賞しながら、ゆっくり楽しく読みました。
絵画素人の私でも、登場する画家、作品そして彼等を支える人物に興味を抱かずにはいられなかった。
印象派の絵画展へ行く楽しみが、また増えました。
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原田マハが、ひとつのイメージから話しを展開させていくとテレビで言ってたが、この小説はまさにイメージから作者の才能が塗り重ねられてく。
ただ、そのぶん作者の独りよがりになった。